田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

去年の秋の草野町散策(中)

2021年08月20日 | 耳納北麓

  歩いてきた道を振り返りました。漆喰の土塀は寿本寺。往還から一筋南へ入った小道は人通りもなく静かです。

 木々の向こうに水色の大きな建物があります。

 正面にまわりました。旧中野病院です。大正初期に建てられた木造2階建てで、いかにも大正の雰囲気を漂わせている堂々とした建築物です。修復時はだいぶ傷んでいました。

 いまは「山辺道文化館」として公開されています。国登録の有形文化財ですが、春や秋の観光シーズン以外は訪れる人は少なく、2階にあった喫茶室も撤退しました。

 旧中野病院の近くの風景。銀杏並木のあるのは草野小学校の運動場です。

 ここから山裾の集落へ向かいます。草野町は柿の産地であちこちに柿畑があります。耳納の秋は赤や黄色に染まります。

 草野町もだいぶ西の方へ来ました。ここ矢作地区は小水路が流れ、石垣を積んだ古民家が点在しています。ここから、もと来た方へ戻ることにします。

 草野ではこうした農家をよく見かけます。このあたりには水田はなく畑や果樹、植木苗木、造園業が多いですね。都会の喧騒から離れ田舎道を歩いていると、気持ちが緩んでくるのがわかります。

 南には柿畑と耳納連山。

 つばき園に来るとき、いつも通る道です。軒先に蔦の下がる農具小屋が目印です。

 辻々には猿田彦大神の道祖神や小さな祠とともに、耳納風景街道の道案内標識があります。

 

 発心山の登山道に出て来ました。ここを少し上ると、桜の名所として知られる発心公園があります。夏目漱石は熊本の第五高等学校時代に何度か久留米を訪れています。明治30年の春に親友の菅虎雄を訪ねて来た時、耳納連山からここまで来て桜を見物しました。そのとき詠んだ句。

 「松をもて囲ひし谷の桜かな」

この道を左に下ると町の中心部に出ます。

 私はここから更に東へ。柿畑へ向かいます。

 農家の庭に咲いていた秋バラ。

 この記事続きます。

 

 

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 去年の秋の草野町散策(上) | トップ | 去年の秋の草野町散策(下) »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (夏子)
2021-08-22 16:30:02
突然のコメントで失礼します。いつも楽しく読んでいます
発心公園の記事で、小学校の遠足を思い出しています。毎回よく歩いていました。中学校ではもう少し東の平原公園へ。いつも耳納連山をみながら大きくなりました。懐かしいです
返信する
こんばんは (九州より)
2021-08-22 22:46:57
草野町界隈は時々歩いています。
春や秋の山里の風景は歩いていて楽しいですね。
平原公園は田主丸の方になります。
コメント有難うございました。
返信する

コメントを投稿

耳納北麓」カテゴリの最新記事