田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

「男の台所」は

2023年06月02日 | 話の小箱

 5年前に一人暮らしを始めた時から、メリハリのある生活をしようと心がけている。まずは食生活からと台所に立ち、栄養バランスも考えて食事をきちんと摂ることにした。スーパーの弁当や店屋物には頼らない。そうはいっても、結婚してこの方料理の経験がないので、彩り豊かな食卓とは縁遠い。

 数日前のこと。衣替えをしようと押し入れを整理していたら、こんな雑誌が出てきた。NHKの料理番組テキストで平成12年11月号。23年前に私が買ったものだ。

 この番組は前身の「男の料理」のころから観ていた。料理番組といえば主婦向けと相場が決まっていた時代に、男子も厨房に入ろうという番組だった。それまでの料理教室的なものとは趣が違い、料理の楽しみを伝える内容だったと思う。この番組がその後「男の食彩」と名前を変える。

 このテキストの表紙には小さく「新・男の食彩」と書いてある。新しいシリーズが始まったころで、スタジオに設置された小さなレストランが舞台の洒落た番組だった。レストランの主人役は若き日の栗山英樹。WBCの日本代表監督を務めた彼である。

 番組は毎回ゲストがテーマを出し、プロの料理人がそれにこたえて料理を作るという趣向だった。ちなみに、テキストの11月4日のゲストはエジプト考古学者の吉村作治で、ニンニクが主役の和食を作ってくれという無理筋の注文をする。相対する料理人は野崎洋光。

 実をいうと私は料理番組が好きなのです。いろいろな食材が料理に変身していく様子が楽しい。料理は段取りが肝心で、職人仕事でもある。食材の最終形をイメージする想像力も必要だ。元来不器用な私は、毎週テレビで観る職人技に感心していた。ただ私にとっての料理番組は観て楽しむもので、自ら料理するためのものではなかった。

 いまは自分で食事の用意をしているが、とてもテレビに出てくるような料理は出来ない。料理の基本を知らないのだ。調味料の種類や料理用語もピンとこない。毎度の食事では油を使った揚げ物や、鍋物はパスしている。それでも台所仕事はあるもので、準備から洗い物、後片付けには結構時間を費やしている。「男の食彩」とはいかないが「男の台所」なら毎日やっている。

 

 食後のデザートにはバラを。

     「ストロベリー・アイス」

 

 

 

 

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