渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

国宝展 〜東京国立博物館〜

2022年11月25日 | open




上野の東京国立博物館にて、国宝
刀剣展開催中。
豊富秀吉の差料である「金蛭巻朱
漆大小拵」が展示されている。
桃山時代の作。
刀身は別展示にて。こちらは孫六
兼元。
私はかつて経眼したが、地鉄良し。
いかつくない焼刃。

私は刀を見る際に、刃文などは
一番最後に見る。鉄の変態の一
形態である焼刃とその働きとし
て。刃縁の紋様の如何になどは
捉われない。熱変態の働きとし
てどう現れているかを見る。
まず初めに刀姿を全体を俯瞰的に
見て、それから地鉄を見る。観
の眼ではなく見の眼強く。
刀とは鉄(かね)を見るのが刀を
見るという事だ。
そのうち、作者の姿やその鉄が
生まれて辿った運命などが刀か
ら見えて来る。
そして、刀と作者の無言の声も
見る者に届くようになる。


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