猫の気持ちになってみろ

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日本のいちばん長い日

2016-03-27 01:23:46 | 映画
日本のいちばん長い日
2015年日本 監督:原田眞人 キャスト:役所広司、松坂桃李 原作:半藤一利
★★☆☆☆

1945年7月。太平洋戦争での戦況が悪化する日本に対して、連合軍はポツダム宣言の受託を迫る。
全国民一斉玉砕という案も取り沙汰される中、阿南惟幾陸軍大臣(役所広司)は決断に悩み、天皇陛下(本木雅弘)は国民を案じていた。
そのころ、畑中健二少佐(松坂桃李)ら若手将校たちは終戦に反対するクーデターを画策していた・・・
∞∞∞∞∞

戦後70年の節目に制作された映画。
1967年に東宝が制作した映画のリメークです。

1967年版は、三船敏郎さんをはじめとする役者陣、男たちのギラギラした焦燥感が画面からあふれ出ていて、私好きで何度も観ました。

それだけに、本作はどーしても「軽い」感じがしてしまうのですよね。
映像が美しくなっている功罪というか、時代が進んでいろんなところに配慮しないといけない功罪というか・・・
ギラギラした感じが百分の一程度になっている感じがします。

原作(歴史)的には、本作のほうが忠実なのでしょうか?
意外と昭和天皇がよく出てくるのと、阿南陸相の人間性が垣間見られる脚本が、ちょっと意外でした。

吉本興業女マネージャー奮戦記

2016-03-25 22:50:30 | 
吉本興業女マネージャー奮戦記
刊:立東舎(2016/1) 著:大谷由里子
★★★☆☆

「横山やすしに殴られた人は多数おりますが、横山やすしを殴ったのは大谷由里子ぐらいなものです」。そんな吉本興業での著者の激動の日々は、芸能史の貴重な証言といえるでしょう・・・
∞∞∞∞∞

バブル期に吉本に入社した著者のマネージャー奮闘記です。
晩年の「やっさん」こと「横山やすし」さんやら、売れない時期の「大助花子」さんやら、なかなかのツワモノを取りまわしていたようです。

現在は吉本を退社し、人材育成会社を興しているという著者だけあって、端々に「仕事観」や「仕事のやり方論」的な部分が出てきます。
ま、「人脈」と「信頼」に行きつくのですが、ワリと最後は「やっさん」とアッサリ「さよなら」するので、そこがウエットであり、ドライな芸能界らしいな。と思いました。

シャバはつらいよ

2016-03-24 00:35:14 | 
シャバはつらいよ
刊:ポプラ社(2014/7) 著:大野更紗
★★★★☆

原因不明の難病を発症した大学院生女子が、9ヶ月間の入院生活を経て、病院を飛び出した!
ヘルパーさんやSNSを頼りに、複雑怪奇な社会保障制度と格闘する日々。
そこへ起こった東日本大震災。
「難」の当事者としての日常をやわらかな筆致で綴る、傑作エンタメ闘病記。
∞∞∞∞∞

4年ほど前に、本作の前編と言える「困ってる人」を読んで、「いやはや、壮絶」と感じましたが、本作はさらに壮絶。で、面白い。

彼女にとって、フツーの世間はミラクルワールドのようですが、私からすると、彼女の正解はミラクルワールド。

日々、死と隣り合わせでありながら、(当たり前ですが)それを日常として、その中で生きていく。
私だったら、たぶん3日で耐えられなくなる!
と思いますが、そう思うのは自分が恵まれすぎているからなのかもしれません。

昨今、よく見かける「電動車いす」だって「審査」があるなんてしらなかったし、バリアフリーとうたっていても、ちょっとした段差がそこまでにあれば台無し。
というのも日々の生活では私たちは気づけない・・・

つくづく、私たちは障がい者の人たちに無関心なのだな。とあらためて感じました。

シャープ崩壊 名門企業を壊したのは誰か

2016-03-23 00:17:12 | 
シャープ崩壊 名門企業を壊したのは誰か
刊:日本経済新聞社出版(2016/2) 著:日本経済新聞社編
★★★☆☆

電機大手シャープが解体の危機に直面。危機を招いた真犯人はだれか? 海外企業に翻弄され、泥仕合を続ける経営陣の裏側に迫る。
∞∞∞∞∞

こちらも私の地元、栃木県北の大企業「シャープ」の内面を書いた本です。

むむむ・・・こちらもトップの派閥争いが、これほどの大企業を揺るがすとは・・・

東芝不正会計 底なしの闇

2016-03-22 03:25:36 | 
東芝不正会計 底なしの闇
刊:毎日新聞出版(2016/1) 著:今沢真
★★★☆☆

暴かれる「名門」の正体。「チャレンジ」という魔の言葉で始まった粉飾。歴代トップと監査法人の責任は? 隠蔽された米原発子会社「減損」の意味は・・・
∞∞∞∞∞
 
私の地元、栃木県北の大企業「東芝」の内面を書いた本です。

先日読んだ「小保方さん」本も毎日新聞社の記者が著者でしたが、なんか書いてあるテイストがそっくり。

しかし、たかだか元社長二人の確執がこれほどの大企業を揺るがすとは・・・