昨日、知人の個展を見に行った。観客の方が少なめの時だったので、絵の話ができてよかった。彼の作品は、感じがとても変
わったように思えた。重厚感を感じる画面であったが、とても軽やかさが加わっていた。画面の奥から明るさや、懐かしさや
せつなさのような思いが伝わってきた。毎年の個展でかなり、努力されているのだろうと感じられた。つい軽く、毎日描いて
いるのですか、と月並みに聞いた。毎日は、無理なんです。描けない時もあるし。という返事。私も現実に引き戻されて、そ
うだよなとうなずいた。同時に、ここのところ、試行錯誤している、絵を変えるということがこころいっぱいに広がった。そ
んな気持ちを言い当てるかのように、三沢さんは、青なんですよね。...と。
青は描けば描くほど、つかめなくて追求してしまう。他の人たちには、私の青はもう完成していると思われているようだ。私
のなかでは、まだまだの思いが強い。でもこの先にあるのは、もしかしたら、職人芸か。それは、最も避けなくてはいけない
ものだろう。
早朝からの雨がまだ降り続いている。霧も出てきた。光が弱くならないことを祈る。階下から、母の声、行ってくるね、と手
を振っている。きらきらと、お星様のように指を回している。元気だ。ほっとする。アトリエに行く時間が大分遅れている。
今日もやれるだけ頑張ろう。
フォト 2015