ブロンディ(クリント・イーストウッド)に見捨てられて砂漠を100キロも
歩かされた仕打ちを受けたアウトローのトゥーコ(イーライ・ウォーラック)
は、復讐のために銃砲店を襲って銃を入手し、仲間を雇い、ホテルに
いるブロンディを襲撃する。
その時、南軍の大軍の行進が止まり、ホテルの二階に忍び寄る敵3名
の拍車の足音に気づいたブロンディは、コルト・ネービー・コンバージョン
の分解組み立て中だったが、急いで弾を5発だけ銃に装填し、入口から
侵入してきた敵3名をファニング連射で一気に倒し、さらに1名には
とどめの1発をお見舞いする。
刹那、窓際から入ってきたトゥーコが拍車を鳴らして銃をブロンディに
突きつけて言う。
「足音にも二つある。入口から来るやつと窓から来るやつ」と。
その時の窓の外の背景、思いっきり下手くそな絵ですがな(笑
しかも歪んでるし(^^;
窓外のテラスの床レベルと窓のレベルもあってない「変な絵」になって
いるし。
スタジオで撮影したシーンであること確定だが、もう少しましな演出は
できなかったのか。つか、絵が下手過ぎ。
こういう手法は映画『ワイルド・ギース』(1978)でもあった。
兵舎の中での傭兵作戦会議の時、室内を移動する登場人物に
合せてキャメラをパンさせたら窓の外の風景が同時に動くのだが、
それが明らかに写真。
動きも手動でやっているのがありありと判るような、カメラの移動と
合っておらずとても不自然なのよね。
撮影上の下手(げて)、拙劣な演出というやつです。
非常に作品の造りが安っぽくなる。
007シリーズなどでも、1960年代などの車のシーンでは、移動中
の車内から外の景色は撮影された景色を合成しているが、非常に
稚拙でチャチだったりする。
いくらCGが無い時代で合成が難しかったとはいえ、日本の円谷
プロの合成技術の高さを今さらながら思い知る。円谷プロの特撮
合成技術は世界トップクラスだったのではなかろうか。