ブラック・スワン
2011年アメリカ 監督:ダーレン・アロノフスキー キャスト:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル
★★★★☆
ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は優等生だった。踊りは完ぺきで、純真、そして臆病。
芸術監督のトーマス(ヴァンサン・カッセル)は、新しい振り付けで「白鳥の湖」公演を行うことを決定。プリマはニナを抜擢する。
しかし、気品あふれる白鳥は心配ないものの、官能的な黒鳥を演じることに不安があり・・・
∞∞∞∞∞
「バレエ」って題材自体が古典な感じです。
私の世代で「バレエ」なんつったら、「赤い激突」か志村けんのコントですよ!
だから、「白鳥の湖」って曲や名前は知っていても、本当は、どういうストーリーで、どういう踊りなのか?は全く知りませんでした。
が、そんな「白鳥の湖」を知る意味でも、面白い映画でした。
本作は、昔懐かしい「スポコン」。・・・とまでは行きませんが、主人公が成長し、脱皮する姿を「白鳥の湖」になぞらえて進んでいく話。
分かりやすく、かつ面白く、さらにサスペンス仕立ても入っていて、1時間40分とは思えない見ごたえです。
ニナの一生懸命な息遣いが伝わってきて、こっちも息苦しくなるほどです。
とにかく目を引くのは、演出とカメラワーク。そしてナタリー・ポートマンの演技。
初めの無垢なニナと、終盤の妖艶なニナの変化は、バレエシロートの私から見ても、目を見張る変化です。
女優さんってすごいのね~って、感心。
GANTZ PERFECT ANSWER
2011年日本 監督:佐藤信介 キャスト:二宮和也、松山ケンイチ 原作:奥浩哉
★★★☆☆
地下鉄事故に遭い、死亡したはずの玄野(二宮和也)と加藤(松山ケンイチ)。
彼らはGANTZと呼ばれる黒い球体により、「星人」と闘うよう命じられた。
加藤はミッションに失敗し死亡。
玄野は5年の月日の中で順調にミッションをこなしていき、いよいよ100点が目前となった。
そのときGANTZに異変が起き、さらに「黒服星人」という最強の敵を前にし・・・
∞∞∞∞∞
良い意味でも、悪い意味でもハリウッド的。日本の映画も、ここまでのアクションを撮るのか・・・って感心するほどの迫力です。
特に地下鉄の戦闘シーンは圧巻!
私、個人的には、黒服側の女子高生との戦闘シーンがグッド!「キル・ビル」の「ゴーゴー夕張」を彷彿とさせます。
そんな感じで、迫力のある戦闘シーンとテンポで話は進むのですが、お話の方は「完全なる回答」となっているのかどうか???
私としては、ちょっと御都合主義かな?って感じました。
あと「田口トモロヲ」さんの深刻な語り口調が、とっても「プロジェクトX」を彷彿とさせるのでした。
なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか
刊:祥伝社(2010/12) 著:若宮健
★☆☆☆☆
2000年ごろ。韓国では日本のパチンコ台を改造したものがギャンブルとして流行り始め、全盛期にはパチンコ店が1万5000店、売上高は日本円にして約3兆円にのぼった。
それが、2006年の秋に全廃され、いまは跡かたもない。
韓国ではなぜ、このような全廃が断行できたのか?そして日本では報道すらされなかったのか?
∞∞∞∞∞
先月くらいに石原都知事が
パチンコ屋をやっているのは、在日の韓国系の人が多いそうですけど、その一部の人が、「これは自分の母国の韓国でも流行るだろう」と持って帰ったら、面白かったんでしょう、たちまち人気になった。これは人間を怠惰にして、人生を狂わせるということで、当局が乗り出して、韓国ではパチンコは全廃されました。
と報道されたのを聞いて、「ヘェ~韓国では、パチンコを全廃したんだ・・・」って、ちょっと興味を持っていました。そんなところに、この本に出会い、読んでみました。
本書によると、2000年くらいから韓国でブームになったそうです。
韓国のパチンコ台は「メタルチギ」と呼ばれ、日本のパチンコ台を改造したもので、玉ではなくメダル。釘は無く、液晶とチャッカーのみの台のようです。
そんな「メタルチギ」(韓国パチンコ)ですが、2006年に「パダイヤギ(海物語)事件」が起きて、一気に社会問題化して、全廃へと向かったらしいです。
「パダイヤギ事件」とは、不正に高配当が出る改造をした台でギャンブル性を高めた上、違法換金や政治家の関与が疑われて、疑獄事件へと発展した事件らしいです。
本書は、パチンコのギャンブル性、中毒性を訴えており、さらに、そんなパチンコを野放しにしている日本の政治家、マスコミを痛烈に批判しています。
・・・っても、本書の論理展開に脈絡のなさが否めません。
韓国政府を手放しで絶賛し、日本の政治をことごとく批判していますが、そもそも、韓国政府がパチンコ全廃に動いた直接的動機は、メタルチギ産業の黒い金。それに政治家(当時 盧武鉉大統領)親族がからんでいたのが原因だったからのようで、批判の矛先が、どうも後付けのような感じが否めません。
批判の根拠も事実やデータより、観念的な記述ばかりですし・・・
というわけで、ジャーナリズムというよりは、コラム的な本でした。
ただ・・・韓国の「パチンコ全廃」のニュースが日本でほとんど報道されなかったのは事実でしょうし、パチンコのギャンブル性、中毒性は私の身近でも感じることです。
そういう意味で、事実関係を深く知ることができないのはちょっと残念ですが、問題提起として知るためなら、アリの本でした。
湯西川ダックツアー 水陸両用車(栃木県日光市西川)
開催:2011/4/27~12/11
★★★★★
国産初の水陸両用バスでダム湖クルージング
川治ダムのキャットウォーク(幅1m、高さ60m!)体験やふだんは入れないダム施設見学、ダム湖遊覧など当ツアーだけのお楽しみが満載です。
バスツアーの所要時間:約80分、料金:大人:3000円(中学生以上)、小人:2000円(12歳以下)、幼児:500円。
∞∞∞∞∞
道の駅「湯西川」から出発する、日本初の水陸両用バスのツアーです。
1日5便(夏期は6便)のツアーは、電話もしくは道の駅に行って直接申し込みます。
私は、電話を知らなかったので、道の駅で直接申し込んだのですが、直後のツアーは満席だったので、2時間ほど待っての参加となりました。
↑こちら、「湯西川温泉駅」。食堂やおみやげ屋はもちろん、足湯があったり、温泉があったりします。
「道の駅」だけではなく、「野岩鉄道」の駅もあります。
時間があったので駅に行ってみたのですが、なんと、この駅、地下のトンネル内にあるという、日本国内でも珍しい駅でした。
あとは、道の駅で名物の「ゆば玉丼」↓
食べて時間をつぶしていると・・・
来ました、来ました・・・水陸両用バスです!
なかなか、特徴的な形ですね♪
水陸両用車は、水に入るせいか乗り口までが高く、タラップで乗車。座席はこんな感じ。
特徴的なのは、窓がないこと。これは、水に入ったときに万一の事があったときのためだそうです。
道の駅を出ると、一路、川治ダムへ。窓のない車内は、風が入ってきて気持ちいいです。乗り心地は、いたってフツーのバス。
さて、いきなり入水ってわけではありません。川治ダムへ到着したら、まずはダム見学。ダムの中央にある点検用の通路を歩きます。
通称「キャットウオークツアー」。
ひょぉぉぉ・・・なかなか面白い体験!ダムの大きさを感じることのできる、貴重なツアーでした。
次は、いよいよ水に入る番です。この川治ダムのダム湖「八汐湖」です。
湖面まで傾斜した道の手前で、いったん止まって・・・
勢いをつけて入水です!バッシャーン!
あとはスイスイと湖面をクルーズ。
私が行ったのはG/Wだったので新緑でしたが、秋口は紅葉がキレイなようです。
ダムツアーもあって、子供連れには結構満足度の高いツアーでした。
伊東園ホテル鬼怒川グリーンパレス(栃木県日光市鬼怒川温泉)
栃木県民たるもの、栃木を元気にしなくてはいけませんからね!
鬼怒川に家族旅行に行ってきました!
G/W中は、県内の有料道路が全部タダ。てのもあって、我が家(那須)からは、日塩もみじラインを抜けて、鬼怒川入りしました。
宿泊したのは、『伊東園ホテル鬼怒川グリーンパレス』!客室147室を誇る、巨大ホテルです。
このホテル、元は「あさや」グループの、「鬼怒川グリーンパレス」(当時167室)という文字通りの巨大ホテルで、2008年に経営破たんしたものを、激安ホテルを展開する、伊東園グループが買い取ったもののようです。
このホテルの特徴は、激安!
なにしろオールシーズン6,800円/泊で、食べ放題、飲み放題!しかも飲み放題は生ビールを含むアルコール類も、って言うんですから、激安です!
むぅ・・・どんなホテルなんでしょ?
フロントやロビーは・・・
広いし、キレイ。昔の巨大ホテルの趣を残しています。
ちょっと古めかしい感じではありますが、「昔は、こんなホテルに泊まるのが夢だったなァ~・・・」なんて、私的には問題ナシ。
他のホテルと違うところと言えば、この広いフロアで見かける従業員は、フロントの一人くらい。
激安の秘密はここでしょうか???ま、フロントの処理は手早くて、特に気になりませんでした。
お部屋は・・・
昼間にチェックインしたのに、もうフトンが敷いてありました。
部屋的には、やはり古めかしい(電話がダイヤル式!)のは同様ですが、テレビは液晶だし、こちらも問題なしです。
食事はバイキング
若干メニューが少ない感じがするのと、時間を分けているので、実質1時間半の時間制限の中での食べ放題、飲み放題でした。
アルコール類は、確かに飲み放題で、ビール、焼酎、日本酒も飲み放題。チューハイはお好みで作れます。
ここでの従業員削減も徹底していて、ビールはご覧のとおりの
自動サーバ。セルフサービスでつぎます。
でも、この自動サーバ、なかなかよくできていて、ちゃんと泡もキレイにできて美味しかったです。
お風呂は元のグリーンパレスのままですから、露天風呂もアリ。
ただ、露天風呂がひとつなので、男と女で時間分けをしていました。
あと、伊東園グループホテルの特徴なのが、ホテル内の施設は基本全部無料。
昔からあったであろう、ボウリング場。伊東園ホテルグループの母体『歌広場』らしく、後から入れたカラオケボックス。その他、ビリヤード台、卓球台は、全てが無料。ある意味、従業員を減らしているようです。
いやァ~このホテルに泊って衝撃を覚えました。「激安」とは、こういうことか!と・・・
とにかく、従業員が少なかった!!フロントに1、2名と、バイキングの配膳で3名くらいを見かける以外は、
ほとんど・・・てゆーか、全く従業員を見かけませんでした。
いわゆるリゾートホテルと比べると、そりゃ、バイキングの料理も、品数、内容ともに、ちょっとビミョーだし、設備も古めかしいところはあるのですが、なにしろ、圧倒的低価格ですからね。
私としては、食べて飲んで、卓球、カラオケ、ビリヤード、温泉を楽しめた、家族旅行としては、満足できました。
ちなみに、鬼怒川には伊東園グループのホテルは3つあり、そのどれもが経営破たんしたものを買い取ったもので、どれも巨大。伊東園グループのホテルは、どこも外壁が黄色がかった特徴のある色味なので、すぐわかります。
伊東園ホテルは、選択肢の一つとしてはアリですが、鬼怒川を歩くと、激安ホテルばかりになっちゃうんじゃないか?ってちょっと不安になります。
鬼!鬼怒川を見守ってくれよ!