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日刊ゲンダイに連載中の番組時評「TV見るべきものは!!」
今週は、TBSの連ドラ「黒の女教師」を取り上げました。
榮倉奈々 美脚を封印するパンツ姿が残念
千代田線・赤坂駅からTBS局舎へと向かうエスカレーター脇に、「黒の女教師」の巨大ポスターが貼ってある。主演の榮倉奈々は黒のミニスカート。軽く組んだ長い美脚が実に見事だ。
ただし、残念ながらこのドラマの中の榮倉はパンツ姿が多い。毎回、ラストの見せ場で披露するのが「愚か者!」の“決めゼリフ”と、制裁の“回し蹴り”だからだ。
昼間は「普通の先生」だが、実は学校内の悪や問題を解決する「スーパー教師」。しかも課外授業の名目で金銭も要求する。
榮倉はこのえたいの知れない女教師を熱演している。だが、さすがに「女王の教室」(日テレ)の天海祐希のような迫力はない。そこで小林聡美や市川実日子など同僚とのチームプレーとした。このあたりの設定も悪くない。
しかし、ひとつ不満がある。ターゲットの悪を暴いていく過程と、最後の“お裁き”の場面で警察の力を借りることだ。これはちょっと安易ではないか。
榮倉たちの“課外授業”自体がかなり非合法なものだ。それでも結果的に生徒たちを救うことになるから許されている。そんなダークヒロインが肝心なところで警察など頼るべきではない。
このドラマには「鈴木先生」(テレ東)の土屋太鳳、映画「愛と誠」の大野いとなど、若手実力派が生徒役で参加している。美脚の榮倉先生も負けてはいられないのだ。
(日刊ゲンダイ 2012.08.07)