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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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ポスト「相棒」探る!? テレ朝「スペシャリスト」

2016年01月20日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、 テレビ朝日の新ドラマ「スペシャリスト」について書きました。


テレビ朝日系「スペシャリスト」
ポスト「相棒」を探る戦略商品

今期は、独立騒動の渦中にあるSMAPのメンバーの主演ドラマが複数ある。草剛の「スペシャリスト」もその一つだ。

まず、無実の罪で10年間服役していた刑事・宅間善人(草)という設定が意表をつく。刑務所で学んだ犯罪者の手口や心理など、いわば“生きたデータ”こそが武器だ。

さて初回だが、首を吊った小説家の死体が自宅で見つかる。自殺かと思いきや、背中にはナイフが刺さっていた。奇妙なのはそれだけではない。密室殺人であり、見立て殺人であり、被害者が犯人を示唆するダイイングメッセージまで残っていた。ミステリー小説の定番要素がてんこ盛りだ。

宅間は捜査を開始するが、途中で容疑者の男が射殺されてしまう。しかも宅間がその犯人として裁かれ、刑務所に逆戻り。この辺りから、ベテラン脚本家・戸田山雅司の技が冴えまくる。登場人物が連続して死んでいくことで事態は二転三転。先が読めないので、見る側はワクワクしてくる。

草は、飄々としていながら洞察力に秀でた主人公を好演。「コメとマイナンバーは一生ついて回るよ」などとつぶやく、ひと癖ある上司(吹越満)や、自由過ぎる宅間に振り回される女性刑事(夏菜)といった脇役も上手く生かされていた。

さすが東映の制作であり、大人が見ても楽しめる。“ポスト「相棒」”を探る戦略商品だ。

(日刊ゲンダイ 2016.01.19)

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