渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映画『11人のカウボーイ』

2013年11月11日 | open


『11人のカウボーイ』(原題:THE COWBOYS)
1971年米国/日本公開1972年/131分

ジョン・ウエイン主演の『11人のカウボーイ』を見た。
かなり良い。
ここに出てくる少年たちは10歳から15歳までで、撮影当時ちょうど私と同じ
年齢のアメリカ人の子たちだ。

ただし、子役俳優の子たち(まったく馬に乗れない)と、乗馬が得意の子たち
(まったく演技したことがない)がオーディションで
1000名の中から選ばれた。
抜擢された10歳の乗馬が巧い子などは3歳の時から乗っているという。

なぜこの映画を公開時に劇場で観なかったのかと悔やまれる。
1972年当時は、私の周囲ではウエスタンブームだったからだ。
そして、小学生同士でよく映画館に足を運んでいた。

この映画を劇場で観なかったというのは、かなりもったいない。
牛を650kmの距離を移動させるキャトル・ドライブも、少年たちの見事な乗馬
シーンもすべて吹き替えなしで撮影されている。

CGもなかった時代の本格映画がいかにスケールが大きいか。
大西部で撮影されたこの映画は、興行成績でも7,500,000ドル(当時。40年前
当時の日本円で27億円)を売上げ黒字ヒットした。




内容は、死んだ息子たちとも折り合いをつけられなかった大西部の老人が、
砂金目当てのカウボーイに逃げられた後、奇縁によって小学生
の子どもたちを
キャトル・ドライブの仕事を通して「西部の男」に育てて
行く物語だ。
描写もきめが細かく、良作だ。
親子で是非ご覧いただきたい一作といえる。
うちの娘も食い入るように観ていたが、東京から帰ったばかりなので、疲れて
途中でダウン→爆睡へ(笑


このDVD買おうっと。
少年たちの「先生」となった西部の男(ウェイン)と少年たち、黒人のコックとの
心の触れ合いが特に良い。子役たちの演技も、かなり良い。
仕事に共に就く事が人生の道場だったという今はない古き時代の物語だ。
ラストシーン直前に少年たちが牛の群れを巧みに扱って目的地である町に入って
来るシーンはかなり感動した。
ジョン・ウェイン、年取ってもめちゃくちゃかっこいいじゃない。
お袋、何を観てるんだ。




ジョン・ウェインは身長190センチくらいあるのに、この一番左の子(撮影当時16歳)は
でっかすぎない?(笑
劇中のカウボーイ採用試験のロデオ・シーンでも吹き替えなしで見事こなした。
落馬したら首の骨折りそうな激しい暴れ方だった。
一番右のおチビちゃんも、上手に馬を乗りこなして、投げ縄も決めていた。
子どもたちなのに、役を身近に引き寄せる努力をする役者魂はプロのそれだ。
日本のしょぼい殺陣する時代劇俳優たちは見習ってほしいと思う。

DVDではなくブルーレイ買おうかな。画質ぜんぜん違うものなぁ。
『シェーン』とこの作品はブルーレイがいいかもなぁ。
風景すごく綺麗だし。

(ビデオ)


(DVD)


(ブルーレイ)


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