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下部組織について43

2015-01-06 01:01:59 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 12月中旬にスポーツ欄に「Jの成長戦略」という特集が載っていました。上中下と3回シリーズになります。今回は「下」の「タフに育てる」というタイトルで日本サッカー界でここ最近問題視されている育成面での戦略論です。Jリーグサイドで今回格付けで業務委託するヨーロッパの業者がベールを脱ぎましたね。以下、抜粋して紹介。
   
 昨年10月末、サッカークラブの育成組織を格付けするベルギーのダブルバス社のスタッフがJ2湘南を視察。施設をチェックし、クラブ幹部、育成責任者、コーチ陣から哲学、体制、戦略等を聞き取り調査。
 格付けのための各項目の評価は5段階。最高ランクは緑丸、最低ランクは赤丸。J2湘南は施設、医療サポート、メンタルサポート、人材プール等で赤丸として評価。「以前から自分達が感じていた問題点をすべて指摘された」とJ2湘南の大倉社長のコメント。報告書には参考に欧州クラブの各項目の平均評価も記載され、世界における自分達の育成体制のレベルを確認。
 ブラジルW杯の惨敗で関係者は衝撃を受け、「タフな選手を育てなくてはならず、Jリーグを輝かせるためにも恒常的に育成を強化する」とJリーグ村井チェアマンのコメント。
 2015年シーズンからの2ステージ制導入で、Jリーグは約10億円の増収分のうちの5億円を毎年育成に投資。投資の一つがダブルパスとの契約で、まずJ2湘南など3クラブでテストを実施。有効と判断すれば正式に契約を締結予定。
【国際大会へ派遣】
 育成に積極的なクラブを後押しするスタンスで、格付け上位クラブの育成チームを国際大会に派遣。東南アジアの6つの提携リーグとも同世代の親善試合を実施する方向。ACLで韓国クラブとの対戦でU-18も帯同させ、試合組むべくKリーグと交渉を開始。国内で育成年代の国際大会の開催も構想中。
 Jリーグがこの構想を進める前から育成を重視していたクラブの一つがJ1柏。「有力選手を外から集める投機的な強化で優勝しても何も残らない。自前で優秀な選手を育て、戦力にする必要がある」と、J1柏寺坂GMのコメント。
 '12年秋に約7千万円トレーニングルームを新設し、アカデミー選手も使用可能。練習直後にクラブハウスのレストランで栄養補給してから帰宅できるとか。トップチームとアカデミーが同じ哲学を共有し、志向するサッカーの統一を推進。
 育成で実績を持つ吉田監督が2015年シーズンからトップチームに就任したのも、その一貫。「重要なのは選手だけでなく、育成コーチの養成。才能ある子ども、指導者を見つける目利きも不可欠」と寺坂GMはコーチのレベルアップを課題として提起。
 日本代表選手では未だにJクラブのアカデミー出身よりも高校サッカー部出身が優勢。「Jクラブの育成コーチに問題があるのかもしれない。育成コーチには人間教育をする言葉が不足」とJ2湘南大倉社長が指摘。技術、戦術だけを授けても選手は強くならず、高校の経験豊富な監督に比べて、Jクラブの指導者は選手を人間として磨く力に劣る可能性があり、そういう面での指導者の熟成が急務。
【ビジネス講座も】
 Jリーグが重要視する育成は選手養成にとどまらず、リーグやクラブのスタッフ育成も推進する方針。来春、立命館大と共同で社会人向けにスポーツビジネスの人材養成講座を開設。1年目は約50人の定員で、スポーツビジネスの基礎やリーグやクラブ運営に関する知識を習得。2年目は優秀な人材を5人ほど選抜し、リーグやクラブでフィールドワークの場を提供。そこで育てた人材を採用し、J3クラブやAFCに派遣する構想。「毎年、5人でも育てられれば10年で全クラブに行きわたる」とリクルート出身で人材育成のプロである村井チェアマンはコメント。
 結局、組織を繁栄させるのは人の力。これまでおろそかにしてきた人材育成のリーグをあげて取り組むと締めくくっています。

 Jリーグで今回投資すると言っていた外国の格付け会社というのは、ベルギーのダブルバス社という会社なのですね。3つのJクラブを試しに格付けを実施すると言っていましたが、そのうちの一つが湘南さんでした。後の2つはどこなのでしょうか。まあ、契約されるんでしょう。
 東南アジアにおいて、プレミアリーグのように巨額のスポンサーを取りたいために、各国リーグと提携していくのはいいですが、正直育成レベルで試合を組んでも、強化という点では役に立つのでしょうか。アカデミーの選手達のレベルアップを図るには、よっぽどヨーロッパの大会に生かせた方がいい。日本サッカー界がそういう流れになるずっと前から、某黄色いチームはアカデミーの海外遠征に積極的でしたね。
 コーチのレベルアップですが、以前にFOOT×BRAINの記事で、国内でできた南米クラブのスクールでは、テクニックではなく「勝つ」サッカーを学ばせると紹介しています。やはり、指導者も世界を知る人材でないと、世界に勝てる選手を育てられないのかもしれません。部活動魂や「俺達」流もいいかもしれませんが、時には外国から外部コーチを招いて、コーチ陣も学んではいかがでしょうか。
 当ブログの中でも、日本代表論で選手の海外組もいいが、これからは指導者(監督)の海外組も必要で、欧州主要国でもまれた人材であれば、日本人監督も大歓迎としております。とにかく、上の記事では指導者のレベルアップの必要性を説いています。

 そんな中、育成をテーマとした中で面白いニュースが飛び込んできました。それはまた明日。

コメント (2)
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