孤族
一日中誰とも話さない日が続いて、とうとう口の中が苔だらけになった。
で、超絶美的無料覗き見部屋大女優バラック浄土独自ホームレス王族BGレスキュー隊KOKKO姫は、今日から“苔KOKKO”と改名することにした。いや、何、あまりに名前が長ったらしくて、自分でもなかなか思い出せないから、今の自分にピッタリの超簡単な名前にしようというのが魂胆だ。そうだ、年も明けたし、一からやり直そうではないか。
音のない静かな部屋に一人でいると、時々変な気分になってくる。
で、同じ一人暮らしの友だちと時々“苔ら落とし”(杮落としではない)と称して長話をしてきた。
が、それも二年前まで。その友だちが引越ししてから疎遠になった。
その後は、家騒動。口の中が苔だらけというのも忘れていた。
寂しい。
ふと、感じる時がある。
朝日新聞で「弧族の国」というタイトルの連載の特集記事が始まった。
一番新しい記事は、一人住まいの老人が、自分に万が一のことがあったら骨を拾ってもらうという契約をある団体と結んでいるという内容だった。病院への付き添い介護なども頼めるが、契約時に180万円の一括前納。
180万円!!
お金がない人間はどうなるんだろう。
それに、お金を払うことで面倒見てもらう関係というのは、心のつながりを前提とはしていない。
弧族・・・・・言いえて妙な表現だが、読んでいて身につまされる。
よく似たものだなあ、私も。
で、案外、苔ら落としの代わりに、こうやって毎晩パソコンに向かっているのかもしれない。
やはり、人間は一人では生きられないものらしい。
苔KOKKO~!
苔KOKKO~!
苔っ、苔っ、苔KOKKO~!