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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

丸山豊作詞 團伊玖磨作曲  混声合唱組曲  「筑後川」  「海上の道」  「大阿蘇」

2014-08-21 21:40:11 | 團伊玖磨
 三十数年来、作曲された順番はてっきり、「海上の道」、「筑後川」、「大阿蘇」とばかり思っていましたが、確認したところ「筑後川」の方が先でした。「筑後川」は確か高校の文化祭で全曲歌っています。水源の阿蘇外輪山で産声を上げたばかりのせせらぎから、徐々に大きくなって九州一の大河となり有明海に注ぐまでの情景を歌っています。特に終曲の「河口」は、「終曲(フィナーレ)を、終曲(フィナーレ)を、こんなにはっきり予想して・・・筑後平野の百万の生活の幸を祈りながら川は下る有明の海へ」と有終を大きく歌い上げています。合唱をやっている方にはお馴染みの光景かと思いますが、演奏会等の正規のプログラムが終了して、後片付けも終わり、それでもその場を立ち去りがたく、どこからかピアニカを引っ張り出してきて、「大地讃頌」等のおなじみの合唱曲を次から次へと歌って行きます。会場周囲の住民の方にとっては迷惑以外の何者でもないので、最近は主催者側から事前にStopかけられることも多いようですが、私の高校時代には機会あるごとにそんな光景が発生しておりました。そして常にその最後に歌われたのが、「筑後川」の終曲「河口」でした。

 「海上の道」はNHK全国学校音楽コンクールの自由曲として4.「漂着」を歌っています。その他に本番と言う形で仕上げた事があったかどうかは定かでありませんが、終曲の「沖は紺青」は何かにつけて歌っていました。「筑後川」が源流から大河の河口までの情景を歌っているのに対し、「海上の道」はおそらく柳田國男が日本人の源流を求めた「海上の道」に基づいて作詞されていると思われますが、南の大海から日本列島に漂着して新しい歴史が始まるという思想が、少なくとも4.「漂着」には謳われています。海というよりは海洋と言うべきスケールの大きさを湛えた組曲だと思います。

 「大阿蘇」は残念ながら一曲も歌っていません。高校を卒業して合唱から離れた後で出版されたということもあります。それでもOBとして遊びに行ったときに後輩達が「大阿蘇」の楽譜を持って歌っているのを聞いた様な記憶もありますが、はっきりしません。

 いずれにしても團伊玖磨のこれらの作品は、大自然と呼んでよい空間的に大きな広がりをもち、人間の力のはるかに及ばない事象を描写して非常に魅力的な作品に仕上がっています。「大阿蘇」については殆ど知らないのですが、「筑後川」の川の流れ、「海上の道」の海の様子ー波と言うよりも潮の流れー。宮崎駿監督あるいはスタジオジブリの作品は空を飛ぶものの描写に優れていると思いますが、團伊玖磨の魅力は大きな水の流れとも言いましょうか。團伊玖磨の合唱作品は数十曲に及ぶようなので、他の作品も聞いて見たいと思っています。


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 さて、宣伝です。

 来る8月24日(日) 大人の学芸会サマー・フェスティバル で

 歌わせて頂きます。 @門前仲町徒歩10分 Symphony Salon

 このブログを見て興味を持っていただいた方は、宜しかったらお聞きにいらして

 下さいませ。

第1部 13:15~14:30頃 
1、・当日発表
2、・シューマンP4 4楽章
3、・プッチーニ ドレッタの美しい夢
   カロミオベン と 君と旅立とう
4、・ブラームスのクラリネット三重奏曲Op.114
5 ・中田喜直 すずしきうなじ
   プッチーニ ラ・ボエーム 「わたしの名はミミ」 
6、・ G・タイユフェール Vn&Pfソナチネ 第一楽章、第三楽章
7、・ボロディン2番

休憩お茶会

第2部 15:30~17:15頃
8、・ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ
9、・メンデルスゾーン 「ゆけわがそよ風」「きみをしのぶ」
10、・死と乙女座
11、・フランス歌曲 1.「A Chloris」 2.「Dans la nuit」 3.「L'Heure exquise」 ← これが私です
12、・メントリ
13、・フォーレのロマンス
14、・当日企画

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