がらくたどうBlog

模型趣味とその他諸々

1/20 JPS LOTUS79 製作記 その1

2005年01月19日 | 模型
 っつーことで、今回からはスタジオ27の1/20ロータス79です。スタジオのサイトを見たところ、この製品に関しては「存在しなかった事になってる」様です(笑)。要するに、後発でリニューアル版をリリースした事で、カタログ落ちさせた製品って事みたい。事実、フルメタルキットの79が2バージョン、マルティにカラーのレジンモデルが1バージョン、それぞれカタログには記載されております。
 でも、先日の前フリでも書きましたが、このカタログ落ちレジン版プロポーションモデルも、そんなに悪いキットでは無いんですよね。元々ロータス79ってのは、当時隆盛を極めたグラウンドエフェクトカーの決定版みたいな車でして、他のチームの車と違い、ボディの殆どの部分がカウルに覆われておりまして、昨今のF1車両同様に、プロポーションモデルとしてキット化するなら、エンジン周りの細かいディテールはカウルを外さないと見る事が出来ない為、パーツ化も最低限で済むし、同時にユーザーとしても組み立ての労力を少なくする事が出来ます。ってことで、早速製作に取りかかっちゃうのでありました。

 先ず、仕様をどうするかですが、○○GP仕様ってのに拘りはありませんが、資料として手持ちに多いのが78年モナコGP予選/スペインGP/スウェーデンGP/オーストリアGP仕様の資料。キットは、スペインとスウェーデンの選択型になっていますが、細かいマーキングを除いては両者とも右2ダクト左1ダクトの前期型ってことでほぼ同じ。カーNoは何故か御約束といわれる6番のロニー・ピーターソンです。何故かロータス79はセカンド・ドライバーだったロニー・ピーターソン仕様で作る人が多いらしいのですが、ロータス79でPPも優勝も多く勝ち取り年間チャンプも手中に収めたのは、紛れもなくマリオ・アンドレッティ。しかし、チームオーダーでマリオを常に先行させなければならなかったとか、イタリアGPで前年型78に乗り換えさせられたばかりか、スタート直後事故に巻き込まれ怪我をして、挙げ句の果てに治療失敗(?)で亡くなってしまったという出来事の数々が、時を経てスッカリ「LOTUS79=サイドウェイ・ロニー」っていうイメージを根付かせたんでしょうかね?ってな訳で、ポールtoウィンを成し遂げたスペインGP仕様のマリオ車ではなく、チームとしても車としても勝てなかったけど、ロニー人生最後の母国GPであったスウェーデンGP仕様を基本軸に作る事にします。

 キットの中身を確認しつつ、エッチングパーツに不要パーツが複数含まれているので、これらを選り分ける作業を行います。なんで不要パーツがあるんかな?って思って、あえて不要パーツ(サイドスカートやリアウィング翼端板)を仮組みしてみたんですが、取り付け位置がおかしかったり形状が間違ってたりしたのを不要パーツとして、改めて修正パーツを追加してくれてるのがその理由のようです。思うんですけど、恐らくT車のDFV搭載車のパーツのリキャスト品が多いみたいなのですが、それを差し置いてもパーツの出来が凄く良いです。

レジン製のミッションもちゃんとモールドが刻まれてますし、歪んでもいない。メタルパーツも綺麗に抜けてますし、サスアーム等の手起こしパーツもモールドがシャープ。シャープすぎて油断すると折れそうなのが難点といえばそうですが、こないだから手こずっている同社の2003GAとは雲泥の差のパーツの出来と思えてなりません。

 で、早速仮組みを始めたんですが、パーツの接着部や填め込み部のバリ取りと穴開けを行っただけなのにもかかわらず


早くも4点接地してアライメントも殆どOK。大体、ウィング類も真っ直ぐでバリとパーツの違い目がハッキリ判りますし、F2003GAの時とは何もかも大違いです。流石に発売から暫く経過してしまっているキットなのでレジンパーツそのものは若干の縮小が見られますが、歪みも殆ど出ていませんし、御陰で穴の位置を多少調整してやるだけでパチピタです。
リアウィングにしても

この通り。少々重いのでボディとの接合法は強度面を考慮して改修する必要はあるものの、何も手を加えずにパーツのピンとダボ穴を填め合わせただけで水平垂直平行が出てしまうってのが嬉しい。楽だねぇこりゃ。フロントウィングも、パーツ自体が真っ直ぐですし、ボディーパーツとの合わせも全く問題なく水平に付きます。だいたい、こないだのF2003GAなんて(←しつこい(笑))、サスを4輪接地させる状態まで調節するのにどんだけの手間と時間が費やされた事か・・・・。まさか一日、それも一時間も経たずに、サスペンションの接地調整・確認が済むとは思わなかったです。あまりの呆気なさに、物足りなささえ感じます。

 そんな訳で、早くも各部にどの程度改修を施すかの検討を始めました。組むにはイージー・アッセンブリーな本キットですが、省略されたディテールや、私のイメージの79とは異なる解釈のアウトラインであるとか、手を入れたくなる部分は結構多めです。例えば、ボディーパーツだと

ロールバー付近のディテールが全く無視されてます。本来は、真ん中のカウルはサイドポンツーンとは別パネルで、更にエンジンより前と後とで二分割されており、更にロールバーに隠れた部分では、図の塗りつぶし部分の場所は、アルミモノコックが露出しております。そもそも真ん中の砲弾型の突起が大きすぎって話。また、サイドポンツーンからリアセクションへかけての分割ラインも、後期型→翌年型の分割ラインを構築してしまっていて、実際の前期型は

↑図中の赤の部分で前半と後半が分割されますし、サイドエンドの隆起部分は後半部のパネルに属し、前半部のパネルにサイドスカート上で覆い被さる形で結合されております。
 また、79最大の特徴にして、全身ブラックという塗装色の御陰で解釈が難しいフロントノーズにしても

コクピット前付近の赤○部分のエッジが立ち過ぎですし、ノーズ前端の青○部分は盛り上がった部分はなくフラットな状態でノーズ下部まで回り込んでいるのがホント。

 こういった点を中心に、ボディーパーツに少しずつディテールを増やしていこうと思っております。
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デカール問題取り敢えず解決 それと次のネタ

2005年01月19日 | 模型
 今日になって、スタジオ27から手紙と共にデカールが送られてきた。で、送られてきたデカールが

↑これ(笑)。こっちが期待していたのは、日本GP仕様に本来同梱されるべき

↑これ(汗)。ちなみにこのデカールの画像は、ネットで心配してくださった方の手持ちキットの同梱デカールの画像なので、私のには入っていなくて地団駄踏まされた垂涎のアイテム(笑)。

 一応ですね、クレーム入れた時に、とにかくデカールを何とかして欲しかったので「たとえスペインGPorプレ発表仕様のでも、あと一面分あればこっちで何とかするんですけどねぇ」と謙ってクレーム入れたら、本当にスペイン用のを、しかも一個だけ送ってきたという訳だな。まぁ、こっちの要求通りといえばそうなのだが、なんかこうシコリを残す解決って感じでもあるわな。販売したら後は知らんでは、この先どっかのやる気有るブランドが立ち上がったりしたら、MやらCやらTやらみたいに一気に屠られるぞ?とか思ったりもしたりして・・・・・。

 で、何とか三面分のロゴを確保出来ましたので、これをパズルの様に分解してですね、チマチマと貼りました。思った以上に面倒クサかったです。なんせ、三分割されたロゴを四分割状態にした上で、見た目上は二分割に見える様に貼り込む訳ですから。ちなみにですが、このリアウィング用のロゴですが、真正面から車体を見た時に「Marlboro」のロゴが出来上がる様に配置されてます。真上から見た時のロゴに関しては二の次って事。資料を色々漁ってロゴの貼り方を考察し、メインウィング&フラップ用の表面のロゴの長さが足りない事は、もういい加減疲れたのでノーズの一回り小さい白marlboroと同じくスルーする事で、ようやくマーキングも済ませるに至りました。

ソフターもセッターも使いまくって辻褄合わせをした事もありまして、取り敢えずはこの状態で数日乾燥させてから、チマチマとこれまた数日クリアーを吹いて更にドライブースで(とか言いながら実は唯の古い食器乾燥機)乾燥→研ぎを地味に繰り返す事になりますが、画像にする程の作業でもないので、最終組み立てまでは製作記もお休みとなります。クリアーはフィニッシャーズのオートクリアーを使用。最後の吹きつけが終わってからは乾燥機を使わず自然乾燥させるので、最終的な研ぎ出しは3月上旬を予定してます。


 で、今日は次ネタの製作準備を始めました。当初はHIROってメーカーがリリースしてた、フルメタルのロータス97T雨のポルトガル仕様を目論んでいましたが、ちょっと気楽なものをってことで、同じロータスでもロータス78とロータス79を同時に作ってみる事にしました。途中で気が変わって、どっちか一つに集中してしまい、残った方は放置プレイって事も考えられますが、どっちも製作経験が過去にあるので、まぁ大丈夫な気もします。
78の方は、言わずと知れたタミヤ製。これは過去に3度程作った事があるのですが、最初は小学生の時だったのでガビガビのガラクタ状態でしたし、二度目は自動車模型を作り始めて間もない頃で納得いかない状態でしたし、三度目はソコソコ作れる様になってから作りましたが、デカールの色がクリアーでスッケスケで気に入らなかったので友人にタダで上げちゃいました。そんな訳で、4度目のリベンジです。とか言いながら、何故か国産バージョンを避けて、スポット生産のブラジル生産分を組む。箱を開けるなり、イキナリ湯が流れていなかったり折れたりしてるパーツ群を見てラテン系を感じるが、パーツそのもののは殆ど国産版と変わりなし。強いて言えばモーターライズ用のパーツがない事とデカールが「死亡」してる事くらいか。

今回は、以前買っておいたらしい(実は買った記憶がないのにストックされていた)スタジオ27のエッチングパーツと同社の77/78コンパチデカールを利用します。キットのデカールは黄色いロゴなのですが、実車で黄色が使われたのはプレス発表時のみで、実戦では全てベージュ色でしたので、ST27のベージュ色デカールは必須アイテム。しかもカルトグラフだしね。資料は御約束のネット拾い集め画像と1/12のキットのインスト。1/20の78の最強の資料は凝りに凝った同じタミヤの1/12ってのは定番ですな。

 それから79の方ですが、これはスタジオ27のレジンキット。F2003GAで泣かされたのにST27に再び挑むってのもなんですが、実はこれも前に一度発売直後に組んだ事があります。いや、正確には組まされたですけど。私が買う時にロータス好きな友人が「オレも欲しい」とか言い出してですね、そいつが模型慣れしていないF1ファンだったってことで、一緒に買ったばかりかソイツの分だけ作ってあげた事があるんですよ。自分の分は後回しして作ったんですが、これが思いの外良いキットでしてね、どうやら某社の70年代F1キットからリキャストしたパーツが多くキットに入っていた事もあってか(笑)、モールドも行けてたしボディフォルムも当時としては「79だ!」って判るナカナカのもの。今では資料もゴッソリ出て来ちゃって、ボディパネルラインは悉くオミットされてるは、ロールバー近辺のカウル分割表現がいい加減だは、ノーズ形状が角張りすぎてるは、全体のプロポーションが78年中期型と79年型の折衷状態だはと少々問題も孕んでいるけど、F2003GAと比較すると遙かにマトモなキットかと思います。メタルパーツも歪みが非常に少なく、ダボ穴やピン位置もかなり正確にモールディングされています。製作上問題となるのは、記憶ではサイドのスカートの摺り合わせと接着法のアレンジメントとコクピット&冷却類マウント部の別パーツのボディへの摺り合わせが面倒な程度です。でも、今回は、オミットされた各部モールドの追加や、露出メカ部のディテールアップを考えているので、多少は手間が増えそうですけどね。

 尚、スタジオ27からはフルメタルのロータス79がリリースされています。こちらは、カウル分割もキチンとしてますし、ノーズのラインも78年版に近い感じ。でも、フルディテールなので製作は大変そうですな。今回ネタにするのは、そのフルディテール版ではなくスウェーデンGPorオーストリアGP選択仕様のレジン版プロポーションモデルです。

 なんで、コノネタにしたのかですが、最近発売されたF1モデリングを見て影響を受けたってのは言うまでもないw。ミーハーだな、俺。ちなみに、あの雑誌で詳細に画像付きで解説されてる79の多くは、実は78年型ではなく79年型なので、あてにし過ぎると辻褄が合わなくなる部分も出てくるので、資料として用いるなら一応注意した方が良いかもですね。
 
 そんな訳で、次回からはJPSロータスの製作記をUPして行きたいと思います。
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