田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

軽食喫茶のナポリタンを

2022年12月18日 | 話の小箱

 以前は「軽食喫茶」の看板を出している店がよくあった。街歩きの途中に一休みしたり、お腹がすいたら食事も出来る便利な存在だった。昼時にはサラリーマンのほか、現場の作業服姿もよく見かけた。

 メニューは文字通り軽食であって、間違ってもビフテキやフレンチは出てこない。定番はトーストやサンドウィッチのほか、カレーライスやチキンライスなど。そして麺類では何といってもナポリタンにつきる。知らなかったが、イタリアにはナポリタンという料理はないらしい。

 そんなナポリタン・スパゲッティを作ってみた。

 きっかけは、流しの奥から出てきたスパゲッティ麺の保存容器である。家内が残したもので、中身は捨てたが容器は処分するに忍びず、麺を買って作ってみようと思い立った。家庭の主婦なら何ということはない簡単メニューだが、ケチャップとトマトソースの区別もつかない私にとってはちょっとしたイベントであった。これまでインスタントラーメンしか茹でたことがない。

 ネットのレシピを参考に材料を買いそろえた。水を入れた鍋と油を引いたフライパンも用意した。カウンターに具材や調味料をずらりと並べたら料理人になった気分である。何とかつくってみたが、どうやらナポリタンの味になった。これまで食べてきた冷凍スパゲッティよりは、自己満足の分だけ美味しく感じる。だが食べ終わるのはあっという間だった。調理する手間と時間、そして後片付けはその何倍もある。レンチンの手軽さを思わぬでもない。

 写真は私がつくったナポリタン。まだ湯気が立っている。窓からの外光で撮ったので、ライティングをきちんとすれば、もう少し美味しく見えるだろう。

 

 さて、残ったウィンナーは目玉焼きにそえるとしても、ピーマンはどうしよう。タマネギもある。ケチャップと粉チーズ、パセリは少ししか使っていない。毎日ナポリタンを食べるわけにはいかないし、賞味期限までに使い切れるのか心もとない。まことに男の一人暮らしは不経済である。

 

 

 

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