パリルーベで勝利を収めるなどカナダに本社を置く人気のフレーム Cervelo サーベロ
最近はロードフレームだけでなくトラック競技でも使う選手が増え オリンピックでも
金メダルを獲得しています そんなトラックフレーム T4 で自転車を組みました


何時もの様にフレームはこの様な段ボールで届きます
箱を開梱し商品を出してみました 赤い色が眩しい
フルカーボンフレームです


特徴的な形状のシート集合部分とハンガー周り


リアエンドは厚みの有るカーボン素材 フロントエンドは
アルミ製でこんなトラックフレームにも脱落防止の突起が
付いています・・・

さて新しいフレームを組む前に 現在使っている自転車の
ポジションを測っておきましょう この自転車の持ち主は
現役競輪選手の 角 令央奈選手 今度の全プロ選手権で
使う為にこのアンカーから組み替えます
この自転車は彼がナショナルチームで走っていた頃の物です


かなり前下がりのサドル 250mmの長さのサドルで
前後の落差が 29mm これはサドルの後ろは使わない
との事でこんなセッティングになるのでしょう
そしてサドルとハンドルの高さ サドル天から
ハンドルクランプまで 191mm下っています 凄いね

中長距離を得意とする角選手ですが クリートが
外れるのを防ぐ為 ペダルにはストラップを併用
しています


以前の自転車から移設する部品は取り外し 測った
ポジションは図面に寸法を落としておきました

じゃ組みましょう いやいやその前にワックス掛け
本人もお手伝い(笑)

では始めます まずはメンテスタンドに乗せる為に
フォークを取り付けましょう まずクラウンレースの
圧入です


フォークコラムは 1-1/8 28.6mm ですが クラウン付近が
テーパー形状でやや太く、工具が上手く使えませんでした
でも私の倉庫には色々なサイズの水道関係のパイプが
有るので その辺を駆使し綺麗に収まりました


インターナルタイプのヘッド 付属のベアリングと
フォークを装着します

メンテスタンドにセットします フォークがフレームから
外れない様にステムを仮付け これは意外に大切な事です


付属のエアロ形状のカーボン製シートポスト
まずは事前に計測したサドルポジションを復元させます
全く容姿も形状も違う新しいフレームには手探りで作業を
進めるより 叩き台が有った方が仕事を進め易いですね


ここで嬉しいお客様がいらっしゃいました スレンダーな
女性ライダーのマリーさん 以前は良くこの小屋にもおいで
頂きました 今回、角選手が来るので良ければ会いに来ませんか
とお声を掛けさせて頂きました
マリーさんも以前は全国大会で走っていた実力者
全国都道府県対抗などへ角選手と一緒に参加したり
していましたが 久し振りの再会です


マリーさんには申し訳ないですが ご挨拶もそこそこで
作業の続きをさせてもらいます シートポストのカットです
調整代が 60mm程度有りますが それでも間違いが許されない
処ですよね


シートポストの固定用部品です ポストのヤグラ部は
とても調整巾が広く微調整がやり易い構造でした


サドルの位置が決まったので そこからハンドルポジションを
出します 高さが決まったのでフォークコラムを切ります


ソーガイドに装着し金ノコでコラムをカットしますが
新しいノコ刃を使う時は わざとコンクリートを切ったりし
切れ味を鈍らせます カーボンなどはそうする事で刃が
引っ掛かり、繊維がほつれる事を有る程度防げます

カットが終わりました 最後は外も中も軽くヤスリを
掛けて面を整えてやります

フォークコラム内にプレッシャーアンカーを装着します
カーボン用の物を用意していましたが 付属された物が
有るのでこれを使いましょう 二液性の接着剤で固定
するタイプです

ところがコラム内の奥が狭くなっていて アンカーが
奥まで入りません その部分をカットしようかと迷い
ましたが この長さにも意味が有るのかとも思うので
きつい部分は背割りし少しパイプが細くなる様に細工
これでややきつ目でしたが奥まで入りました ここは
他でも同じ事が起こるはずですが 皆さんはどうされて
いるのでしょうね


接着剤が乾くまでにハンガー小物を取付けます
ハンガーシェルはスレッドタイプの JIS 規格
彼が用意した B.B小物は Shimano BB-7710 オクタリンクの
シールドタイプです これは NJS 認可部品ですが シマノでは
生産中止になり在庫のみの販売です これが競輪選手の間では
人気の高い部品で 今は皆が買いに走っているらしいです



カセットタイプの小物の取付け作業は簡単ですよ
右側から小物を入れ 専用工具 シマノ TL-UN74
とモンキーレンチを使い締め込みます 取説には
50-70N.m と書いて有りますが ここは 300mm の
モンキーで目一杯締め付ければ良いでしょう
※ JIS 規格の右側は逆ネジです


左側はこの様なカップを締め込むだけですが このワンの
ネジがアルミなので線切りには注意が必要です 右側を
完全に締め込む前に 左側を入れておくのも良いですね
※ 左側は正ネジです


フォークコラムの接着剤もある程度乾いたので
フォークとハンドルをセットします 使う倍数も
決まっているのでチェーンも取り付けましょう
ネジのジョイント部 これは日常的に触っている
本人に任せます

使う倍数は 52X14t これで団体追い抜きを走るらしいですが
アマチュア時代には考えられない大きなギア比です


私は他の仕事をしている間に 角君がチェーンを
洗っていたのでオイルを新たに差します 今回は
先日紹介した Spin スピンオイルを使ってみました
ノズルがオイルの粘度とマッチし適量が出て来て
とても使い易い容器ですね

細かなポジション出しは 彼の感覚で決めてもらいますが
一応予定の作業が終わったので 私が保管している
ホイールを入れてみました バックセンターが以前の
フレームより 20mm短いのでチェーンが長いですね
このフレームのバックはなんと 380mm・・・

これは角選手が街道練習で使っているピストロード
競輪競走と自転車競技ではポジションが全く違いますね
最近の高倍数を使うため多くの選手が前乗りになって
いる様です 先日はシートアングルが 90°の選手が
居たとか・・・

みどりに白色が映える可愛い花ですね とても綺麗です
今回の競技用自転車 全ての競輪選手の方達が自転車競技をされる訳ではなく
競輪選手の中で自転車競技愛好者の方々が競技に参加されます これは我々
アマチュア競技者と同じですね
今回の第60回全日本プロ選手権自転車競技大会は 5月20日(月)
大阪の岸和田競輪場で開催です ご都合が良ければ観戦されるのも楽しいと思います
最近はロードフレームだけでなくトラック競技でも使う選手が増え オリンピックでも
金メダルを獲得しています そんなトラックフレーム T4 で自転車を組みました


何時もの様にフレームはこの様な段ボールで届きます
箱を開梱し商品を出してみました 赤い色が眩しい
フルカーボンフレームです


特徴的な形状のシート集合部分とハンガー周り


リアエンドは厚みの有るカーボン素材 フロントエンドは
アルミ製でこんなトラックフレームにも脱落防止の突起が
付いています・・・

さて新しいフレームを組む前に 現在使っている自転車の
ポジションを測っておきましょう この自転車の持ち主は
現役競輪選手の 角 令央奈選手 今度の全プロ選手権で
使う為にこのアンカーから組み替えます
この自転車は彼がナショナルチームで走っていた頃の物です


かなり前下がりのサドル 250mmの長さのサドルで
前後の落差が 29mm これはサドルの後ろは使わない
との事でこんなセッティングになるのでしょう
そしてサドルとハンドルの高さ サドル天から
ハンドルクランプまで 191mm下っています 凄いね

中長距離を得意とする角選手ですが クリートが
外れるのを防ぐ為 ペダルにはストラップを併用
しています


以前の自転車から移設する部品は取り外し 測った
ポジションは図面に寸法を落としておきました

じゃ組みましょう いやいやその前にワックス掛け
本人もお手伝い(笑)

では始めます まずはメンテスタンドに乗せる為に
フォークを取り付けましょう まずクラウンレースの
圧入です


フォークコラムは 1-1/8 28.6mm ですが クラウン付近が
テーパー形状でやや太く、工具が上手く使えませんでした
でも私の倉庫には色々なサイズの水道関係のパイプが
有るので その辺を駆使し綺麗に収まりました


インターナルタイプのヘッド 付属のベアリングと
フォークを装着します

メンテスタンドにセットします フォークがフレームから
外れない様にステムを仮付け これは意外に大切な事です


付属のエアロ形状のカーボン製シートポスト
まずは事前に計測したサドルポジションを復元させます
全く容姿も形状も違う新しいフレームには手探りで作業を
進めるより 叩き台が有った方が仕事を進め易いですね


ここで嬉しいお客様がいらっしゃいました スレンダーな
女性ライダーのマリーさん 以前は良くこの小屋にもおいで
頂きました 今回、角選手が来るので良ければ会いに来ませんか
とお声を掛けさせて頂きました
マリーさんも以前は全国大会で走っていた実力者
全国都道府県対抗などへ角選手と一緒に参加したり
していましたが 久し振りの再会です


マリーさんには申し訳ないですが ご挨拶もそこそこで
作業の続きをさせてもらいます シートポストのカットです
調整代が 60mm程度有りますが それでも間違いが許されない
処ですよね


シートポストの固定用部品です ポストのヤグラ部は
とても調整巾が広く微調整がやり易い構造でした


サドルの位置が決まったので そこからハンドルポジションを
出します 高さが決まったのでフォークコラムを切ります


ソーガイドに装着し金ノコでコラムをカットしますが
新しいノコ刃を使う時は わざとコンクリートを切ったりし
切れ味を鈍らせます カーボンなどはそうする事で刃が
引っ掛かり、繊維がほつれる事を有る程度防げます

カットが終わりました 最後は外も中も軽くヤスリを
掛けて面を整えてやります

フォークコラム内にプレッシャーアンカーを装着します
カーボン用の物を用意していましたが 付属された物が
有るのでこれを使いましょう 二液性の接着剤で固定
するタイプです

ところがコラム内の奥が狭くなっていて アンカーが
奥まで入りません その部分をカットしようかと迷い
ましたが この長さにも意味が有るのかとも思うので
きつい部分は背割りし少しパイプが細くなる様に細工
これでややきつ目でしたが奥まで入りました ここは
他でも同じ事が起こるはずですが 皆さんはどうされて
いるのでしょうね


接着剤が乾くまでにハンガー小物を取付けます
ハンガーシェルはスレッドタイプの JIS 規格
彼が用意した B.B小物は Shimano BB-7710 オクタリンクの
シールドタイプです これは NJS 認可部品ですが シマノでは
生産中止になり在庫のみの販売です これが競輪選手の間では
人気の高い部品で 今は皆が買いに走っているらしいです



カセットタイプの小物の取付け作業は簡単ですよ
右側から小物を入れ 専用工具 シマノ TL-UN74
とモンキーレンチを使い締め込みます 取説には
50-70N.m と書いて有りますが ここは 300mm の
モンキーで目一杯締め付ければ良いでしょう
※ JIS 規格の右側は逆ネジです


左側はこの様なカップを締め込むだけですが このワンの
ネジがアルミなので線切りには注意が必要です 右側を
完全に締め込む前に 左側を入れておくのも良いですね
※ 左側は正ネジです


フォークコラムの接着剤もある程度乾いたので
フォークとハンドルをセットします 使う倍数も
決まっているのでチェーンも取り付けましょう
ネジのジョイント部 これは日常的に触っている
本人に任せます

使う倍数は 52X14t これで団体追い抜きを走るらしいですが
アマチュア時代には考えられない大きなギア比です


私は他の仕事をしている間に 角君がチェーンを
洗っていたのでオイルを新たに差します 今回は
先日紹介した Spin スピンオイルを使ってみました
ノズルがオイルの粘度とマッチし適量が出て来て
とても使い易い容器ですね

細かなポジション出しは 彼の感覚で決めてもらいますが
一応予定の作業が終わったので 私が保管している
ホイールを入れてみました バックセンターが以前の
フレームより 20mm短いのでチェーンが長いですね
このフレームのバックはなんと 380mm・・・

これは角選手が街道練習で使っているピストロード
競輪競走と自転車競技ではポジションが全く違いますね
最近の高倍数を使うため多くの選手が前乗りになって
いる様です 先日はシートアングルが 90°の選手が
居たとか・・・

みどりに白色が映える可愛い花ですね とても綺麗です
今回の競技用自転車 全ての競輪選手の方達が自転車競技をされる訳ではなく
競輪選手の中で自転車競技愛好者の方々が競技に参加されます これは我々
アマチュア競技者と同じですね
今回の第60回全日本プロ選手権自転車競技大会は 5月20日(月)
大阪の岸和田競輪場で開催です ご都合が良ければ観戦されるのも楽しいと思います