1868年慶應4年(9月8日から
明治元年に改元)の洋式兵装
の武士たち。戊辰戦争によ
る疲労感と同時に決意が表
情から読み取れる。武士た
ちの性根が引き締まってい
る事がよく捉えられている
一葉だ。
明治時代初期に外国人向けの
土産用に撮影された絵葉書の
写真。
刀の帯び方、甲冑の着付け等
から士族ではない事は明白。
出鱈目な着装をしているし、
刀の持ち方、鍔の扱い、帯刀
方法等々、悉く大出鱈目。
これらは庶民のモデルであり、
決して旧武士階級の士族では
ない。甲冑武具刀槍弓馬とは
無縁の人たちが撮影用モデル
となっているだけだ。
それは見れば即断できる。
士族以外は武士の装いについ
てまったく無知であった事が
よく判る歴史的な写真である。
だが、こうした事例は、実は
21世紀の現代にも多く発生し
ている。
武士ではないやり方での着装
や帯刀、立ち居振る舞い、下
げ緒さばきなどが大手を振っ
て蔓延っているのが現代だ。
それは「武士の文化」につい
て興味が薄く、本物もニセモ
ノも識別も区別もつかない勢
力が、そうした事をあたかも
武士の伝統であり武士の武技
であるかのように推進してい
る。
殆ど韓国人や中国人の忍者装
束でアチョー、というのと変
わらない。
だが、真実はそれは日本の武
士の伝統や文化とは一切無縁
のものだ。
特に巻き畳表切断主義者たち
に非常に多く見られる。
ひどいのになると畳表の事を
巻き藁とか藁斬りとか称して
いる。
物事の識別も区別もできない
勢力が日本の伝統や武士の真
実を捻じ曲げて集客集金しよ
うとしているし、やっている。
だが、それらは実在した日本
の武士の武技や日本固有の武
士の伝統的文化の流れとは一
切無縁だ。全く別物。