Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

肺から血を吐いて死ぬ

2013-09-17 00:31:37 | Weblog
できることならぼくは15歳前後の少年少女に囲まれて生きたかった。屈託のない笑顔、無邪気な冗談、純粋な怒り、繊細な感受性、我が儘、横暴、喧騒、手の届かないものへの憧れ。そうしたものの中で生きたかった。

でもぼくがその地へ赴けば、肺から血を吐いて死んでしまう。ぼくの肉体は、もうそういう環境には耐えられないのです。

自分の住みたかった地に絶対に住めないと分かっていてなお生き続けなければならない。鳥のように朝を越えてゆかねばならない。

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地位も、名誉も、お金も、いらない。ただぼくは14歳の「ぼくら」に見せたいんだ。大人になってもぼくがぼくのままであることを。ぼくはぼくらを忘れてはいないし、そして彼・彼女らにもぼくを忘れてほしくない。ただそれだけなんだ。「ねえ、私を見て」。ただそれだけだったはずなんだ。

23歳のとき、ぼくは、自分が手に入れることができなかったものを事も無げに手に入れている人間に出会った。ぼくの人生はその人の前に敗れ去った気がした。ぼくらの人生は、否定されてしまった気がした。その人はこれからぼくが手に入れることができないものを易々と手に入れるだろう。ぼくらの敗北はより無残になるだろう。ぼくらの誇りは、劣等感に様変わりするだろう。性的早熟とか、能力とか、語学力とか、どうでもよかったはずなのに。

ぼくは、ぼくらの誇りを取り戻したい。ぼくらの純真を、ぼくらの熱情を、ぼくらの愉悦を。

仮に肉体が耐えられなくとも、精神は大丈夫なはずだ。精神は血反吐を吐いたりはしない。いざ、青き清浄の地へ。供は誰だ?

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