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模型趣味とその他諸々

フジミ Ferrari 126C2 レビュってみます?②

2007年09月17日 | 模型
Wエントリーになっとりまして、①の続きです。初見の方は「①」のエントリーから先に見ないと何の話か判りませんこのブログを始めて、始めて文字数オーバー(10000字)しました(笑。内容が薄いのに文字が多くてスンマセン。

 誉めてばかりでは「社員?」とか言われそうですし、あくまでレビューというエントリー故、幾つか苦言も呈しておきます。

ピローニ仕様で作ろうと思ったら、ノーズのパーツが最初から破損してるっぽい。一瞬「え?ノーズの切り欠きは実車は左右非対称??」とか思ったりしたんですが、どーもそうじゃなくパーツの破損っぽいですね。袋の中に欠片が無かったので、製品梱包段階での破損かな?これは私が買ったキットだけの問題かも知れません。店通してフジミに文句言って交換して貰うとかの前に、実車がどうだったか検証しておきます。万が一左右非対称ならお恥ずかしいですし(笑。


 スライド金型で見事に成型されたボディーカウルですが、エンジンカウル部が別パーツ化処理されておりまして、更にメインカウルでは画像の○部だけパーツ鋳型上の都合で別パーツ化されてるんですが、これをどうくっ付けるのかがインストが不親切で判りません。今は適当に付けてますけど、エンジンカウルのバルジ付近の資料を見ながら確認する必要有りかも。何度も言いますが、このキット、キットそのものは非常に出来が良いんですが、インストの出来が非常に不親切。インストだけは、相変わらずのフジミらしさ炸裂です。


 ↑、ウィング関係は大方の予想通りメッキ処理されてるんですが、この処理が非常に汚い上に、ゲート位置がエレメントの表面とか翼端板表面ど真ん中とか、兎に角最低な位置に有ります。此処は素組で行くにしても、現在では様々な金属表現塗料が存在しますので無理にメッキを使用する必要はなく、メッキを剥がして塗装し直すのがお薦め。F1キット慣れしてる人なら洋白板やアルミ板で作り直すと尚ヨロシな部分かと思います。

 後、デカールはカルトグラフと思いきや、パッと見フジミ定番の国産デカールみたいなんですがどうなんしょ?そうだとすれば、クリアーコートには神経を使うことになるかも知れません。白は一見透けそうな雰囲気もあるけど、貼ってみれば何てこと無いって感じかも。一応シルク印刷の様です。

 と、私にしては結構詳しめにレビュってみましたが参考になりましたでしょうか?F1のプラモって新製品では久しぶりだったので、コッチ方面の愛好家の方からは期待も高いようです。現状タミヤがF1方面では話にならない状態なので、コクピット→ノーズのラインが太いとかエンジンカウルの形状がどうとかリアサスに棒が二三本足りネェとかラジエター配管が露骨に尻切れトンボとかタイヤのサイズが!?とか重箱の隅突くようなことはどーでもよく(←言ってるじゃねぇか^^^^)、素直に良い製品が出てきたなーって印象でした。いや、ほんとに良いキットだと思いますよコレ。少なくとも何処ぞのガレージキットのように「他に選択肢がないから仕方なく買うレベル」とかでは無いように思います。実車資料と付き合わせずにそんなこと言えるのか?ってな感じもしますが、そうした実車の正確なスケールダウンを目指すなら、ボシカやヒロといったキットが既にあるわけですし、そっちでチマチマ進めるなり、それでも納得いかないなら自分で図面引いてフルスクラッチすりゃぁいい話。このキットでも、形状の解釈の相違であるとか、ディテールの不足であるとか、細かい問題点も有るんでしょうけど、そうした事を気にしないで済むレベルに仕上がってます。

 126C2に関しては、1/20だと我が家の棚に積まれてる物の中では、スタジオ27のブランドを呈した実はヒロ製のフルメタルキットのC2とかモデラーズの赤レジンとかが有るんですが、あちらは定価20000円かそれ以上。対してこのキットはプラモとしては少々高いんですが、それでも3500円。資料と付き合わせて自分で納得いくまで作り込むならヒロ製、細かいことは気にせず目立つポイントだけ手を入れて組み立てそのものを楽しむならフジミ製と棲み分け出来そうな感じですがどうでしょう>巨乳中学生みたいな名前の餃子な人(笑
 大体、そこらのガレキってとても数時間でココまでは進めないっすよ。数週間とか数ヶ月とか数年とかwかかっちゃいますから、このお手軽サクサク感は魅力です。

ココまででパーティングライン落としとか継ぎ目消しとか殆ど済んじゃってるんで、全くの素組ならこのままサフ吹きにGO出来るんですが、さぁどうしよう?まぁ、先行の作りかけが三台もダブついた状態ですし、ピローニ用のノーズが×なので、コレをどうするか解決するまで放置って事で、製作は取り敢えずここまで(笑

 作ってて思ったんですが、どこか昔のモデラーズのF92Aとかで感じたようなテイストを感じたのは私だけでしょうか?パーツの整合精度なんてタミヤとも勝負できそうなレベルですし、一体フジミに何が起きたのか?今後に期待せずにいられません。
コメント (14)
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フジミ Ferrari 126C2 レビュってみます?①

2007年09月17日 | 模型
 ども!仕事から帰ってきたらすっかりベルギーGPが佳境に入ってたので後で見ることにしてイキナリ模型部屋に籠もってしまった@河童です。無駄にネット内をウロウロして、レースのビデオ見る前に結果を知ってしまったのは毎度のことですが(笑

 さて、今日の御題。
 フジミから初のF1キット「Ferrari 126C2 サンマリノGP」がリリースされたのはつい先日のこと。
流通量が読めないので、延期前の段階でオフィシャルショップ(笑)に予約は入れておいたので、店頭買いはしないつもりでしたが、
地元の模型店の店主さんが
「あ~、それ、興味を示したのは入荷以来あんたが最初!んなもん売れんのかね?」
とボヤいてましたんで、ここは一つ地元にもちゃんと散財しておかねばと思い立ちまして衝動的に購入。
なんせ初のフジミのF1キット故、今後ロングビーチ仕様とか出てきたり、もーーしかすっと今後もシリーズ化されるかもしれないので、どのような出来になってるか情報として知っておきたかったんですよね。なので、取り敢えず仮組みといいますか、基本は素組からっつーことで、自作パーツとかサードパーティパーツとか流用パーツとか一切使わず、箱の中身だけで作ってしまい、あわよくば色まで塗ってみようかな?って感じで早速組んでみました。 


 イキナリですが、ディテールアップという名の苦行をせず作業したら、僅か数時間でもう殆どのパーツを成型し組み付けるか組み付け可能な状態にしてしまってます。まさにサクサク。オレちゃんにしては異様に仕事が早かった(笑。レビューって事で、珍しく事細かにインストに即して紹介してみます。

 
パーツは約150。そこそこ多めのパーツ数です。実は、フジミのキットってんでナメてたんですが、パーツを取り出してみると、これが中々凝ったパーツ構成になってましてね。一応フルディテールキットになってます。
 尚、今回の組み立ては、レビューと言うことで速度重視で、通常の接着剤やパテは使用せず、瞬間接着剤とアルテコの粉を基本マテリアルとして使用してます。後、塗装後に組み立てが必要な箇所は分解可能なように仮組みに重宝してるマスキングテープ&ゾルにて仮留めを行ってます。


先ずはインストの段階①。アンダートレイにリアロワアームとサイドスカートassyを固定するよう指示されてます。
サイドスカートは中々考えた設計。表面のリベットモールドも繊細でキチッとした印象で好感触。ただ、此処を最初に固定してしまうってのは
車高調整等の最終組み立て作業との兼ね合いとか、塗装→磨きだしの問題から得策ではないと判断し後回し。
この時点ではロワアームのみ仮留めしておきました。フジミのクセにパチピタカチッと留まります。


※図中のフロントウィングの「モノコックの一部」と思ってた部分は、
私の間違いでウィングと同材同色のパーツで正解の様です。

次にインストに準じてモノコック部の製作。概ねインストの通り進めればOK。フジミのクセにパチパチと簡単且つ正確に組み上がります。もう何の問題も無しで拍子抜け&感心。ただし、
・フロントウィングパーツが、ゲート跡が翼端板の表面ど真ん中に来る
・モノコックが上下分割構造なので、上下段接着部にどでかい継ぎ目が出来る。
・フロントサスペンションが、面に露出することを全く意識していない「板きれ」「棒」の組み合わせってのは如何な物か?
・燃タン上のパーツJ16の塗装指示がフラット黒になってるが、手持ちの資料ではアルミなんすけど・・・?
 ※この部分は、ちゃんと黒カバーがついてるのも実車画像がありました!仕様は不明w
って点が気になるといえば気になりました。コクピットもメーターパネルやステアリングは一発成型の彫刻処理ですが、中々良い感じのモールディング。実車資料と付き合わせると色々出てきそうな気配も感じますが(汗。シートはシートのみでシートベルト類は全く用意されてません。デカールも、モールドも、勿論パーツも無し。ショルダー用の穴は開いてるので、ここは各位で付けたいなら勝手にどうぞって感じでしょうか?プラモデルって、惜しみなく社外パーツを使う人ばかりがユーザーじゃないので、タミヤみたいにプラパーツで何とか表現してくれれば良いのにとか思ったりして。
 
ちなみに今回は先述の通り全くの素組の予定なので、ドライバーはジルではなくピロー二を選択。
私の中では、ジル・ヴィルニューヴは

↑な印象なんですが(はぁ?
一方のピローニの方は

↑こんな感じの印象です(殴。日本人的な発音文化に於ける名前の聞こえの印象だけなんですがねw。なので、今までC2では作ったこと無い28号車を、「こういう機会でもなければ・・・」と、安易に採用。ピローニファンの方すんません。
なので、今回はフロントウィング付きバージョンでの製作となります。

モノコックが取り敢えず確認できたので、今度はエンジンに移ります。

 エンジンの製作の最初の段階で、↑のインマニ&インジェクターの製作&組み付けが指示されてますが、
後半でインタークーラーと接続することになるため、ここでウッカリ組み付けまでしてしまうと、
後で辻褄が合わなくなる事も有ります。この時点では上下貼り合わせ後の継ぎ目消し迄は行い、エンジンブロックには固定しておりません。

 次はエンジン後部のバルクヘッド部のパーツと、リアサスアッパーアームの接続です。
この部分、インストが非常に判りにくい状態な上に、キモであるE8及びJ15のパーツの接合も曖昧になってました。
詳しくは画像に書き入れておきましたんで、気になる方は見てみてくださいまし。こういうのは金属に置き換えたくなる人居そうですね。
 


 次に、エンジンの上面パネルを接着してしまいます。この部分が定まってないと吸排気系の取り回しがキチンと出来ないことと、
何より、インスト通りに進めたら、この上面パネルが上手く填らないという目に遭いましたんで、
色々組み直してみると、もうエンジン部の工程の最初の段階で組み付けた方が良いことが判ったのでそうしました。


 又、上面パネルはエンジンブロックとは別に製作して後で合体するってのが、インストの段階10~11辺りで指示されてますけど、基盤がずれると吸排気系が総じてズレてしまいますんで、先述の通り上面パネルのパーツを先に固定し、それから過給器パーツを組み付けていく方が良いと思いましたんでそうしてます。
 
ウェストゲートのパーツは笑っちゃうくらい左右二分割で豪快な継ぎ目が出来ますから継ぎ目消しが面倒。置き換えたくなる度の高い部位ですがコンセプト通りキットパーツを丁寧に仕上げます。尚、ウエストゲートパーツで洋ピン男優のポコ○ンみたいにニョッキリ突き出たパイプの継ぎ目ですが、外側を消すだけでなくパイプの内壁の継ぎ目も目立ちますんで忘れぬ様。
 D10のパーツは、メッシュに貼り替えたくなるパーツですがコレもキットのまま。貼り替える場合はD11D12のパーツを雄型にしてD10を雌型にし、メッシュを絞り出すと、少し小ぶりにはなりますが、簡単に絞り出せそうな気がするんですが試してません。

↑やってから書けよって感じですかそうですかw

 
 概ねエンジン回りも完成。タービンから出てきた排気管の出来が凄く良いです。薄々加工の必要さえないです。継ぎ目消しは面倒ですけどね。
 ターボ車って事で配管が多いんですが、金属色で塗るので見えるパーツは全てパーティングラインを丁寧に落としておくこと。このキットに限らず、フジミの黒いプラパーツは、基本的に刃当たりが良いので表面処理が楽です。ペーパーは600~800番、3Mのスポンジペーパーなら裏が青文字のウルトラファインを使用して均します。400番当たりだと、逆に角オチ起こしたりモールドを消し去ったりして厄介になります。
 尚、排気管・吸気管・インタークーラー・タービンは、全てがキチンとストレス無しで接続できるようになるまで、エンジンブロックに接着せずに仮組みを繰り返します。同じ理由でここいらの配管間、つまりタービンとエキマニとかインタークーラーとインマニとかの継ぎ目消しも後回しです。


 インタークーラーはシャーシとの兼ね合いがあるので、エンジンユニットをシャーシに仮留めしてから取り回しを行います。固定はシャーシ側の凸部は参考程度にし、あくまでエンジン側面に接続されるインマニを機軸に行います。
 此処まで済んだら漸く配管類の固定や、配管間の継ぎ目消し等を一斉に行います。このキット、兎に角パーツの合いが非常に良く「インストの指示」以外(笑)はストレスフリーなので組んでて実に気持ちいいです。実にフジミらしくないです。

 リアサスの組み立てです。ダンパーパーツとトーションバーをこの時点で固定するようインストでは指示されますが、リアアップライトとの兼ね合いがあるので、ダンパーパーツのみ、シャーシ工程の最後の最後で固定するようにします。左右のトーションバー(J17/J18)もE11とJ19のパーツで挟んでおくだけで、タイヤ・ホイールを含めた足回りの車高&設置確認の後に固定します。

 精度が高いのでここらも気持ちいいです。組みやすいだけではなく、ディテールもフジミとは思えない細かさです。ほんと、やれば出来るじゃないかって感じ。こんだけの仕事が出来るなら、エンスージアストシリーズもこの技術で復活してくんねぇかな?
 足と言えば、ブレーキ回りですが、こちらもやる気のあるパーツ群でモールドもパーツの成型も非常に好印象

 ブレーキローターとキャリパーは別パーツ構成で、ローター自体も表裏別パーツ。「どーせ別売りエッチング付きとか出るんでしょう?」と高をくくってたんですが、そういうのが出たとしても不要な出来です。
 ブレーキダクトに関しても、ダクト自体一発抜きで開口してある優れもので形状も好印象。惜しむらくは、インジェクションキットだからこそ、ここは透明パーツで成型して欲しかった。半透明樹脂ダクトはこの時代のFerrari-F1の特徴の一つですからねぇ。


ロールバーの後半部を仮組みします。ロールバー前半部→モノコック後端→タービン脇→エンジンブロックと都合四箇所の固定が必要になります。此処までの車体の組み立てでキチンと精度が出ていれば、問題なく接続できるところがガレージキットや以前のフジミでは”あり得ない”光景(笑。ここも金属で置き換えたくなりますが、グッとこらえてキットのパーツのままです。細いし柔いのでバリ取りとかパーティングライン処理は慎重にしないと折れちゃいます。

 こんな感じで、仮組み終了。
 
 
 ボディーパーツの合いは概ね良好。メインのカウルは、スライド金型を使って豪快に成型されていて、形状そのものへの賛否は出るでしょうけど、NACAダクトやサイドスリットも開口していますし、個人的には充分な出来かと。特にサイドスリットは、プラインジェクションらしく綺麗に抜けてますし、スリットに厚みがあるので薄々加工は入れておきたくなりますが、ガレージキットだと鬼門になる部位を、見事に簡単に再現してくれています。一方のNACAダクト、特にエンジンカウル後方の二対のダクトに関しては、ちょっと形状がイビツになってます。ここもこの車の特徴の一つなので、もうちっとアナログチックに造形して欲しかったですな。
 
 今回の素組では、資料を付き合わせて云々ってのを今回は一切行っていないので、このキットが何処までディテールを再現しているのか等は知りませんが、キットとしての出来はパーツ精度も高く、ディテール表現も細かく、それでいて考えながら組み立てる楽しさも持っているので、とても優秀なキットだと思います。外野の意見を全く聞かない素の評価として言えるのは、兎に角組んでて楽しいキット。車のキットでは、こんだけ楽しいプラモデルは久々なんじゃないでしょうか?

指定字数をオーバーしたのでエントリー②に続きます・・・・・
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