goo blog サービス終了のお知らせ 

Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

青は脇役になるかしら

2019-05-07 09:07:59 | アトリエから

10連休が終わってようやく日常の雑事に取りかかれる。上天気で外の仕事がしやすい。郵便局やら、家族の衣類の買い物やらもすませないといけな

い。それよりも外せないのは、母親の病院行きか。それらが片付いてから時間を拾うようにしてアトリエ行き。個展終了後、絵は全く描けていな

い。疲れのせいにしているけれど、それだけではない。新作にかかっているけれど、ブルーとの関わりのことで、少し、こころに新たな風が吹き始

めていて、画面が全く見えていない。堂々巡りなのだ。ブルーを脇役にもっていったらと言われた方がいた。主役から脇役へ...か。俳優の一代記で

はないのだが。まだ、主役の仕事が全く終わってない、という気が本人はしている。ブルーが完成した、という評で、少し、こころが波打ってい

る。無限の青を追いかけることが、まだ必要か。渋さのある自分らしい赤の画面にパアッと変わりたいという、思いは未だある。

                    フォト  2019         撮影場所  神戸市北区

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冷たくない青

2019-05-02 07:42:19 | アトリエから

連休の前半が過ぎた。旅に出られないものにとっては、長い長い前半ではあった。今日は朝から爽やかに晴れている。久しぶりだ。家の前の公園の

藤の花が盛りの花を見せている。散った花びらを拾って香りを嗅いだが余り香らない。つい植物にもきつい気候の変動なのかなと考えてしまう。

神戸の個展が終わって20日余り、ようやく個展の後の雑事が落ち着きつつある。充実した個展であればあるほどその後、すべきことが山積みで...。

藤の花を見上げながら、ふと思い出した。個展の折、何人もの人に『あたたかいブルーですね』と言われた。どうしてなんですか、とも聞かれ答え

に困ってしまった。ブルーは寒色なのに、と呟かれる。どうしてかわからない、あきらめないで自分がよしとするブルーをひたすら探し続けている

だけだ。ブルーの下に赤系の色やグリーン系の色を入れています、と答えたが納得してもらえたかどうか。

制作はいま、ストップしている。このブルーいったいどこへ行くのだろう。 

                        フォト  2019        撮影場所   神戸市 兵庫区          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青に赤の絵

2019-04-27 21:13:35 | アトリエから

この間のギャラリー島田の個展に初めて8センチ四方の作品を展示した。毎年ミニアチュール展という企画展があり、そこに参加しているのだが、こ

んな小さな作品は出したことがない。手が届くような小さな作品を、と言われることがあり、この度は思い切って出品した。個展半ばになってもこ

のミニ作品を欲しい人が現れない。100号を話題にしてくださる方が多い、多い。複雑な心境だった。壁から外したい。余計なことをしたのかも、

と気分は落ち込む。終盤に入って、ミニ額の作品を目に止めてくださった若い方がおられてなんとも嬉しかった。私の選択、よかったのだと思え

た。その後も何人もミニ額の作品の購入者が現れ、何枚か追加でギャラリーに運んだ。買えない方がおられた。青に赤の色のある作品を欲しい、老

人家族で家の中が寂しいので...と言われた。ごめんなさい。もう売れてしまって、とお詫びした。青に赤の絵か、とても印象に残る言葉だった。

                  フォト  2019              撮影場所   神戸市  北区

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『セロ弾きのゴーシュ』に。

2019-04-24 20:46:11 | アトリエから

4月10日で神戸の個展が終了した。その後数日は、個展の余波か、交感神経が優位になっているようで何でもこなせるような気分で所用をこなし

た。予想外に元気だったので自分でも意外だったが、たまった仕事をこなした時点で、ダウン。何日か起きられなかった。今も疲れが残る体と心の

まま、日々過ごしている。出版記念個展というのはきつかった。本づくりを進めながら同時に新作を制作し続けなくてはいけない。何せ、今生きて

いる作家だから。絶対的な時間不足のなかでの個展だったが、今までの個展のなかで最も充実した結果になった。深さに加えて透明感を得たとの評

はとても嬉しい。その理由を聞かれることが多いが、答えに困る。これ以上はできないと開き直ったことかしら、自分を超えた何かにまかせてしま

ったからかも。とにかくやるだけやった、とはいえる。もしかして宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』に助けられたのかも。

                 個展会場  ギャラリー島田  安藤忠雄建築の柱とともに。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

画集完成

2019-03-12 19:17:52 | アトリエから

画集が、完成した。出版社から大きな段ボールが5つ届いた。アトリエから帰ってくると、母親が、宅急便のハンコを6回もついたと、少し誇らしげに私に言っ

た。6回というのは、画集と一緒に、個展の案内状も一緒に届いたから。なんと慌ただしい昨今。気になりながら、お昼をすませて、とうとう開ける時がやって

きた。心臓ドキドキ、でも開けて見なくては。最初の一冊が目に飛び込んだ。真っ白い表紙、深めの青の文字、これで良かったと思った。この白は、先日乗った

東京行きの新幹線の車窓から仰ぎ見た富士山の輝く雪の白だった。その時、画集の白の表紙のイメージが車窓にダブった。青の色彩も画集全体で安定感のある調

和を見せている。ほぼイメージ通りだったと思う。出版社、印刷会社の方々に感謝している。少し悩んだ見返しの紙の青の濃さも正解だった。多くのことを学ん

だ思いがする。無計画に近い制作方法に明け暮れている私にとって、事前に自身で決めたことが100%結果となる出版というものを経験できてとても有意義だっ

た。その経験からなにかが残って、今後の私、少し大きくなれるかもしれない。

                      フォト  2018             撮影場所  神戸市北区

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする