神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

高砂・三社大神社。

2006年07月26日 | □兵庫県 -播磨(姫路以外)


三社大神社

(さんしゃだいじんじゃ)
高砂市荒井町小松原3丁目4



三社大神社の鳥居。2004(平成16)年の再建です。


〔御祭神〕
品陀和気命
(ほんだわけのみこと=八幡大神)
天照皇大神
(あまてらすおおみかみ)
天児屋根命
(あめのこやねのみこと=春日大神)



 何の気なしに歩いているとふと見落としてしまう、でも近づいてみるとそこには意外な歴史の足跡が残されている…。そのような神社を数多くご紹介してきましたが、今回の三社大神社もそんな神社のひとつです。





 高砂市の東部を南北に貫く、一般に「高砂・北条線」と呼ばれる県道43号線。その道路と山陽新幹線がクロスする地域に、三社大神社はあります。もともとこの地には、小松原城と呼ばれる城郭がありました。播磨地域を悠々と流れる加古川が生んだ三角州に作られたこの城は「小松原構」とも呼ばれる環濠城郭集落で、鎌倉時代に築かれたといわれています。




境内に建つ小松原城址の石碑。



 ときの執権・北条重時(北条時政の孫)に従っていた赤松盛忠は、鎌倉で三浦義村公の子・律師良賢が起こした謀叛に対する平定戦で勲功を上げ、この地を褒美として与えられます。これが1261(弘長元)年のことだといわれています。赤松盛忠公は与えられた小松原の地にちなんで小松原盛忠公と名乗って城郭を築き、以来2代小松原義景公・3代小松原景満公・4代小松原永春公・5代小松原春武公・6代小松原武香公と代々この地を治めてきました。




拝殿の前につながる舞台には、上演された能の題目札がずらりと掲げられています。



 三社大神社は、そんな小松原一族の氏宮として小松原城が築城されたのち間もなく創建されたといわれており、皇室の信仰厚い伊勢神宮天照大御神、武家の守護神・八幡大菩薩、そして春日神社天児屋根命の三社を合わせ祀っています。これは、室町時代に庶民の中で広まっていた三社託宣を背景にしたものだといわれています。




拝殿脇には摂社が並んでいます。戎大神や大歳大神なども祀られています。



アクセス
・山陽電車「高砂駅」下車、北西へ徒歩20分
 三社大神社地図 Copyright (C) 2000-2006 ZENRIN DataCom CO.,LTD. All Rights Reserved.

拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放