荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

スペインの巻、みたび。

2015年01月03日 | 無聊な生活にさすらいの旅を


23年前、スペインに行きました。

宿を決めないひとり旅です。

おおまかに申しますと、バルセロナ→セビリア→マドリッド→バルセロナという旅程で、3週間ほど。

バルセロナ五輪やセビリア万博が開催された年だったので、どこの街も活気に溢れておりました。

バルセロナ空港から市内へ国鉄で行くのですが、車内でニッポン人3人と知り合う事となります。

旅は道連れ世は情け。

オンナのコ2人・オトコのコ1人・そして僕の計4人はニッポン人が経営する宿を目指しました。

もちろん、予約などしておりませんでしたが4人部屋なら空いてる、という事で投宿決定。

オンナのコ2人も個人旅行をするくらいなので、なかなか肝が据わっており、オトコ2人と相部屋でも構わないとの事。

宿は新市街といわれるトコで、グラン・ビーア(大通り)沿いでした。

荷を解いた僕らは早速街歩きに。

宿を出て数分しますと、血相を変えたニッポン人男性2人が僕たちに寄って来ました。

あまりの形相に僕なんかは少しビビったものです。

片方のニッポン人が『日本大使館はどこですか』とまくし立てるんですね。

どうしたのか、と問うと相方がマスタードマンに遭っちゃったらしい。

マスタードマンってのはご存知の方の多いかと思いますが、旅行者にマスタードをブっかけ、そのヒトがあたふたしている間に、財布や荷物を盗る、という至極オーソドックスな窃盗を行う不届き者の事。

似た様なヤツでワインマンなんてのもいるそうです。

マスタードマンに遭い、パスポートや財布を盗られちゃったヒトは意気消沈しており、その相方が激昂する、という珍しい図式でありました。

【地球の迷い方】の地図を広げて、日本大使館の場所を教えてあげましたが、やはり頭に血が上っているせいか、ロクに感謝の言葉もありません。

バルセロナ到着1時間程度で遭遇した、この出来事はその後の旅に多大な影響を与えました。

『自分の身は自分で守るしかない』と。

気を取り直した僕たちは、まずは完成してないのに世界遺産に登録されたサグラダ・ファミリアへ。

ふたたび、ここでも犯罪に巻き込まれる事となります。

被害者は道連れのオンナのコのひとりでした・・・。

サグラダ・ファミリアでパチリ。

内部は落書きだらけ。ニッポン語のモノもありました。実に嘆かわしい。



『孤独という切符を買ってでも、自由な旅人でいたい』戸川昌子(日本の推理作家・1933~)

テーブルの巻。

2015年01月03日 | 華麗な生活に極めたシンプルを


椅子というのは、ひとつの人気ジャンルでして結構【椅子フェチ】というヒトが存在します。

織田憲嗣とか島崎信とかいうヒトたちは、椅子を学問にまで昇華させました。

また、秋元康や藤井フミヤなんかは椅子コレクターとして有名ですね。

なにしろ椅子ってガタイがデカいですから、おうちが広くないとコレクションなんか出来ません。

おうちが広いお金持ちか、『ド』がつくほどの田舎の一軒家の住人でなければ、なかなか難しいのではないでしょうか。

60m2ほどの部屋に住み、38脚の椅子を所持しているヤツもいるにはいますが。

かくいう僕も以前、輸入家具屋業界に長くいたので、そこそこの数の椅子を所持しておりました。

よく『お尻はひとつでしょ』と別れたカミさんに言われたもんです。

そんなデザインに富み、歴史も深い椅子に比べると、どうしてもテーブルってのは地味なアイテムに感じてしまいます。

とはいえ、テーブルがないと不便ですね。

昨年、2002年に購入したYチェア2脚とブローダーネ・アンダーセン社のダイニングテーブルを売却しました。

部屋にある家具はIDC大塚家具の3人掛ソファのみ。

株屋のあんちゃんが打合せに来てくれるのですが、テーブルがないのでしばらくは近所の喫茶店で打合せをしておりました。

ミニマル生活に憧れ、勢いでダイニングセットを処分してしまったわけですが、さすがに困ったものです。

で、折りたたみのテーブルを購入することに決めたんですね。

ところが、良いデザインのものがないんですな。これが。

唯一『これだ!』と思えたのが、新居猛デザインの【シャミドテーブル】。


名前の由来は天板の形状が【三味線の胴】みたいだからとか。

発注そして納品。いや、なかなか良いですな。

デザインもさることながら、まあまあ軽量。

普段は折りたたんで納戸に収納しております。

しかも、定価23,000円ほどのところ、ネットで8,000円台で購入することが出来ました。

実にすがすがしい買物をしたものであります。

こうして株屋のあんちゃんを自宅に呼ぶことが出来る様になったのでした。

『テーブルとイス、フルーツとバイオリン。このほかに、人が幸せであるために必要なものがあるだろうか?』アルベルト・アインシュタイン(ユダヤの理論物理学者・1879~1955)

黒川博行の巻、ふたたび。

2015年01月03日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を


昨年、僕の敬愛する作家・黒川博行が第151回直木賞を受賞しました。

なんでも6度目のノミネートでの受賞だとか。

受賞作は氏の代表作である【疫病神シリーズ】の第5弾【破門】。

遂にBSスカパーにてドラマ化する事となりました。

やはり直木賞作家ともなりますと、映像化のオファーはたくさん来るのでしょう。

さて、僕は黒川博行作品は全て読破しておるファンであります。

最初に読んだのは【疫病神シリーズ】の第1弾、その名も【疫病神】でした。

黒をベースに男の目のアップ、といったその装丁は他の作家の作品でも多用され、当時大流行りだったものです。

そして、その帯には『わしらが、ひと泡ふかせたる!』というコピー。

書店をフラフラしていた私の興味を引きました。

早速購入し、読みだしたら面白いのなんの。

久々に一気読みしました。

関西弁でのハードボイルド、ってのが僕にとってもの凄ぇ新鮮でした。

次に読んだのが【大博打】です。

これまた面白いのなんの。

当時は既に、結構な数の既刊作品が発売されていたので、それらももちろん読むこととなります。

そんなこんなしていたら【疫病神シリーズ】の第2弾である【国境】が発売されました。

まさか二宮&桑原コンビが帰って来るとは露ほども思っていなかったので狂喜乱舞でしたよ。

いやぁ、第1弾を上回る面白さです。

ラスト、キャバクラでの桑原の粋な計らいには僕も涙が出ました。

【疫病神シリーズ】は第3弾で【暗礁】、第4弾で【螻蛄】と続きます。

僕がこのシリーズを好むのは二宮&桑原コンビのやりとりもさることながら『ヒトが死なない』という点です。

別にいいんすよ。バンバン死んでも。

映画なんかでもヒトが死にまくる作品は大好きです。

ただ、この作品のトーンだと『ヒトが死なない』という縛りがあった方が、断然面白いと思います。



まだ今現在、新作である【後妻業】は読んでいません。

筧千佐子の事件で、この作品も注目された様ですね。

勢いのあるヒトってとどまる事を知らないってホントです。

実に楽しみであります。

テレビの巻。

2015年01月03日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを


テレビを持っていないかと申しますと、さに非ず。

ちゃんと持っています。

10型のDVD付ポータブルタイプ。

普段は納戸に格納しております。

充電が出来るので無線状態で使用、んでバッテリーが切れたら視聴を止め、ふたたび納戸に格納という流れ。

納戸から出すのがめんどい時は、スマホで観ます。

元々、テレビっ子でした。

僕の母親は、何事も火あぶりに遭った猫の如くギャーギャーうるさいババアなんですが、なぜかテレビ視聴に関してはさほど文句を言いませんでした。

いまだ、この点に関してのみは非常に感謝しております。

それにしても、テレビを観なくなりましたねぇ。

とくにバラエティ番組はほとんど観ない。

どうしても『下らない』って思えちゃうんですよ。

これが【歳】なんでしょう。

皆さん、想い出補正で

『【8時だョ!全員集合】や【みごろ!たべごろ!笑いごろ!】はホントに面白かった。今のバラエティ番組には真剣味が足りん!』

と岩佐陽一みたいな文句をおっしゃいます。

けど、今考えりゃ、あのテの番組も相当下らなかったと思いますよ。

だって【うんこちんちん】って高尚だと思います?

コタツの上に乗っかって、妙チキリンな踊りを踊るのが上品だと思います?

そりゃPTAも黙っちゃいません。

もういい加減【昔は良かったおじさん】は止めにしましょうよ。

意味ないですよね。世代論って。

テレビ論ではなく世代論になっちゃいました。

『テレビをONにするのは、自分の脳をOFFにすること』スティーブ・ジョブズ(米国の実業家・1955~2011)

本日の処分品。

ネクタイ。2014年は一体何回ネクタイを締めただろう。ホントは全部いらないくらいです。

和服の端切れ。まぁ、いらないでしょ。

本日の新入り。

スヌード。若ぶってこんなの買っちゃいました。アラフィフオヤジが使うもんじゃねぇよな・・・。

カチュ~シャ~外しな~がら~アラフィフオヤジが使うもんじゃねぇんですが、僕は髪が長いんです。

和服を着ると売れない落語家みたいになっちゃいます。

なので総髪っぽくするために購入。

今まで100均で買ってたんですが、これは800円もしました。

やっぱ違いますね。ホールド感がぴったりです。