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なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか

2011-05-23 01:34:46 | 

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか
刊:祥伝社(2010/12) 著:若宮健
★☆☆☆☆

2000年ごろ。韓国では日本のパチンコ台を改造したものがギャンブルとして流行り始め、全盛期にはパチンコ店が1万5000店、売上高は日本円にして約3兆円にのぼった。
それが、2006年の秋に全廃され、いまは跡かたもない。
韓国ではなぜ、このような全廃が断行できたのか?そして日本では報道すらされなかったのか?
∞∞∞∞∞

先月くらいに石原都知事が

パチンコ屋をやっているのは、在日の韓国系の人が多いそうですけど、その一部の人が、「これは自分の母国の韓国でも流行るだろう」と持って帰ったら、面白かったんでしょう、たちまち人気になった。これは人間を怠惰にして、人生を狂わせるということで、当局が乗り出して、韓国ではパチンコは全廃されました。

と報道されたのを聞いて、「ヘェ~韓国では、パチンコを全廃したんだ・・・」って、ちょっと興味を持っていました。そんなところに、この本に出会い、読んでみました。

本書によると、2000年くらいから韓国でブームになったそうです。
韓国のパチンコ台は「メタルチギ」と呼ばれ、日本のパチンコ台を改造したもので、玉ではなくメダル。釘は無く、液晶とチャッカーのみの台のようです。

そんな「メタルチギ」(韓国パチンコ)ですが、2006年に「パダイヤギ(海物語)事件」が起きて、一気に社会問題化して、全廃へと向かったらしいです。
「パダイヤギ事件」とは、不正に高配当が出る改造をした台でギャンブル性を高めた上、違法換金や政治家の関与が疑われて、疑獄事件へと発展した事件らしいです。

本書は、パチンコのギャンブル性、中毒性を訴えており、さらに、そんなパチンコを野放しにしている日本の政治家、マスコミを痛烈に批判しています。

・・・っても、本書の論理展開に脈絡のなさが否めません。
韓国政府を手放しで絶賛し、日本の政治をことごとく批判していますが、そもそも、韓国政府がパチンコ全廃に動いた直接的動機は、メタルチギ産業の黒い金。それに政治家(当時 盧武鉉大統領)親族がからんでいたのが原因だったからのようで、批判の矛先が、どうも後付けのような感じが否めません。
批判の根拠も事実やデータより、観念的な記述ばかりですし・・・

というわけで、ジャーナリズムというよりは、コラム的な本でした。

ただ・・・韓国の「パチンコ全廃」のニュースが日本でほとんど報道されなかったのは事実でしょうし、パチンコのギャンブル性、中毒性は私の身近でも感じることです。
そういう意味で、事実関係を深く知ることができないのはちょっと残念ですが、問題提起として知るためなら、アリの本でした。



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