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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

25日(金)のテレビ朝日「グッド!モーニング」で・・・

2016年11月25日 | メディアでのコメント・論評



25日(金)の朝、テレビ朝日「グッド!モーニング」で、NHK「紅白歌合戦」について話をさせていただきます。

インタビューVTRが流れるのは、たぶん、7時30分から8時までの間かと思われます。

結構あれこれ話をしましたが、どんな編集になっているのかは、私にもわかりません(笑)。

1970(昭和45)年11月25日

2016年11月25日 | 本・新聞・雑誌・活字



今日は、11月25日です。

1970(昭和45)年11月25日、三島由紀夫自決。

45歳で亡くなってから、今年で46年になります。


毎年この日は、その年に出版された“三島本”を読みます。

たとえば、2002年の橋本治『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』

05年は、中条省平:編著『三島由紀夫が死んだ日』

椎根和『平凡パンチの三島由紀夫』は、07年です。

昨年は、佐藤秀明:編『三島由紀夫の言葉 人間の性(さが)』(新潮新書)を手に取りました。

さまざまな作品からの抜き書き、引用を、男女、世間、国家などの項目で括った、いわば箴言集です。

最後に置かれているのは、有名な、そして今も生きている、あの文章でした。

「私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機質な、からっぽの、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであろう。それでもいいと思っている人たちと、私は口をきく気にもなれなくなっているのである」


2016年11月25日(金)。

今日は、文庫本が出たばかりの、岩下尚史『直面(ヒタメン) 三島由紀夫 若き日の恋』(文春文庫)を読もうと思っています。

合掌。

新たな金田一耕助像を創り出した「獄門島」

2016年11月25日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、NHK・BSプレミアム「獄門島」について書きました。


NHK BSプレミアム「獄門島」
新たな金田一像の創出だ

先週土曜の夜、NHKBSプレミアムで、横溝正史原作「獄門島」が放送された。これまで何度も映像化され、何人もの俳優が探偵・金田一耕助を演じてきた作品だ。

昭和20年代の片岡千恵蔵はともかく、市川崑監督作品での石坂浩二(75)の印象が強い。またドラマ版では古谷一行(72)を中心に、片岡鶴太郎(61)、上川隆也(51)などが金田一に扮してきた。

そして今回、長谷川博己(39)に驚かされた。これまでとは全く異なる金田一だったからだ。石坂や古谷が見せた、どこか“飄々とした自由人”の雰囲気は皆無。暗くて重たい変わり者がそこにいた。

背景には金田一の凄惨な戦争体験がある。南方の島での絶望的な戦い。膨大な死者。熱病と飢餓。引き揚げ船の中で金田一は戦友の最期をみとり、彼の故郷である獄門島にやって来た。また事件そのものも、戦争がなかったら起きなかったであろう悲劇なのである。

最後まで鬱屈を抱えた金田一だが、戦友のいとこの妹・早苗(仲里依紗)に思いを寄せる。「一緒に島を出ませんか」と一種の告白をし、静かに断られる。せつなく、そして美しい場面だった。

制作陣が目指したのは、戦争と敗戦を重低音とした原作世界への回帰であり、新たな金田一像の創出だ。長谷川博己は見事にその重責を果たした。次回作があるとすれば、「悪魔が来りて笛を吹く」か。ぜひ見てみたい。

(日刊ゲンダイ 2016.11.23)

【気まぐれ写真館】 もみじに初雪 2016.11.24

2016年11月25日 | 気まぐれ写真館