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渡辺武著『わかりやすい漢方薬』第一章 漢方薬はなぜ効くか 1土と水と空気から生まれた
気と血と水の病理学
漢方では、吐剤、下剤は二千年前の中国の漢時代から一つに決められています。
普通の考え方では、口から出すのと下から排泄するのは違うと思いがちですが、漢方では口から肛門までを一本のパイプと考えているのです。
だから胃にヘドロがある場合には口から吐き出した方が早いし、腸にある場合は吐くより下から排泄した方がいい。
しかし、いまの医学の常識では、食べた物は何でも下剤を飲んで下から出そうとします。
胃にあるものが腸に到着するまで待つと、四、五時間はかかります。
すると毒物は胃からゆっくりと腸で吸収されて肝臓に行くことになります。
胃にあるヘドロは下剤ではなく吐剤によって出すべきです。
腸に詰まっているものは、上まで反芻して出すわけにはいきません。
下から排泄した方が早いのです。
これがほんとうの常識だと思います。
漢方薬ではこの吐剤、下剤は、胃にあるものは吐き出させ、腸にあるものは下から排泄する、両方の役割を一つの薬がします。
ここで吐剤、下剤を説明した理由は、漢方薬が便利だからというわけではありません。
自然薬というのは、人間の主体、いいかえれば自律神経が働いて有効な働きをするということをわかってほしいのです。
現代医学では、とかく人間が持っている神経とか精神とかを簡単に考え、注射など、物理的な療法を強いています。
が、効かないと思っている人に薬を飲ませても、あまり効果はあがりません。
その患者は精神と神経で拒否しているのです。
人間は物ではありません。
生きている主体があるのです。
人間より物が先走り過ぎて、バランスが逆になっているのではないでしょうか。
現在は物質文明の時代、未来学者たちは文明がすべてのような論を吐いていますが、人間が食べている食物だけをみても、日本では米食、欧米ではパン食、南太平洋の島では、タロイモというように、何千年も前から同じ食物を同じような方法で食べているのです。
裸で生活した古代も近代文明の現在も、人間が生きる生命を得ている原点は変わっていない、ということです。
その原点とは、人間の生命は土と水と空気から生まれたものだということです。
漢方ではこの、人間が生きている原点を、気と水と血の三つに分けています。
気は空気、水、血は土に当たり、肉体と精神・神経の土台であります。
この三つの観点から人間の病気を考えているのです。
現代では、患者さんが気が重いとか気が滅入っているといっても、相手にしてくれません。
形を診ているのですから、計れるもの―長さや体積、容積、重さ、熱、温度―の変調がなければ病気にしてくれないのです。
三つのうちで計れるものは血と水です。
気だけは無形のものなので計ることができません。
どんな気をしているとか、どんな精神になっているといったって、目方も長さもありません。
昔から「病は気から」とよく言います。
自分が病気だと思い込んでいると病気になってしまう、という意味で、気持の持ち方が大事だということです。
気といっても気持だけではありません。
神経であり、精神であり、気風、気質があります。
漢方薬の場合、気と血と水が病気の原因であることから、気の停滞には気剤を、血液循環の異常には血剤を、水の排泄異常には水剤をと、大きく三つの解毒薬に分類しているのです。
漢方の原点「金匱要略」には気剤である百合を主薬とする神経症・ノイローゼなどの適応病名が、〝百合病〟として記載されています。
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