Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

National のロードで お散歩

2017-01-30 20:21:54 | よもやま話
今年になってから思い出した様に選手時代の自転車を降ろして触っています
今日はスニーカーでゆるりとお散歩程度に乗ってきました





普段は自転車小屋に吊っている National のロードレーサー 年明けから埃を
払ったり軽く触ってやっています 制作後もう直ぐ43年を迎えるフレームです




先日作った木製スタンドは結構役に立ちます
バックエンドを挟むディスプレイスタンドより
使い易いくらいです






変速機をトップ位置にする必要が有りますが 
私は自転車の保管時にはディレーラーのスプリングと
ワイヤーを休ませる意味で ギアはインナー×トップに
入れているので これは苦にはなりません






乗らなくてもチェーンのオイルは枯れてきます 
薄くオイルを追加塗布します このシマノの PTFE LUBE は
容器の先端から出るオイルの量が使い易いですね 今回は
各ローラーリンクにごくわずか滴下しておきます






今日は久し振りに兵庫県の宝塚市にあるショップ
輪心(わごころ)さんに寄ってみました




お店に入ると随分自転車の展示台数が増えていました
ロードバイクだけでは無くクロスバイクも選びやすく
なっています
店長とは最近の自転車やホイールのソルダリング談義






私が店長にアドバイスするなんておこがましいですが
ソルダリングの方法ではこの様な話で盛り上ります
普通の針金にはフラックス(ヤニ)入りの半田を使い
ステンレスにはヤニ無しの半田と液体フラックスを
使います 針金の太さや巻き方は考え方に依って
人それぞれなので、何が正しいと言う物は有りません






ソルダリングをあまり強固なものにするとリムに負担が
掛るので 私は 0.3mm程度の鉄の針金を二つ折りにして
二回巻いています ホイールの剛性と寿命のバランスを
考えての事です






半田コテの容量は私はやや大きめの 80W を使い
短時間で半田を済ます様にしています 半田は
温度管理が大切でスポークの結線には 60W位の
物が使い易いでしょう、これならブレーキやシフト
ワイヤーの先端処理にも使えます 
容量があまり小さいと加熱が上手く出来ずに半田が
溶けた時に起る毛細管現象が上手く使えません 
そしてコテ先は何時も綺麗にしておく事も大事です




コテで結線部を加熱し適温になった処で半田を差します
液状になった半田が針金に浸透します 一瞬の作業です




輪心の木村店長は MTB の選手もしており その経験が
自転車整備の至る所に生かされ知識も豊富な人です
これから自転車を始める方、自転車の整備をしてくれる
お店を探している方などは一度相談されると良いと思います
とても人柄の良い方できっと丁寧に対応して下さるでしょう




お店では CO2 ボンベを別けてもらって来ました






たまに選手時代の自転車に乗ると凄く新鮮に感じます
ああ こんな動き方をする自転車に乗っていたんだなと
身体が昔を思い出します でもそんな試合で勝つ為の
動き方をする自転車にはもう身体が付いて行かないです






学生でお金の無い頃ですが 試合で安心して使える
正確に動き壊れない部品 それを求めると Campagnolo に
なった時代です この時代のカンパは今、オールドカンパと
呼ばれる様になりました





たまたまなんですが輪心さんの直ぐ近くに昔から良く行っている喫茶店が有ります
今日は走っているよりお茶を飲んでる時間の方が長かったです 少しづつ乗る回数と
時間を増やし春先には気持ち良く乗れる身体に戻したいですね

輪心(わごころ)さんはこんなお店です 【 輪心 】

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雪が降る

2017-01-25 20:14:29 | よもやま話
この数日は寒い日が続いていますでもしばらく自転車に乗っていないし
少し近くを走りに行きましょう




久し振りに自転車に乗ろうとロードを用意しました
かなり空気が冷たいですがこれを我慢しておくと 
春先が楽です 出掛けましょう






空模様が怪しくなって来たと思ったら 雪が降って来ました
天気予報もそんな事は言っていないし予想外です 
そこそこの防寒対策しかしていないので寒いです




向かい風の中我慢をして帰って来ました






自転車も濡れました




この自転車で今迄 雨の中を走った事が有りません
今日、ホイールが濡れると全くブレーキが効きませんでした
何か 50年程前のワインマンのサイドプルブレーキを使って
いる感覚です この ADX-1と言うリムでは仕方が無いのかな




それはさておき 濡れた自転車が気になります






せめて水分だけでも拭ってやります ブロワ―も
使いましょう






何処でも使えば良いと言う訳ではないですが
悪い影響を与えない所はエアーで吹き飛ばします






後はタオルで優しく拭いておきます
自分の身体より自転車が先です(笑)






自分の衣服も着替え落ち着いたので 先日作った
木製スタンドに色を塗り艶消しのニスを塗りました
どの程度使うか解りませんが表面保護です





綺麗な自転車は気持ちが良いですね 最近は塗装に色々なコーティングの方法が
有る様ですが 汚れが付き難くて汚れても落ち易い、この様なものは良いですね 
私はその様な処理はしていませんが、車用の液体ワックスを適時使っています
丁寧に手入れをしてやるととても素敵な表情を見せてくれます

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自転車用 スタンド 作りました

2017-01-23 20:03:03 | 製作・加工
自転車を倒れずに置くための簡単なスタンドを作ってみます 今回は木材を使います
木工事をした時の端材を使って進めてみましょう




私の自転車小屋に先日物置棚を作った時の
余った材料が有ったのでこれを使います






特に設計図と言う物は用意していません 頭の中で
或る程度の事は考えていますのでそれに従い進めて
行きます 12ミリ厚の合板を等脚台形にカットしました




ペーパーで板の表面と角の面取りをしておきます
台形は下底 275ミリ 上底 200ミリ 高さ 220ミリです






30ミリ角の木材を 4本切ります 275ミリ 300ミリを
各 2本づつです




これもペーパーで面取りと表面の毛羽立ちを均しておきます






作業テーブルに来ました 台形の板はこの様に
使う予定です






ロードレーサーの前輪で形を作ってみます
タイヤの接地面に 12ミリの板を敷きその前後に
タイヤと遊びが無い様に300ミリの木材をあてがいます






その木材の上に台形の部材を ホイールを挟む様に
固定します これで仕上げれば良いと思っていましたが
これは後輪に使います 前輪とは巾が違うのと御猪口に
組まれているので、やはり後輪に合せて仕上げて行きましょう




後輪に実際に合せて組立てました








あまり格好の良いものでは有りませんが自転車は
しっかりと自立しています タイヤは床から 12ミリ
浮いています




後のハブを挟み込むタイプのディスプレイスタンドと違い
置いてあるスタンドにホイールを差し込むだけなので
使い勝手は良いですね






木材は自転車に使うと角々しさが際立ってしまいます
自転車と木材と言うのはあまり好きな取り合わせ
では有りませんが、これは好みの問題でしょう
有れば便利なのでしばらく使ってみます 汚れる前に
何か塗装をしてやれば良いですね





自宅近くの池にいる鳥です 寒い時期用の羽毛なのか、皆が餌をやるからなのか
まるまるとしています

今回の材料費は角材 30mm×2m 200円 ラワン合板 12mm 550mm×230mm 端材、案分すると300円程度
自転車を自立させるスタンドは色々と有りますが リアホイールを支えると言う方法は自転車がとても安定
します 適当な木材とお時間があればお作りになってみて下さい 作業時間は1時間程でした

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DURA-ACE トラック用 アルミ スプロケット

2017-01-21 20:45:12 | 自転車部品・用品
トラックレーサーに使う固定ギアこれは古くから色々な商品が出ていました
今回は今は製造されていない デュラエースのアルミ製のスプロケットを
ご案内させて頂きます 元競輪選手との会話も楽しんで頂けると思います





過日私が決戦用に使っていたハブに固定ギアが付いたまま保管していましたが
そのギアを取り外した様子をブログでご覧頂きました






ギアを外す為に一旦ホイールを組み ロックリングと
ギアが無事に外れました このギアが・・・





私は全く記憶に無かったのですが アルミの DURA-ACE の 14Tが使われていました
試合で 14Tを使った事は無く、実際にこのギアに摩耗は無くチェーンを張った時の
油汚れが少し残っているだけでした






外してまず感じた事はとに角 軽いです 重量を
測ってみると 14グラムしか有りません 現行の
DURA-ACE SS-7600 鉄の固定ギアは 38グラム
有ります




そして少し気になる、競輪競走で使う事が許された
BIA の刻印が 2本線で消されています これは
友人や知人の競輪選手から色々と興味深い話しを
聴く事が出来ました

大先輩からは:
このスプロケット競輪でいつしか使用できなくなった
BIAマーク消されてる
Kno: やはりそうだったんだ・・




別の元競輪選手 K:
これ、知らずに競輪に使いましたが
驚くほど軽くて このアルミ全く脚にきませんでした

元競輪選手 O:
競輪選手時代にはスギノのギガス使ってましたが、
確かに脚には きにくかったですね。

K 元選手: ギガスよりこのデュラの方が脚に軽いです

Kino: そんなにこれが踏んで軽いなら お宝じゃないか・・

K元選手: 間違いなくお宝です




元競輪選手 M が送ってくれた SUGINO GIGAS の写真

元選手 M:
軽合スプロケットに、摩擦の少ない硬質コーティングした
スギノ ギガスです 14T 厚歯で18グラムでした。
踏んだときの脚へのあたりの軽さは抜群なのですが、
何故かスピードが伸びてこないんです
結局、スチールのスプロケットが、競輪には合いましたね

Kino:
競輪選手の人達は 色々な事を感じるのですね 
何時聞かせてもらっても その感覚の話は面白いです
ギガスは今も売っている現行商品ですね 
結構なお値段がしますが やはり使う選手は多いのでしょうか




現行の DURA-ACE 14T は 38グラム

元選手 M:
自転車の重量を軽くしたい人、踏んで止めてを繰り返すマーク屋、
調子が悪い時、使う利点は多くあると思います
しかし、ずっと使用してるとそれが当たり前になり、脚の使い方が
変わってしまうんですよね やはり丁寧なペダリングをしてこそなので、
練習はしっかりスチールで行うなど、ペダリングのメンテナンスも大切になりますね

Kino:
自転車を乗る上で絶対に欠かせないのはペダリングで 練習時間のあいだ中、
足元の意識はしていますよね そこで違和感が有ればペダリングだけの為の
練習日を作ったりして・・






前田鉄工所 SUNTOUR 下の三光舎は 50年位前の物

Kino: ただこの後ろギアで それだけ乗り味が変るのは
    私の想像以上の事です
元選手K: キノさんとりあえず明石の競技場で試してみてください。

Kno: Kさん その為にまた練習をしなくちゃ(笑)




部品の保管ケースに以前からこの DURA-ACE の
空箱が有り、何の分だろうとずっと思っていましたが
このアルミのギアの奴だったのかな・・・





今回の小ギア一枚でここまで話が盛り上がるとは思っていませんでした
私もハンドルやステム、ペダル等はアルミと鉄の違いを感じる事が出来ますが
このスプロケットでそこまで違うと言うのは凄く新鮮な気がします
 
競輪選手の人は 同じパイプを使い同じ寸法、角度で作ったフレームでも
乗り比べると違いを感じるらしいので繊細な感覚を持っている人が沢山
いらっしゃるのでしょうね 
今回登場して頂いた元競輪選手の人達は 大先輩:井狩吉雄さん 35期 滋賀県
K: 亀田健一さん O: 小原洋未さん M: 向吉信之さん 共に 65期 兵庫県の皆さんでした

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Campagnolo RECORD Piste Hub グリスアップ

2017-01-17 20:17:13 | 自転車整備 ハブ
オールドカンパと呼ばれている時代の Campagnolo RECORD Hub のグリスアップを
行います この時代のハブは触る度にその素晴らしさに魅了されます





今回整備するハブはスプロケットを取付けたままホイールを分解してしまっていたので
そのギアを取り外す為にもう一度ホイールを組みました ギアも無事に外せたので
ホイールを分解しましょう






もう使う事は無いスポークなので切ってしまえば
良いかも分りませんがそれは可哀想なのでニップルを
外しました




もう使わないと言いながら今回の事の様に役に立つ
事も有るのでまた保管しておきます





このハブは私が決戦用に使っていた物で選手を辞めてから使わずに置いていました
回転具合を見てみると、とても素晴らしい状態を維持しています しかしグリスも古く
なっているので整備をしてやります






ハブナットを外します
※ 今回の整備に出て来るネジは全て正ネジです




回転部分の分解はロックナットを緩める所から
始めます






ここで使う工具はハブスパナとかハブコーンレンチと
呼ばれる厚さ 2mm 位の薄いスパナが必要です 今回は
14mm のスパナを使います






ハブスパナは玉押しに使いモンキーレンチは
ロックナットに掛けます
この状態から両方の工具を引き寄せる様に力を
加えるとロックナットが緩みます





 
ロックナットを外しました






舌付のワッシャーを外し 玉押し(コーン)を外します






グリスは当時のカンパグリスが使われています
玉押しの玉当り部分はとても綺麗な状態です




片方の回転部分が分解出来たので 反対側から
ハブシャフトを抜きます






当時のグリスの汚れが少ないのでグリスアップ後に
あまり使っていなかったのでしょうね シャフトの
状態も良好です






最後にハブ本体に入っているスチールボールを
取り出して分解は完了です




この回転部分の構造をカップ&コーンと呼びますが
自転車のいたる所に使われています

玉受けにボールを入れ玉押しでボールを押し込み
一番軽く回る所に玉押しを調整しロックナットで
固定する これが組み付け調整の基本です




分解した各パーツを洗浄し綺麗にしましょう






強力な洗浄力を誇る SPIN のクリーナーですが
今回のカンパグリスには過去の経験から KURE の
クリーナーの方が相性が良さそうです 今回は
KURE を使います






分解したパーツを容器を使い別けながら綺麗に
洗って行きます メンテナンスで洗うと言う行為は
とても大切だと思います




パーツクリーナーをブロワで飛ばします
この為に空気圧は減圧弁で調整しています






ハブシャフトも洗ってやります 薄く塗っていた
グリスのお陰で錆も発生していません






ハブ本体内部の玉受けもウエスとクリーナーで
丁寧に拭き取ります




これで汚れたパーツの洗浄が完了です 新しいグリスや
オイルの性能を充分活かすには 古い油脂類を出来るだけ
残さないと言うのは大切な事だと思います




ここからは新しいグリスを使い組立調整を行います 
出来るだけ良い状態にしてやりたいですね






このハブには心情的には当時物のカンパグリスを
使いたい処ですが このハブの素性が良いので
戦闘的に Microon Assembly Lubricant
マイクロロンのルブリカントを使いましょう
とても良い、独特の手触りです
2 OZ(56g) 8000円(税別)






この潤滑剤は少量で良いので爪楊枝の先を削り
ハブの玉受けに薄く塗布しておきます




スチールボールを玉受けに入れて行きます
粘度の高いグリスを使う時は決して難しい
行程では無いのですが 粘度の低い油脂を
使う時は少し難しいですね






今回のカンパレコードのリアハブには 1/4サイズ
6.3500mm が 9個、片方に使われています




反対側の玉受けにもボールを入れて行きます








玉押しに薄くマイクロロンを塗ってからシャフトに
ねじ込みます








ここでグリスを少量ハブのネジに塗っておきます
これから取り付けるパーツとネジの錆を防ぐのが
目的です




舌付きワッシャーを入れ






ロックナットを入れます CAM. 67 の刻印が有ります
これは概ね 1967年に製造されたハブですが その年に
作ったロックナットが余れば翌年に使っていたとも聞きます






ロックナットをねじ込み指先で回転状態を確認します
指先でガタが無く一番滑らかに回るギリギリの一点を
探します




一番良い場所でロックナットを締め込んで玉当りの調整は
完了です これは妥協するなら難しい事は有りませんが
完璧に近い物を求めるなら相当に時間が掛る調整です




玉当りの調整も終わったので付着したグリスなどは
綺麗に拭き取ります






シャフトのネジに少量のオイルを使いハブナットを
取付けます




アルマイトがされていないハブ本体は ピカールで
艶を呼び戻してやります これで全ての作業が
終りました





Campagnolo RECORD Hub 28h 今迄に多くのカンパハブを触りましたが
今回のハブはそんな中でも回転状態が最高の部類です このハブで多くの
全国大会を走りました

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