ブラザーズ・クエイの新作映画『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』を観ました。
クエイ兄弟の映画は基本的にストーリー性が感じられないものが多いので、この作品はどうなのだろうか、と思って観始めました。というのも、この映画は珍しく長編なので。長編で筋がなかったら、これはけっこう厳しい戦いになりそうだから。
で、最初の内は、ストーリーがあって、ああなるほどね、と思っていたら、途中から意味が分からなくなってきて、何がなにやら。大まかな筋は分かるのですが、「なんかよく分からん」という印象が残るのです。たぶん細部の意味がはっきりしないからだと思います。
ただ、この映画はストーリーを追って楽しむ類の映画ではないでしょう。ほとんどセピア色に見えるほど抑えられた色調の中で強調される光と影のコントラスト、奇岩の林立する背景、カメラの構図、摩訶不思議なカラクリ機械、無気味な人形、そして妖艶な女。これらのものを愛でる映画であり、その意味でこうしたものを愛でることのできる精神が要求されているとも言えます。ほとんど一幅の絵を眺めているような静止画像はただただ美しいです。
が、映画の途中、あっちの方からこっちの方からいびきが聞こえ始めて…。かくいうぼくも睡魔に襲われかけたのでした。ちょうど中盤だったと思います。
この映画は、レーモン・ルーセルとカサーレスの小説を基にしているそうです。どちらも読んでいませんが、後者はぜひ読みたいと思っています。ちなみに、『ストリート・オブ・クロコダイル』はシュルツの小説が原作で、どうやらブラザーズ・クエイはなかなかの文学愛好家らしい。この3人は文学が好きな人には馴染みの名前だと思いますが、そうでない人にとっては聞いたこともない名前の作家たちだと思うので。シュルツの小説は持っているのですが、まだ読んでいません。難しそうで…
で、クエイ兄弟のこの新作ですが、映像美を愛する人は堪能できると思います。一方ストーリーがガンガン進む映画が好きな人には、いい睡眠薬になることでしょう…
クエイ兄弟の映画は基本的にストーリー性が感じられないものが多いので、この作品はどうなのだろうか、と思って観始めました。というのも、この映画は珍しく長編なので。長編で筋がなかったら、これはけっこう厳しい戦いになりそうだから。
で、最初の内は、ストーリーがあって、ああなるほどね、と思っていたら、途中から意味が分からなくなってきて、何がなにやら。大まかな筋は分かるのですが、「なんかよく分からん」という印象が残るのです。たぶん細部の意味がはっきりしないからだと思います。
ただ、この映画はストーリーを追って楽しむ類の映画ではないでしょう。ほとんどセピア色に見えるほど抑えられた色調の中で強調される光と影のコントラスト、奇岩の林立する背景、カメラの構図、摩訶不思議なカラクリ機械、無気味な人形、そして妖艶な女。これらのものを愛でる映画であり、その意味でこうしたものを愛でることのできる精神が要求されているとも言えます。ほとんど一幅の絵を眺めているような静止画像はただただ美しいです。
が、映画の途中、あっちの方からこっちの方からいびきが聞こえ始めて…。かくいうぼくも睡魔に襲われかけたのでした。ちょうど中盤だったと思います。
この映画は、レーモン・ルーセルとカサーレスの小説を基にしているそうです。どちらも読んでいませんが、後者はぜひ読みたいと思っています。ちなみに、『ストリート・オブ・クロコダイル』はシュルツの小説が原作で、どうやらブラザーズ・クエイはなかなかの文学愛好家らしい。この3人は文学が好きな人には馴染みの名前だと思いますが、そうでない人にとっては聞いたこともない名前の作家たちだと思うので。シュルツの小説は持っているのですが、まだ読んでいません。難しそうで…
で、クエイ兄弟のこの新作ですが、映像美を愛する人は堪能できると思います。一方ストーリーがガンガン進む映画が好きな人には、いい睡眠薬になることでしょう…