このような型押しの造形の拳銃ホルスター
はビアンキ製をはじめ1960年代後半から
1980年代にかけてアメリカで大流行した。
元々は、この技法は、北欧のラップナイフ
のシースの技法を参考にしたものではなか
ったろうか。
北欧ナイフのシースの特徴は、個体ごとの
ナイフの形状に合わせてお湯でプレスして
ピッタリのフィット感を出していること
だ。
しかも、革の内部には樹脂もしくは木製
の本鞘を仕込んであり、ナイフの刃が革
を切り裂くことは無い。
そして、ナイフをシースに入れるとパチン
という音がして納まる。
抜くときは日本刀の鯉口を切るように親指
でテンションをかけて緩めてから抜く。
ラップナイフのシースは実利に適った構造
になっている。