Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

理解したい

2011-11-02 22:04:49 | Weblog
昨日はブログを更新してすぐにネットが使えなくなり、困った思いをしましたが、幸い解消しました。以前も同じことがあったのですが、どうやらモデムの不具合らしい。

さて。
夕刻に月を見ていて、こんなことをふと思いました。「君はどこかでだれかとこの月を見ているのだろうか?・・・ぼくはここにいるよ」。

「ここにいるよ」というのは『ほしのこえ』にも登場する有名な台詞ですけれども、「ぼく(私)はここにいるよ」というメッセージの切実さを、実はぼくはあまり理解できていないような気がしています。ときどき分かったような気になることもあるのですが、でもたぶんぼくは十全に理解していない。

昔、中学生日記のスペシャルで放送されたドラマ最後のシーンで、野球の強豪チームに入学するピッチャーに対し、女房役のキャッチャーが「おれはここを守る」と言ってホームベースでミットを構えた姿が、ぼくは長い間忘れられないでいます。いわば親友の出世を祝うばかりでなく、もちろん妬まず、自分は自分のやることをやる、という姿勢に感銘を受けました。

『ほしのこえ』にも衝撃を受けたわけですが、恐らくぼくにとって、「ぼくはここにいる」というメッセージは、何か強烈に訴えかけるものがあるのでしょう。でも、それがなぜなのかがよく分かりません。それがどういう意味を持っているのかさえぼくにはよく分かりません。

二人の間に強い絆があって、一人はどこか遠くで何かに励んでいる。一方で自分はと言えば、元の場所に留まり続けている。そういう前提で発せられる、「ぼくはここにいるよ」というメッセージ。

駄目だ、今のぼくには分からない。多くのことがぼくには分からない。小難しい政治や経済は必ずしも知りたいとは思わないけれども、人間の感情の機微は、理解したいと思う。それこそ、教室の黒板消しのにおいとか、夜中のコンビニの安心する感じとか、そういうものをぼくは大切にしたい。それらがどうして郷愁を誘うのか、どうして心地よいのか、どんなふうに心地よいのか、切実な感情の思いがけない流露みたいなものを、どうにかして理解したいと思う。それさえ分かったら、それさえ分かったらねえ。

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