渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

試斬台 自作

2013年04月25日 | open



簡易的な試斬用切り台を作った。

要点は、角材の高さが600ミリ、
心棒の突出が170ミリ。

これは抜刀道などでも基準と
される寸法なので、これを踏
襲する。

あとは、超お手軽なスピード
製造方式で。


60センチの長さに切断した太
角材の下端四隅に板を貼る。


これは、モーターツールを使って
木ネジをねじ込んで行く。

水平を取らないと置いた時にカタ
つくので、そこだけは慎重に。

足で踏んづけながらやるとよい。

60センチに切断した角材のセン
ターに20ミリの穴を開ける。



穴を開ける際は中心を決めて、
木工用ビットでキュイーンと
あける。早い。



心棒を入れてみる。緩かったら
ガムテを巻く。



こちらも。


心棒を角材の穴深く挿して、
角材上端から170ミリ突出の
部分で
心棒をカット。
そして、先を尖らすために
ナイフで削る。

私の肥後守、恐ろしいくらい
に切れる。



ザックリ削ったら仕上げ。
ここまでで30秒程度だ。
下削りはゴボウを包丁で削ぐ
ようにシャッシャッシャッと
削いでいく。その時は親指は
使わない。最後の仕上げの面
取りだけ親指を添える。



こんなもんだろうか。


ここまでで1分以内。切れ味が
良好だから手早い作業に刃物
がついてくる。



完成。


めっちゃ早いから、4基ほど
作ってみた。



モーターツールの素晴らしさ。
作業効率ものすごいですがな~。
まあ、ノコを手引きで引いた
りとかも
手際良くやってると
いうのはあるけど、ノコも新
品だから
かなり良く切れる。
それと、料理でも千切りなど
の包丁さばきや料理そのもの
でも速度が
要求されるのであ
るが、やはりもの凄く切れる
刃物でないと危ないし
作業の
速度に刃物がついてこない。
例えばPCなんかでダーッと入
していて、PCのスペックが
プアで変換の速度とか遅かっ
たら仕事に
ならないでしょう?
そんな感じ。

素早くこなす動作は素早くこ
なす。サーキットのピット作
業のように。

今回は全鋼の肥後守が大活躍
した。

終業時刻の17:35から作業を
初めて終了が19:00前だから、
かなり
早い。しかも、急きょ
4基作ることに変更したので、
途中、木ネジが足りなく

なって数キロ先のホームセン
ターに買いに行ってるし(笑


ただ、こういう切り台はあく
まで稽古用ですよ。

切り流派の方々の試合などに
はこのような無様な試斬台は
使えません。

正式な場所では正式な切り台
を使いましょう。

角材が92ミリで10ミリ程細い
けど、高さと心棒突出寸法は
戸山流などの
試合規定の台に
準じて製作してあります。

1基だけ作るとしたら、大体
30分かからないかなぁ。20分
くらいかも。

材料費は太角材が3メートルで
960円(1基分で192円)。
板材が1基あたり
2枚で360円。
心棒が1本180円。木ネジが10
本で100円。

合計832円が1基分の材料費です。
やっすう~~~。

あくまで略式ね、あくまで。

でもまだ、今回の切り台は手
が込んでるよ。

昔、自宅や実家や剣友たちと
の稽古の場で使っていた自作
切り台は、角材を
小さな四角
い板に打ちつけただけの物だ
ったもの(笑
そうやって、倒れやすいよう
にしていた。

刃筋とか刃並(はなみ)とか
が悪いとすぐに倒れる。

もしかしたら、だから私は刀
を一度も曲げたことがないの
かもしれない。

(そうでもない気もするが)

ということで、簡易な試斬用
切り台の製作レポを現場から
お届けしました。