カズさんの旅たび

 ~歴史、文化、芸術、美食紀行。。

インドへの旅(その16)ピプラーワー

2013-03-25 | インド(仏跡)(その2)
ティラウラコットの見学が終わった。次はインドに戻り、ピプラーワーに向かう。バイワラのロータリーが見えてきた。時間は、11時10分であった。ロータリー中央の塔の上に仏陀像が見える。


ホテルをチェックアウトし、屋台でヌードルを食べる。日本の焼きそばに若干香辛料を強めにした味付けである。


ネパール側のイミグレーションオフィスで、出国手続きをする。受付の女性は「え、もうインドに戻るの?」と驚いていた。無事手続きが終わり、歩いて国境を越える。ゲートをくぐるとインドである。


インドのイミグレーションオフィスで入国の手続きをする。こちらでもあっと言う間であった。その後ヴイージェイを探すが、よくわからない。


すると、少年が近づいてきて、袖を引っ張る。国境を背に南へ歩いていく。200メートルほど歩くと車が見えた。時間は12時20分、ピプラーワーに向け出発である。一本道を南西方面に向う。


どこかで右折しなければならない。右折が早ければ早いほど国境が近いので、国境沿いのピプラーワーへは近道になる。15分ほど走ると右折道路が見えた。右折して西に向かう。


しばらくすると、大勢の人が集まっている。ヒンドゥー教のお祭りのようだ。速度を落とす。それにしてもやたら人が多い。特に子供が多い。


地元民に道を聞きながら進む。道路はあちらこちらに穴が開いている。穴を避けながら進む。すぐに路肩にはみ出し、砂埃が舞う。とても窓を開けていられない。


しばらくすると北に向かう広い道路に出た。ゲートがあり中央に仏陀の坐像が見える。どうやらピプラーワーの遺跡は近そうだ。


しばらく走ると、標識が見えてきた。ガンワリアの遺跡である。ガンワリアは、ピプラーワーの遺跡から南へ1キロのところにある僧院跡である。標識に従い左折する。


時計を見ると13時50分であった。良いペースである。さすがヴィージェイ。すぐに、遺跡が見えてきた。ここには、一辺が直径30メートルと直径40メートルほどの正方形の大小2つの僧院があり、周りにも遺跡がある。


まず手前の小さい僧院に上ってみる。中央には、周りを一定間隔で区切られた正方形の遺跡が見える。円状の遺跡も見える。周りには、小部屋が並んでいる。


西側にある大きい僧院に向かってみる。入口方面を振り返るが、周りには我々以外に誰もいない。


大きい僧院は、中心部分が中庭になっている。通路を挟んで周りには小部屋が並んでいる。僧坊であろう。


一通り見学した後、車に戻る。小さい僧院の横には、犬が寝ていた。


さて、いよいよピプラーワーの遺跡に向かう。北に向けて車を走らせるとすぐに標識が見えてきた、カピラヴァストゥ0キロメートル、その下にルンビニー33キロメートルとある。外国人が、この先の国境を越えることができるなら、ルンビニーへは近い。


ピプラーワーの遺跡に到着。カピラヴァストゥと表示がある。入口に車を停めて遺跡内に入る。


左手に案内板がある。ここで1898年に発見された舎利容器の写真が載っている。


このピプラーワーで発見された舎利容器は、現在、デリー博物館に展示されている。舎利容器には、「サーキャ族のブッダ・釈尊の遺骨」と記されていたために、この地がカピラヴァストゥ(カピラ城)であるとインド政府は主張し、ネパール政府との間で100年に渡る論争が続いている。しかし舎利容器は、他から持ち込まれた可能性もあるので決定的な証拠とは認められていない。また、城としての要素を備えた建造物は出土していない。一方、ネパール領タウリハワ郊外のティラウラコットからは、城としての要素を備えた建造物の遺構が出土しているが、カピラヴァストゥであることを裏付けるものは発見されていない。案内板の横に案内図がある。


最初にストゥーパに向かう。


1メートルほどの高さの基壇があり、その上にストゥーパがあるのが分かる。


左手にある遺跡から、南方向を眺める。


そばに、小さなストゥーパがある。


ストゥーパから100メートルほど西に行き、そこから、ストゥーパ方面を眺める。


ストゥーパ方面に戻る。一面に芝生が植えられている。よく清掃が行き届いている。


入口そばの遺跡に上がってみる。たしかに、ピプラーワーは僧院跡であると思った。城壁などの遺構は見当たらない。遺跡は保護のためか周りをフェンスで囲まれ公園になっている。カピラヴァストゥがネパール領のティラウラコットか、インド領のピプラーワーのどちらであるかの論争よりも、直線距離で20キロメートルも離れていない双方の遺跡間を、自由に行き来できるようにしてほしいと思った。時間は、14時半である。さあ、シューラヴァスティーに向けて出発である。今回の最後のツアーである。

(2012.11.25)
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