このグラスは、ドラマ『高校教師』(1993)
で、羽村先生(真田広之)がコーヒーを入れ
て飲んでいたビーカーのようで、とても
気に入っている。
見た目、もろにビーカー(笑)。
恵比寿駅前のガラス食器専門店で昔買っ
た。
入れたのはうちで作った梅酒だ。
1995年物。
梅の木は私の父が生まれた時に植樹した
物を移植した木と、私の娘が新宿区で
生まれた時に新宿区が記念にくれた苗木
を育てた梅の木だ。
東京新宿区はかなり住みやすい区で福祉
行政がしっかりしている。
新宿というのは、新宿駅と新大久保駅以外
は、ドワーッとびっちりと住宅が立ち並ぶ
一大住宅街なんですよ。
幕末に近藤勇の試衛館のあった市谷柳町
も新宿区。
神楽坂は色街でそのあとは料亭街で今は
商店街だけど、表通りの裏は住宅みっちり
です。
試衛館のあたりも江戸期から住宅街。
あと、旗本屋敷や大名の下屋敷も多くて、
試衛館の近くには柳生但馬守の屋敷も
あった。
たまたまの偶然なのだけど、以前の仕事
で登記関係の現地調査をすることがあって
但馬殿の屋敷跡を訪問したことがある。
その時、そこにお住まいの方に、こちらが
明治以前まで調べた土地所有権の遷移と
照合含めて検分録取した。
江戸期に、経緯は不明なれど、幕府大目付
の柳生但馬殿から水野殿に管理が移行して
いる。
そして、維新後には拝領地が下賜された
のか、水野氏がそのまま所有し、戦後に
競売(けいばい)に出された。
それをある方が落札され、さらに所有権
移転で現所有者の甲区欄登記となってい
る。
敷地は広く、江戸期のままのようだ。
敷地内に柳生但馬守屋敷跡の石碑がある。
職権ならずとも、登記簿謄本は誰でも閲覧
できるし、またできないと、不動産の係争
案件や売買の際には支障が出る。
また、係争になった場合、江戸期までの
所有権を調べ上げる。
登記制度が始まる以前まで調査して全容を
的確に把握するためだ。
うちの事務所はそうしていた。
そのように水も漏らさぬ隙を作らない体制
だったから、「無罪請負い人」と呼ばれて
名を馳せている彼もうちの事務所の弁護士
として敏腕を奮ったのだろう。
仕事で現地調査した場所が、たまたま柳生
但馬守の屋敷跡だったことは、私個人は
色めき立ったのだが、仕事ゆえ職務の件
のみで、柳生の石碑を撮影しなかった。
うーん。残念。
多分だが、映画『彼のオートバイ.彼女
の島』の主人公コオのアパートのロケ地
は、この柳生但馬守の屋敷跡の近くでは
なかろうかと私は踏んでいる。
江戸ー東京は、基本的に町割りが江戸期
ままなので、東京都内を歴史散歩すると
かなり面白い。
また、ミニバイクなどで路地を走って歴史
の空気に触れるのも楽しいプチ旅となる。
人々が暮らした歴史が刻まれた場所を行く
のはとても安らぐ気持ちになれるので
す。人の息遣いの歴史を感じるから。
新宿区は子どもたちは小学生になるまで
医療費は一切かからない。
まるで、ドラマ『JINー仁ー』の最終回
での医療行政のようなことが子どもに
限ってだが実行されているのが新宿区だ。
一般医療も歯医者でさえも、一切負担は
かからない。
公営ギャンブルが無い区なのに、それを
行政が税金を有効に使うことを都や国と
の連携でうまくまかなっている。
都内でも24年前は、そうしたシステムの
区は数えるほどしかなかった。
また、これはどこでもそうかも知れない
が、出産費用は一子につき30万円が区か
ら支給される。
そして、出産祝いに木製のベビーチェアや
記念の苗木等々が贈られる。手厚い。
その新宿区の苗木は広島に送って親の住む
家の庭に植えてもらった。
よく育ち、毎年私の父の誕生記念の梅の
木と共に実が成る。
梅は非常に種類が多いらしく、三原の梅と
新宿の梅では、作った梅酒の味が異なる。
三原の梅のほうがかなり深い味となる。
新宿の梅はライトな感じがする梅酒になる
のだ。三原の梅で作った梅酒はブランデー
のような味になり、そのまま飲んでも、
紅茶に入れてもとても美味しい。
娘の梅は割らずにロックが一番合うよう
だ。
果実酒って面白いですね。
人類で初めて梅の実を食えるかと思って
食った人は死んじゃったのだろうなあ。
フグを初めて食べた人も。
今夜の梅酒は、新宿の梅で、2015年物に
しては良い味出てます。
なかなかイケる。てか、なんかこの5年物
美味いぞ。どうした?