渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映像でみる坂本龍馬

2020年05月30日 | open


これまで映像作品で描かれた坂本龍馬は
数々あれど、ドラマ『JIN ー仁ー』での
内野聖陽さんの坂本が一番だと思う。
新選組の沖田総司の印象は、どうしても
誰がやっても島田順司さんが最高なのだ
が、坂本龍馬は内野さんで決まりという
か、極め付けに思える。もう龍馬にしか
見えない。土佐の坂本には会ったこと
ないけど。
そして、ドラマ『JIN ー仁ー』は、坂本
龍馬の描き方がすごくいい。
「保険」に夢を託す坂本龍馬という設定
は原作からだが、これまでどの作品でも
そうしたアプローチで坂本龍馬を描いた
作品は一作もなかった。医療活劇だから
できた設定だろう。

ドラマや映画は俳優の演技、監督による
演技の引き出し方如何で大きく作品の出来
が変わる。
このドラマ『JIN ー仁ー』は物凄く良い。
役者の演技に引き込まれる。
こりゃあ、視聴率低迷のTVドラマ時代に
あって爆発的な視聴率を得た筈だ。
本放送の時も毎回観ていたが、録画して
いなかった。それゆえ観るのは今回の放送
が久しぶりだ。
製作者、良い作品作るなあ。
これはですね、映画には出来ない。
この映像作品を2時間に収めるのは無理
(笑)。
映像表現としては映画が一つの集約的な
最高峰といえるだろうが、ドラマもいい
ねえ。
ドラマ『JIN ー仁ー』の良さは何だろう。
外連味が見られない事かな。
作り手に奢りや小手先の外連味が見られ
ない。役者陣も体当たりの本気演技だ。
だから、観る者の心を揺さぶる。
お涙頂戴ではなく、ほんとのとこで涙を
誘う。嗚咽を押し殺すような涙だ。唇を
噛み締めるような涙だ。
それは、やはり、あの変革の時代を真正面
から描いた作品だからだろう。
良い作品です。

雪って、降り降りたら溶けて消えてしまう
んだよね。

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