生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

珍しい楽器とネット流通状況

2017-05-15 23:01:16 | 器楽・楽器

 還暦が近づいてきた私にとって珍しい楽器と言うと、本番のステージで同席した回数が少ないのはチンバッソでしょうね。ヴェルデイやプッチーニのオペラでは頻繁に登場します。以前はバストロンボーンやチューバで代替されていたようですが、最近ではチンバッソそのものが使われだしているようです。チンバッソとはどのような楽器かと言うと、スライドの代わりにバルブを備えたバルブトロンボーンと言う楽器がありますが、そのスライドトロンボーンであればスライド部分を下に折り曲げた様な楽器です。更に細かく言えばピストンバルブの数が5個もあるらしい(トランペットは3個)です。オペラを演奏する際に狭いオーケストラピット内で、スライドを前後させるスライドトロンボーンは意外とスペースを必要とするためにチンバッソが用いられたようですし、チューバに比べると低音量で音が割れるために低音量でフォルティッシモらしさを表現できるということで、歌い手にとっては音量的に張り合わずにすむため優しい楽器だったと思います。

 バスクラリネットやコントラファゴットは今や特殊楽器とは言えなくなっていると思いますし、コントラアルトクラリネットやコントラバスクラリネット、バスサキソフォンやコントラバスサキソフォン等も実際に見聞きしたことはありませんが、現時点で世の中に存在していることは認識しています。音楽史の中で一時期存在したにもかかわらず、ライバル楽器の登場で駆逐されてしまった楽器が多数あると思っています。何れも低音楽器ですが、セルパンとかオフィクレイドとか。セルパンは語源のとおりのたくった蛇の様なS字型のがっきですが、オフィクレイドはバリトンサキソフォンと言うかより近いのはバスサキソフォンでしょうか、低音系のサキソフォンを逆立ちさせてシングルリードの代わりに金管楽器のマウスピースを取り付けた様な楽器です。発音原理からは金管楽器に分類されるものの、サキソフォーンの様な大口径のトーンホールの開閉によって音程を作る楽器です。

 もはや音楽史上の存在でしかないかと思っていたら、なんと現在でも入手可能な様です。ネット上の最大手の通販サイトの米国本社サイト上で”Schiller”というドイツメーカー製(実際の生産は中国かもしれません?)で 「Ophicleide Key of Bb」とし$1,485.00+ $4.49 shippingで販売されています。日本へのデリバリーにも対応しているようです。ことほど左様に海外の通販サイトを見ていると、日本では殆ど見かけないような楽器が案外と流通しているようです。例えば古楽器に分類されるリュートやヴィオラ・ダ・ガンバの類、共鳴弦を多数備えた北欧ノルウェーのハルダンゲルヴァイオリン等々。同等品がある場合でも、日本までの運賃を含めても、楽譜やCDと同じように日本国内で購入するよりかなり割安だと思います。輸入業者の懐に入る経費を考えれば当たり前と言えば当たり前ですよね。日本にまではデリバリーしてくれない場合も少なくありませんが、デリバリーしてくれる場合は航空便と船便とを選べたりします。米国からであれば太平洋の北半球側を通ってくるでしょうから船便でもあまり気にする必要はないかも知れません。しかし英国などのヨーロッパからの場合、スエズ運河を通過しようがしまいが、どうしても赤道を2回通過する必要があります。赤道を通過する際の船倉の温度はどれぐらいになるのでしょうか???気になる方はヨーロッパからの輸入であれば航空便を使い、同等品があるならば米国から購入する方が良いだろうと思っています。私自身はこれまでヨーロッパからは楽器の類は購入していません。米国からはインナーカーボンのヴァイオリンの弓等を購入していますが、特段のトラブルはなく、十分満足しています。ヴァイオリンの先生からも国内で購入するとすれば倍ぐらいの価値があると言われています。



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