高橋源一郎の飛ぶ教室 アナーキーな2時間スペシャル
アナーキー・イン・ザ・NHKで、
アナキスト大杉栄を2時間。
ゲストは 中森明夫さん ブレイディみかこさん 栗原康さん
前半は「大杉栄の自叙伝を読む」
後半は「アナーキーな座談会」
アナキストは、どういう人か。
ひとことでいうと、自由人ということか。
既成概念や権力に囚われず、自分で考え、自分が好きなように生きる人。
白紙主義。偏見がない。。。と番組では言っていました。
ゲストのお三方は、それぞれアナキスト(アナーキー)に関する著書があるらしい。
関東大震災(1923年9月1日)の直後9月16日に、憲兵隊司令部で、憲兵大尉甘粕正彦らによって殺害される。
内縁の妻伊藤野と6歳の甥と共に。
甘粕事件といわれる。
軍国主義が台頭する時代が引き起こした事件なのでしょうか。
関東大震災で混乱していたゆえでしょうか。
たくさんの韓国(朝鮮)の人も殺害されました。
東京外国語大学仏文科を出ていて、ファーブル昆虫記を日本で初めて翻訳していたとは、知りませんでした。
ひどい吃音だったことも知りませんでした。
恋愛においても奔放だったようで、
私は今まであまり大杉栄さんと、伊藤野枝さんには、深くは近づいてはいませんでした。
ただ、今回この番組を聴いて思ったのは、
体制を批判することで殺害された人(アナキスト)と、
キリストが、どこか似ているということ。
イエス・キリストも、当時のユダヤ社会を痛烈に批判しました。
ユダヤの律法学者やパリサイ人が、律法を守ることに熱心のあまり、真の愛がないことを、
鋭く指摘して、「偽善者、まむしの子ら」と、彼等のことを呼びました。
そして、律法学者、パリサイ人は、民衆を扇動して、キリストを十字架につけました。
非戦論者の幸徳秋水や堺利彦に共感し、荒畑寒村とも親しかった大杉栄。
突然拉致されて殺されたのは、なぜか。
でも今の私には、それを深く探る時間はなさそうです。
国際フォーラムの会場 (親愛なる教え子 杉浦譲治君からお借りしました)
なんだか、近未来都市みたいですねえ。