けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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無意識の領域?邪気ってなに?

2008-03-11 11:28:22 | 東洋医学全般
多くの方は特にアメリカ人の鍼灸学校の生徒は人体の経絡とかツボは、体に目に見えないかっちりと正確な線があって、そこにきれいに整列した形でツボがあると勘違いをしています。

経絡の存在とツボの位置を国家試験のために覚えるのには都合がいいのですが、実際の臨床治療ではかなりずれがあるのです。これは地図だけを研究した方が、いきなり山登りをするようなもので、地図と実際の山道は必ずしも一致しないということと同じです。

また、脈や舌やお腹を診せていただいて、そして患者さんのお話を聞いていると、おっしゃっていることと、東洋的な診察方から割り出す、体からのメッセージに食い違いがあることが多いです。簡単に言えば「すぐに治りたい」というお話と、「まだ治らないでいたい」という矛盾した状態が起きる場合がるのです。

敢えて言葉を選んで言えば、同じヒトの表在意識と無意識の領域の食い違いとも言えるのではないでしょうか?

仕事に追われて病にふせってはいられない方がいらっしゃって、体や心の奥底では「いい加減休ませて欲しい」と悲鳴をあげていたりする場合があります。

それでも私達はやはり、少しでも早くよくなって仕事に復帰してもらえるように治療をします。でも長期的に見て体が壊れてしまわないようにも考えているのです。

しかし、深層心理のようなものには逆らって治療をしているわけで、時として、特に経験の少ない治療家は翌日起きられないほど疲れてしまうことがあるのです。

こういう状態を「邪気を受けた!」と表現して忌み嫌う方がいますが、「そりゃーあんたが治療家としてプロじゃないからだよ。」ということになります。
迷信ぽいお話ですが、覚えておいて損はない話題ですね。

日本伝統鍼灸漢方

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