J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

草の根運動10

2008-01-16 00:41:25 | 草の根運動

 本当はシーガルズ観戦記その2の予定でしたが、今日行った講演会の余韻が余りにも強かったため、忘れないうちにこちらを。1/15講演会:スポーツ文化編です。
        
 今日夕方、ママカリフォーラムで開催された「スポーツによるまちづくり」というタイトルの講演会と「岡山球団設立の可能性」というパネルディスカッションに行ってきました。
 主催はチーム岡山球団設立推進委員会(岡山商工会議所青年部員の方々で作られた組織)で、前半が、スポーツジャーナリストの二宮清純氏による講演。後半は、二宮氏と四国・九州アイランドリーグの鍵山社長、北信越BCリーグの村山社長の3人によるパネルディスカッション。コーディネーターは同委員会の梶谷社長です。
 正直、今日はスポーツ文化を勉強しよう、プロ野球独立リーグはどのようにできるのかなという気持ちで会場に来ましたが、いやあ、半分以上がサッカーの話。スポーツによるまちづくりは、サッカーや「Jリーグ百年構想」と切って離れない関係だという事がよくわかりました。以下、二宮さんのお話の中で特に興味を引いた部分を今回は抜粋して紹介します。

・その昔、チームというものはあったが、クラブというものはなかった。チームは集団であり、解散する。それに対してクラブは解散しない、家庭(ホーム)である。チームからクラブへと移行している傾向にあると思う。
・ファン→サポーター(地元)→クラブメンバー という流れになる。 クラブメンバーとは、受益者負担であり、金銭提供して自らも利用する。
 これはすなわち、総合型地域SCの概念です。自分達で支えるという形。
・コミュニティの再構築。
 この街に生まれて良かった事を確認する事、地域を作り直す事である。
・今までスポーツをやってきたのは学校と企業ではないか。それは日本と一部の国のみ。「東アジアスタンダード」という表現をしている。少子化で部活が減少。スポーツを地域に返してもらって、みんなで支えあおう。
・Jリーグ百年構想はドイツの「ゴールデンプラン」がモデル。戦後社会保障コストとしての取り組み。体を動かして、健康になろうという政策であり、実際に医療費削減を達成した。
・日本もスポーツ文化が発展していけば・・・
 交通機関が儲かる→温泉・宿泊施設が儲かる→観光スポット、商店街が儲かる→飲食店、レストランが儲かる→「スポーツは儲かる」という好循環が生まれる。
 わが国で最初にそのプランの実現に動いたのが「Jリーグ百年構想」である。
・その成功例が新潟。娯楽がない地方から、若者が流出しなくなった。文化格差→地域格差→経済格差 であり、新潟は成功していると思う。
・県民がどうかかわっていくのかが課題。


 という話が続き、1時間の講演時間のうち3/4がサッカーやJリーグ百年構想の話でした。思わぬ展開です。その後に野球独立リーグの話が出ましたが、地域に根ざしたチーム作りは、Jリーグとは切り離せないんだなぁという感想を抱きました。

 元々アルビレックスで9年間スタッフとして関わっておられた村山社長も、サッカーの話をされました。
 新潟はネガティブなイメージがあり、東京に対してコンプレックスがあった。引っ込み思案の県民性がある新潟の市民が、アルビレックスを応援しにビッグスワンに行きました。「愛してる新潟」の一言を4万人が言ってみたら、ちゃんと言えた。そこから新潟ストーリーが始まった。試合でこの「愛してる新潟」を必ず1回は歌っている。そこでみんな、アルビを応援しながら自分自身を応援している事に気づく。
 帰って調べて、YouTubeを視聴して、「新潟の奇跡」の真骨頂を知った思いがしました・・・柏バカ一代とはまた違った世界がそこにあったんですね・・・素晴らしい。
愛してる新潟YouTube:http://jp.youtube.com/watch?v=RAEQzbjorNw

 会場アンケートの質問の中に、ファジについて「このクラブを知っているか」「Jリーグ昇格を目指していることを知っているか」という文言があり、ファジの木村社長の祝電が最初に披露され、講演の中でもむしろサッカー色が強かったので、来る前のイメージと違った内容になり、正直驚きました。意外な展開という事で。
 ディスカッションも佳境に入って、「Jリーグ百年構想とリンクさせて岡山を盛り上げていけるか?」「ファジと野球チームが両立が課題となるが、どう思うか?」とパネリストに意見を求めていかれます。皆さん3人とも具体的な話が出ないので、ファジについて知識がないのかなとも思えました。
 どの県でもスポーツのまちづくりにはサッカー関係が絡んでくる。そういう展開で岡山のスポーツ文化を発展させていくためには、野球だサッカーだと、個々のスポーツを言うのではなく、組織づくり等、お互い手を取り合って協力していくべきである。
 代表さんは「サッカーのファジアーノ岡山(JFL)などと一緒にスポーツによるまちづくりを進めたい」と話したと四国新聞に載っていたようです。楽しみです。
四国新聞該当ページ:http://www.shikoku-np.co.jp/sports/iblj/article.aspx?id=20080116000104

 てっきり野球がメインの内容だと思って来ましたが、「岡山のスポーツ文化」という当ブログ的な展開(個人的な思いですいません)になって、正直うれしかったです。
 市民運動が起これば行政、財界ももっと支援してくれる。地域に根を張る「草の根」を感じる事ができました。今日同席した方々は、スーツを来たおじさん世代ばかりでしたが、これも草の根だと思います。地元財界がパワーを発揮する「新しい波」が早く起こる事を期待しています。岡山YEGさんの今後のご活躍に注目。

 これ以外にも、川淵キャプテンの話、独立リーグの話、各種事例も出ていました。またパート2等で紹介したいと思います。いやぁ面白かった。私もいろいろな講演を聞きましたが、最高に充実したお話でした。二宮さん、今度はサッカーの講演会でお話を聞きたいものです。この場を提供して下さったYEGさんにお礼申し上げます。
山陽新聞該当ページ:http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2008/01/16/2008011609435569005.htmlhttp://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2008/01/16/2008011609435569005.html
「二宮清純.com」公式サイト:http://www.ninomiyasports.com/ 
岡山商工会議所青年部公式HP:http://www.optic.or.jp/okyeg/
四国・九州アイランドリーグ公式HP:http://www.iblj.co.jp/
北信越BCリーグ公式HP:http://www.j-b-m.jp/

コメント (2)
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