猫の気持ちになってみろ

愛猫「チコ」がぷるぷるしてます

時をかける少女

2014-02-17 00:23:25 | 

時をかける少女
刊:角川文庫(1976/2)(1967) 著:筒井康隆
★★★☆☆

ある日、中学3年生の少女「芳山和子」は、同級生の深町一夫や浅倉吾朗と一緒に理科室の掃除を行っていた。
和子が実験室に入ると、ラベンダーの香りが漂っていて意識を失ってしまう・・・
∞∞∞∞∞

私、映画は原田知世さんバージョンしか観ていないのですが、原作初めて読みました。
意外と映画は原作に忠実だったのね。

筒井康隆さんのジュブナイル小説。ってのも珍しいんですが、言葉使いに古めかしさがあるのはご愛敬。
全体の雰囲気は、とてもかわいい出来でした。


時をかける少女

2014-02-16 04:01:47 | 映画

時をかける少女
1983年日本 監督:大林宣彦 キャスト:原田知世、高柳良一、尾美としのり 原作:筒井康隆
★★★☆☆

高校生の芳山和子はある日、昨日経験したことがまた起きていることに気づく。
彼女はタイムトラベラーになってしまったのだ。やがてその能力は、かつて理科実験室でかいだラベンダーの香りに秘密があることが判明するが・・・
∞∞∞∞∞

先日観たテレビドラマ『紙の月』の主演、原田知世さんの大ヒット作です。
久々にTSUTAYAで借りて観てみました・・・

ドハ!原田知世さんも含めて、出てる役者が全部大根!!!ちょっちょっちょっと~と思うのですが、
美しい尾道の町並み。ジュブナイル小説原作からくるファンタジーな雰囲気。
そして、大林監督のメルヘンチックな感じが相まって、役者さんたちのセリフ棒読みな大根っぷりすら「初々しい」って思わせてくれます。

そんな効果もあってか、「お話が面白い」というより、「尾道の街」「ラベンダーの温室」「弓道」「桜」・・・などなど、場面場面が印象に残る作品。

「あまちゃん」で「正宗さん」を演じた「尾美としのり」さんの変わりっぷりに比べて、原田知世さんは変わりませんね~
いや、演技はうまくなって、清楚さが変わらない。って意味です・・・


野獣死すべし(1980年 松田優作)

2014-02-15 00:01:49 | 映画

野獣死すべし(1980年 松田優作)
1980年日本 監督:村川透 キャスト:松田優作、小林麻美 原作:大藪春彦
★★★★☆

伊達邦彦(松田優作)は、通信社のカメラマンとして世界各国の戦場を渡り歩き、帰国して退社した今、翻訳の仕事をしていた。
ある日、大学の同窓会に出席した伊達は、その会場でウェイターをしていた真田に同じ野獣の血を感じ、仲間に入れ、銀行襲撃を企む・・・
∞∞∞∞∞

仲代達也さんバージョンを観たら、松田優作さんバージョンが観たくなったので、レンタルして観ました。
私、原作は読んでいませんが、仲代バージョンとは全然違いますね。どちらが原作に近いんでしょうか???
で、本作をず昔観たときは、「なんかよくわからん」という感想でしたが、今回観たら・・・やっぱラストは「よくわからん」でした。

まるで前衛舞台を観ているような映画。よく角川春樹もカネ出したな。って感じの脚本ですが、興行的に成り立ったのは、当時の角川映画の勢いと、松田優作さんの鬼気迫る演技と、小林麻美さんの可憐さ・・・そして、鹿賀丈史さんのカミソリのようなキレた演技のなせる技かな。

そんな不思議(と言うか不可解)な映画ですが、見終わると「松田優作ってカッコイイよな」って印象が残るのが、結局、痩せても枯れても松田優作映画の特徴ですね。


野獣死すべし(1959年 仲代達矢)

2014-02-14 00:33:48 | 映画

野獣死すべし(1959年 仲代達矢)
1959年日本 監督:須川栄三 キャスト:仲代達矢、小泉博 原作:大藪春彦
★★★☆☆

大学院に籍を置く学生、伊達邦彦(仲代達矢)は物静かな秀才であった。
しかし、貧乏であった彼は、世の中に対する憎悪と留学費用ねん出のため、完全犯罪を目論む。
完全犯罪のため、彼は野獣と化していく・・・
∞∞∞∞∞

『野獣死すべし』って言うと、松田優作さんの作品が有名ですが、こんな昔にも映画化されていたんですね!
今回、TSUTAYAの懐かしの映画コーナーで見つけてレンタルして観てみました。

・・・な、なんという完成度!仲代達矢さんの「野獣」というにふさわしい眼の光。
高度成長期前夜で、貧富の差はピーク。
大学を出ても働き口がなく、一部の富裕層を覗いては、誰もが殺人をも冒すかもしれない不満と狂気を持っている・・・って、まるで現在のような話。

この映画の当時。昭和30年代ったら、「三丁目の夕日」で人情厚い時代だったはずなのに・・・
いつの時代も結局は、表と裏があって「捨てる神あれば拾う神あり」「拾う神あれば捨てる神あり」で一緒なんだな。って感じました。

ラストは松田優作さんの「蘇える金狼」を思わせる感じ。
このストーリーで松田優作さんが演じてもかなり面白くなりそうな作品でした。


なぞの転校生

2014-02-13 00:23:59 | 

なぞの転校生
刊:講談社文庫(2013/12)(1967) 著:眉村卓
★★★★☆

岩田広一が通う中学に山沢典夫という転校生が入ってきた。
典夫はギリシャ彫刻を思わせる美男子なのに加え、成績優秀でスポーツも万能だが、なぞめいた雰囲気を持っていた。
ある日とんでもない事件を起こした典夫の秘密とは?
∞∞∞∞∞

現在、テレビ東京でドラマ放映中の原作。なななんと書かれたのが1967年!!
私、恥ずかしながら初めて読みました!!!

ジュブナイル小説(小中学生向け小説)ということで、わかりやすく、読みやすいです。
ひねりがあまりないので、するりと終わってしまうところに物足りなさを感じますが、なんと言っても「転校生」というシチュエーションが物語全体をミステリアスな雰囲気で包んでいるのが魅力。

終末戦争、無礼なマスコミ、パラレルワールド・・・今のSF小説と基本があまり変わらないので、今の子供たちにも楽しく読めると思います。

ところでテレ東のドラマは、どうやら似て非なる感じ。
ドラマの方は高校生だし、ミステリアスさが増大している感じです・・・本作を読んで、ますますドラマも楽しみになりました。