本日発売の『週刊新潮』。
巻頭特集のタイトルは、<歴史歪曲と「台湾人」も激怒したNHK「超偏向」番組>である。
リードには「史実を枉げ、日本の台湾統治を徹底的に貶めたNHKドキュメンタリーの「超偏向」ぶりに抗議が殺到している。日本の視聴者ばかりか出演した台湾人も激怒するこの番組、中国、台湾との外交関係にも影を落としそうなのだ」とある。
記事は、番組内容を紹介しながら、「誤り」や「歪曲」、「公正さを欠く」部分などを指摘。全体として「超偏向」番組であるというわけだ。
櫻井よし子さん、台湾研究フォーラムの永山英樹会長をはじめ、何人かの識者、専門家も登場して、その「偏向」について話をしている。
先日取材を受けた私の談話は、記事のほぼ最後。
例によって記者さんがまとめたコメントとしては・・・
「NHKのドキュメンタリーの作り方は『プロジェクトX』が“成功”を収めた頃から変わってきた」
「分かりやすさを優先し、本来は複雑な世の中を白黒の2つに単純化することでドラマティックな物語を生んだが、同時に不都合な真実には敢えて触れないといった不実さも生まれたのです」
「しかし、以前に比べれば、現在の視聴者のメディアリテラシー(メディアの情報を鵜呑みにせず批評的に解読する力)は高まってきています」
「今回の騒動は、番組スタッフがそのあたりを甘く見過ぎた結果とも言えるでしょう」
このシリーズは、問題の「アジアの“一等国”」が第1回目であり、これから何本も放送される。引き続き、注目していきたい。
それから、同じ『週刊新潮』今週号には、<朝日新聞「阪神支局」襲撃事件~「週刊新潮」はこうして「ニセ実行犯」に騙された>と題した、早川清編集長と取材班による長文が掲載されている。
この問題については、あらためて整理したいと思う。