けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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喘息の治療

2007-09-15 15:48:45 | 東洋医学全般
まず、東洋医学的に喘息をどう観るかということをお話したいと思います。

東洋医学では多くの場合、喘息とセキをひとくくりにして喘咳(ぜんがい)と呼んでおります。「セキと喘息ってちょっとちがうんじゃないの?」と感じる方も多いと思います。たしかに西洋医学的に観れば、セキはゴホンゴホンとでる状態で、何かをセキで吐き出したり、のどがいがらっぽくなって起ると感じます。
喘息はそれに対して「呼吸困難」的な症状のことを指します。

東洋医学ではセキも喘息も体の胸のあたりで起っている症状で、多くは胸にこもった熱気を排出するために行われていると考えて、ひとくくりの症状として捕らえて治療を致します。

こもった熱とは、体に溜まった熱のことです。それと、たまたま寒気やホコリを吸い込んでしまって起きたセキや呼吸困難な状態は熱気とは言いませんが、これが永くつづいて、気管支やのどが炎症を起こした場合も一種の熱気と考えます。

この熱を胸から、肺から発散させてやる治療と、この熱がほかの場所ではなく胸という場所にこもってしまう原因を取り除く治療が、東洋医学的な治療になります。

単に、交感神経と副交感神経だけをみているようでは、根本治療になりません。
むしろ、頭寒足熱といわれる正しい体の熱の位地が保たれていて、いらない熱を適度に体表から発散できる体力と、氣の流れがおきるように仕向けるのが、根本治療の妙味です。もちろん、同時に根本だけでなく、実際に起っている症状を極力速やかに解消させる対症療法的な施術も同時進行で行われるのが理想です。

これから何回か、喘咳(ぜんがい)についてのお話をさせていただきます。
乞うご期待です。

日本伝統鍼灸漢方


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