神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・二郎大歳神社。

2006年07月11日 | ■神戸市北区
家内安全

二郎大歳神社

(にろう おおとしじんじゃ)
神戸市北区有野町二郎字上ノ宮890




神戸電鉄の脇の森の中に建つ鳥居。二郎駅からの景色です。


〔御祭神〕
大歳大神
(おおとしたいしん)

神武天皇
(じんむてんのう)



 「二郎」と書いて「にろう」と読みます。神戸市の北、有馬温泉よりもさらに奥に広がる有野町に二郎はあります。二郎といえば有名なのが、「二郎ジャム」などでお馴染みのイチゴ。毎年4月中旬から6月中旬にかけて、イチゴ狩りを楽しむ家族連れで賑わいます。有馬街道を走っていると、道路の両脇でイチゴの沿道販売をしている光景を良く見かけるのもこの地域です。とにかく粒も大きいし甘い!一度二郎のとれたてのイチゴを食べると、スーパーで売っているイチゴは食べられなくなってしまいます。そんな二郎に鎮座しているのが、二郎大歳神社です。




有野川沿いの森の中に広がる境内。古い木造建築独特の香りが漂います。



 壇ノ浦の戦いで「義経の八双飛び」の逸話を生んだ平家方の猛将・平教経公。源義経公を追い詰めながらも、最後は敗戦を悟り自害した平教経公の子孫は宮崎県の日向に落ち延びて隠れ住んでいたといいます。室町時代末期の大永年間、その平教経公の子孫と言われた宮崎弾正二郎広綱公はその昔領有していたという神戸市北区の八多庄に入り、この地域を「二郎」と名付けて居を構え、開拓を進めました。




色あせた鳥居に歴史を感じる拝殿。



 この地域に鎮守の神社がなかったことから、宮崎広綱公は村民と相談した結果、有馬郡の一ノ宮であった有間神社から末社を勧請することを決め、二郎大歳神社を建立して村の鎮守としたということです。さらに1891(明治24)年には近くにあった神武天皇社を合祀しました。10月10日の秋の例祭には、二郎の伝統芸能として戦時中も守り継がれてきた獅子舞が奉納されているそうです。


アクセス
・神戸電鉄「二郎駅」下車、徒歩5分
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拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放


神戸の神社
兵庫県神社庁神戸市支部
神戸新聞出版センター

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