かわティブログ 「発達と教育」と「生徒指導概論」

  平成24年度後期のシラバスは10月3日にあります。

質問と回答:生徒指導概論C (木) 100520 エリートの条件 前半

2010年05月21日 | Weblog
1. 心理学に英語はつきものだと思いますが、どのように英語を勉強されてきましたか?
  答:私は基本的には心理学の英語は大学院の受験の勉強から始まりました。とりあえず当時の英語の心理学概論を読んでいました。また、専門領域(発達心理学)についての概論書なども1日何頁と決めて読みました。その他に私の大学院受験の時には、まだ第2外国語があったのでドイツ語の本も読んでいました。

2. 先生の趣味や、最近はまっていることは何ですか?
  答:最近は、孫のわかなちゃんのために、アンパンマンマーチとアンパンマン体操をギターで練習しています。その他にはノートパソコンの修理かな。部品を集めて交換して直しています。でも、何台もたまってしまって知り合いにあげたりする羽目になります。

3. 川島先生は多くの本を読まれているイメージがありますが、漫画は読まれますか?また、一番好きな漫画は何ですか?
  答:そんなにたくさん読んでいるとは思いませんが、適度に読みます。漫画は、最近は読んでいませんが好きです。おもしろい、漫画があったら教えてください。

4. もらった誕生日プレゼントで一番うれしかったものはなんですか?
  答:なんだろう。最近は、誰もくれないし・・・若い頃で考えると、パズルの本やジグソーパズル、ルービックキューブなどのゲーム類がうれしかった気がします。

5. 朝すぐに起きられる秘訣を知っていますか?
  答:それは、早く寝ること、たくさん寝ることですね。寝ることで長期記憶も安定します。寝ることは学習の上でも大切ですから・・

6. 私は朝が苦手です。先生は朝、気持ちよくパッと目覚めるために何か工夫されていることはありますか。
  答:一番はできるだけ早く寝ることかな。目覚ましをかけないで自然に目が覚めると気持ちよく起きられます。目覚ましで、レム睡眠の時に目を覚ますと一日中眠い気がします。

7. 電車(車)でいく手軽な場所はありますか。
  答:電車なら、軽井沢と別所温泉、湯田中や小布施、クルマなら戸隠や妙高、上越、白馬、志賀高原、秋山郷・・などはどうでしょうか。

8. 私は、エリートという言葉に対して、悪いイメージを持ってしまいがちです。なぜなら、その言葉がエリートとは対照的となる人々のことをけなしているように感じてしまうからです。
9. 先生ご自身は、“エリート”というとどのようなイメージを持たれますか。
  答:確かにそうですね。エリートというのは、その社会でのリーダーという意味も含んでいますが、現在の日本のリーダーと言われている人々が、あまり良い印象を与えていないからだと思います。また、日本では全員がリーダーになることが良いことのように考えられていますが、フォロアーが、あってのリーダーなのです。そして、フォロアーになることで他の人の下になる印象があるので、けなしているように感じられるのでしょうね。さらに、一言言わせてもらえば、エリートは、リーダーだけでなく、良きフォロアーにもなれる人だと思います。
 例えば、ウィアーザワールド・アフリカで、アメリカ中の有名な歌手が同じ歌を一緒に歌っているのですが、そこでは、決して、自分だけが、目立とうとするのでなく、超有名な歌手が自分の分を守って、みんなに合わせながらも、自分の個性を出しているのです。一度、youtubeで、USA for Africa - We are the World を検索してみてください。


10. 先生は、エリートとはどういう人たちのことを言うと思いますか?
11. 先生のエリートのイメージはどのようなものですか。
12. あなたにとってエリートとはどのような人ですか?
13. そもそもエリートとは何でしょうか?
  答:「エリート」とは、その社会でのリーダーとしての素質を持っていて、その社会をリードする立場にある人です。それも、自分の利益だけでなく、社会全体の利益のために自分の財産や時間を使って社会のために役立ってくれる人だと思っています。

14. もう5月も終盤ですが、周りが5月病だ、5月病だというので自分もなんとなくだけどこれって5月病かなと思う時があります。第一、5月病とはなんですか?先生はどのようにお考えですか。
  答:五月病とは、4月になって環境が新しくなったことで生ずるストレスに対応できなくなることで、五月頃に生じてくる心理的な不適応症状のことです。簡単に言うと、4月になってから始まった、いろいろな新しい状況に適応できなくて、嫌になってくる頃が5月だということです。しかし、最近は、5月の始めに連休があり、逆に一度適応し始めたことが、また、初めからやり直しのような部分があるような気がします。

15. エリート予備軍が集まる学校に通うために、小さい頃から親元を離れて寮で生活する子どもたちについて、私は家族と一緒に生活出来ないことが少しかわいそうだと思うのですが、先生はどう思いますか?
  答:私は、それほど、家族と暮らさなければならないと思っていません。それよりも、家族の一人一人が、自分の生きる道をきちんと進む方がいいと思っています。テレビドラマなどで家族だけを精神的な頼りにして生きてゆくことを良しとしていることがあります。しかし、教育的な側面からは良いことばかりとは言えません。例えば、外国での寮生活をすることで、その子どもが将来、その子どもの能力を十分に生かして、生きてゆくことが可能になるのであれば、その方がいいと思うからです。逆に、家族と一緒にいることで、マイナスの状況にある子どもの方が、かわいそうであるという考え方もできますから・・


16. 先生は英語にどれほどの重要性があると思いますか。日本で普通に活きていくぶんには全
くといって必要のないような気がします。
  答:確かにそうですね。私もそう思っていました。しかし、外国旅行をすると、いつももっと外国語ができるといいなあ。と思います。というのは、日本にいるのとは異なる、視野の広さを持つことができるからです。その意味で、英語を勉強することが、直接、その言葉を使用してコミュニケーションをとる場面は少ないとしても、日本以外の国に興味を持ち、その国の文化を知ることで視野が広がる可能性を持っています。もちろん、日本語でも知ることができますが、範囲が限られてしまいます。最近では、私自身、外国で芝居を見ようとしたり、フェリーに乗ろうとした時に、現地の言葉がわからなくても、多くの場合、英語で説明が書かれていることが多く助かりました。


17. 先生はこどもをバイリンガルにしたいと思ったことはありますか?そのとき子どもに何か問題は生じないでしょうか?
  答:私は、あまり、子どもをバイリンガルにはしたいと思っていませんでした。というのは、大学までしっかりと日本語を中心に勉強しておけば、それから外国語会話を学んだとしても何とかなると思っていたからです。また、バイリンガルやトライリンガルの人で、自分のアイデンティティがわからなくなっている人を知っているからです。すなわち、語学ができればいいと言うのでなく、この本の中でもかかれているように、母国語だけでは勉強できない部分にまで到達するために外国語が必要なのです。また、母国語だけでは到達することのできない世界や社会で活躍するために必要なのです。私の勉強している心理学でも、日本語だけでは、とうていすべての知識を知ることができません。最低でも英語で文献を読まないと、日本で学ぶ以上のことを学ぶことができないと思います。

18. 英語の効率のよい勉強の仕方を教えてください。卒論のための英語です。
  答:本を読むために、一番必要なのは単語力です。日本で、受験で使われる英語の単語は東大受験クラスで、せいぜい5000語で、日本の大学生の平均英単語数は、たぶん3500位でしょう。しかし、英語が母国の人の単語数は、25000~30000語と言われています。ですから、どうしても、知らない単語が多くなり、そうすると読むのが大変になると思います。


19. エリートなんて世界の一握りでしかないと思いますが、なぜ筆者はこのような本を出したのでしょうか?
  答:まあ、私が、この本を選んだのと同じ理由になるかもしれませんが、日本では、エリート教育が行われていないと考えたからではないでしょうか。日本の教育では、日本の中で日本語を使って生活し自分の力を発揮するしかありません。しかし、もし適切なエリート教育が行われるのであれば、もっと、多くの子どもが、より高いレベルで、その子どもの可能性を生かすことができるようになるのではないかと考えられます。平等であっても、能力を押さえられている子どもにとっては、不幸なのかもしれません。

20. 日本にも外国のような変わった学校はありますか。
21. 日本にも、「エリート予備軍」のような学校はあるのですか?
  答:多くの私立学校は、初めはいろいろと目指すかもしれませんが、結局、受験がうまく行かない学校には、生徒が集まらないために先細りになってしまっています。


22. 第三世界ではエリートと呼ばれる存在の定義も変わってくるように思いますが、先生はどうお考えでしょうか。
  答:そうですね。エリートにもレベルがあって、村のエリート、町レベルでのエリート、県レベルでのエリート、国レベルでのエリート、国を超えて活躍できるエリートがあると思います。


23. エリートに教育するのは良いことですか?
  答:いいと思います。能力のある子どもを、その子どもの能力を精一杯伸ばしてやるためには、必要だと思います。


24. 川島先生は、自分がエリートだと思いますか?また、自分の教え子や子供にはエリートになってほしいと思いますか?
  答:どうだろう、私自身は、せいぜい村レベルでのエリートですね。教え子や子どもに、誰でもエリートになって欲しいというのは間違いです。しかし、エリートになる能力や素質のある子どもには、エリートになって欲しいです。エリートの素質のない人がエリートやリーダーになると悲劇です。

25. 百点知識型とゼロ指向型では育つ子どもの能力にどのような違いが出てくるのですか?
  答:これも、実は、子どもによると思います。また、私は、10歳までは百点知識型、10歳以降はゼロ指向型でいったらいいと思っています。

26. 日本の小学校で留年、とび級という制度を採用した場合のデメリットは何か。またそれを改善するための方法はあるのか。
  答:これも、子どもによって異なるので、一言では言えません。

27. 先生は普通教育を捨てての英才教育をどう思いますか。
  答:それは、意味がありません。エリートの素質のある子どもにだけ、エリート教育をしないと、無理が出てきます。まあ、知能で言えば、普通学級には、IQが80の子どもから160の子どももいるのですから・・・

28. 先生はグランゼコールについてどう思っているのか教えてください。
  答:学校は、いろいろは学校があってもいいと思っているので、グランゼコールのようなものもいいと思います。

29. 小学校から英語教育がしっかりと導入される点について、私は賛成なのですが、先生はどう考えますか?
  答:基本的に、中途半端なのはやめた方がいいと思います。やるなら、例えば、英単語なら英単語だけを毎日、10問だけ中学までの9年間必ず続けるというように部分的でもいいので、徹底したらいいのではないかと思います。

30. 川島先生は、保護者の所得に応じて学費を変えることについて、どうお考えですか。
・どうせ平等にするなら給食費も無償にすればいいと思うんですが、先生はどう思いますか。
  答:私は、反対です。私は公立学校は、すべてを無料にした方がいいと思っています。それが、社会の責任だと思います。子どもを育てることは、社会にとって最も大切なことなのです。もちろん、給食費も無料でいいです。


31. 川島先生は休暇を長くとることについてどう思われますか?
  答:いいですね。私は、5月の連休などはない方がいいと思っています。その代わり、夏休みを長くして欲しいですね。でも、教員は、実際は、なかなか休めないのですよ。まあ、9月はちょっと、時間があります。

32. 日本で愛国心を高める授業をするなら、どんなふうになるのでしょう?学校で、何かの式典以外の時、毎週の朝礼の時などにも国家を歌うのでしょうか?歴史(日本史)の時間が増えるのでしょうか?
  答:愛国心を育てるのは、国家や国旗だけの問題ではありません。愛国心を育てるには外敵を作ったり戦争状態になれば、愛国心が高まります。愛国心は大切ですが、日本では、どうも日本という社会のために・・というよりも、天皇のためというような具体的な象徴がないとまとまりにくいところに、ファッショ的な部分がどうしても出てきてしまいます。その意味では、危険な方向に走りやすいと思います。


33. 先生は日本の教育に足りていないのは何だと思いますか?
  答:子どもが社会の宝であるという意識。

34. 先生はこの本から、日本の公立学校に取り入れてもいいと思う取り組みはありますか?
35. 先生が思う、すばらしい教育を行う国はどこですか。
  答:それぞれが、それなりに、意味があると思います。というより、その国の、その立場だから意味があるのです。そのまま、日本で取り入れるには、日本の中でも、同じような状況にあり、同じような家庭や環境がなければ意味がないと思います。

36. よく外国へ行かれる川島先生は、実際に現場の学校を訪れたことはありますか?
  答:30年前に、イギリスで公立の小学校と中学校を見学したことがあるだけです。