goo blog サービス終了のお知らせ 

many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

大山に登る

2013-12-03 20:55:06 | 横浜散策

なんか秋も深まったら、急に、山に登りたくなった。(今年はいつまでも暑かったからね、先月下旬くらいからの話だ。)
そんな本格的な話ぢゃなくて、私の行く山は日帰り専門、登山ぢゃなくて山歩きって言ったらいいのか(馬術ぢゃなくて乗馬、と一緒?)、私の趣味は、わざわざ山の上まで行って果物を食うことなんである。
ほんとは、乗馬が休みの週に代わりの運動として行けばいいのに、って自分でも思ったんだが、なかなかスケジュールがあわないし、ヤル気があるときが行くべきときだと思ったんで、今日行った。
幸い、ここんとこ雨降ってないしね。山の保水力はすごいから、2,3日前に降った雨でも下グジャグジャなときあるし、晴れの続いた今週あたりなら大丈夫でしょ。
とか何とか言って、去年の1月に筑波山行って以来、ほぼ丸2年になろうという間、山に足を向けてない私、無謀が私のミドルネームとはいうものの、さすがに体力的にもちょっと不安である。
そのレベルの人間にとって、神奈川の山ったら、まずは、大山である。大山は、基本。
私が初めて登ったのは、小学生のときだと思う。神奈川の遠足の基本、大山。
前回登ったのは、平成15年ころかなあ、細かいことは忘れた。滋賀で年に一度は山歩ってた流れで、東京に移ってきて、ぢゃあ大山でも行くか(都内に住所おいてたけど、根が神奈川人なので、そこは高尾山ぢゃなくて、大山なんである)と思って、行ったはず。
先月までに「神奈川県の山」ってガイドブック買ってあるし(ほとんど大多数のページは読まねえんだ、一泊以上の行程に縁がないから)、きのうまでに、だいたいのスケジュールは調べてといた。
朝、お昼用のおにぎり作って、私にしては珍しく、水筒に熱いお茶を入れて、準備整える。大汗かくのはわかりきってるんだが、熱いものでユルユルと水分補給をするのがいいんぢゃないかと、今回はそんな気分だったんで。
着替えのシャツとかタオルとかリュックに詰め込んで、約2年ぶりの靴を引っ張り出して、さあ出発。
いつも出勤するのと同じ電車に乗って、気がつけば、あら不思議、いつも仕事を始める時刻には伊勢原駅に着いていた。
(それにしても、大方のひとの流れの逆を行くってのは楽しいね。もう土日休みには戻れないな、私は。)
12月だけど、まだ行楽シーズンらしく、バスは増発してるらしい、私の下調べより早く、すぐ発車してくれたのはよかった。
車内は、ショッピングセンター行きかと間違うくらい、年配の女性たちのおしゃべりがやまない。このひとたちは山頂まで行く構えぢゃないよなって思う。はいはい、ケーブルカー乗るんでしょ。
20分くらいで、バスがケーブル駅の下につく。車で来ようか、ちょっと考えて、道中の渋滞読めないからやめたんだけど、駐車場はすでに満車、やっぱ公共交通機関正解。
バス降りたの9:51。ケーブルの駅=男坂の出発点に立ったの10:02。そこまで行くあいだに、登山道はまだ始まってないのに、十分イヤになるくらいの石段を登ってく。

有名な設定だと思うんだけど、そこから男坂と女坂に分かれてる。どっち行っても同じ場所に行き着くんだが、いつものとおり私はキツイ男坂をチョイス。予想通り、上がり始めて3分くらいでヤになってきた。

黙々と上がってって、下社(=阿夫利神社下社)に着いたの10:29、所要タイムは27分。道案内の看板には35分って書いてあったから、まあだいたいこんなもんだろ、いつも標準より早く歩く私、それほど衰えてないことは確認できた。

さすがに、しばし呼吸を整える時間は必要だったが、10:34いよいよ山頂目指してスタート。

Tシャツの上に綿の長袖シャツで着てるの2枚だけ、ウチ出たとき着てたウインドブレーカーはすでに脱いでリュックに入れちゃった。薄めのトレーナーも持ってきたけど、まあこいつは陽の目を見ないな、今日は。でも腕まくりしてたら、さすがに手先から冷えてきたので、袖はふつうに伸ばしたまま歩く。下は履きふるしたジーンズ。

登山道は整備されてて、石段登り系の道である。すべったり、自分で通る場所みつけたりするよりはラクだけど、しっかりと足上げるの大変。
まわりのひとを見ながら、私もいつかは上り下りに杖(っていうの?ストック?)必要になるのかなあ、なんて思う。そんなもん持ってまで登りたくはないけど。(だから今も本格的な山には行かない。)

途中、富士山の見えるポイントとかもあったけど、基本わき目もふらず、紅葉を愛でたりせず、ズンズン登ってく。
今回は、さすがに若いころとちがって、途中何か所か休憩しながら登るんだろうな、って思ってたんだが。結局、ノンストップで登っちゃった。途中、腰に手をあててゼイゼイ呼吸整えるまで立ち止まったことはあったけど。腰をおろしたり、水を飲んだりする場面はなし。
22丁目くらいから、意識して足を上げないと、道の石を蹴転がしそうになる。危ない。
どーでもいーけど、初めて登ったとき、富士山の「合目」のイメージから、山頂は10丁目だと勝手に思って騙された、山頂は28丁目だし、大山。

ようやく、山頂の鳥居くぐったのが11:32、ってことは1時間を切ったか。道案内には90分、ガイドブックには70分ってあるんで、まあ私にしてはふつうだ。
山頂はそれほど混んでなかった、前に来たときは座る場所もなかったんだけどね、人が多くて。

空いてる腰かけに坐って、熱いお茶を飲む。お茶正解。師走の山頂の風は冷たい。
呼吸も正常にもどったとこで、シャツを着替えて、ウインドブレーカー着て、昼ごはんにする。
おにぎりのあと、わざわざ背負って持ってきた柿を食う。下界を見下ろしながら食う果物はうまい。帰りのリュックが軽くなるのはうれしい。この趣味はやめられない。



どーでもいーけど、下の街とかの景色がクリアに見えない。以前はもっと空気が澄んでたんでないかい? 原因は、天気なのか、排ガスとかなのか、よその国からも飛んでくるものなのか知らないけど、ちょっと寂しい。
さあ、炭水化物と果糖で燃料補給したら、長居はする趣味ないし、さっそく下山である。12:15には歩き出す。
行きと帰りは違う道、がモットーの私、帰りはちがう尾根を下って、見晴台と呼ばれてるとこへ向かってく。

山頂付近は、霜が融けたのか、ちょっとグチャグチャした場所もある。天気がよくても、これからの季節は、やっぱ歩くには向かないのかも。
見晴台には12:59に到着。休んで景色を眺めたりはせず、山頂で寒かったから着たウインドブレーカーと手袋をやっぱ仕舞うだけの休憩。
下りはそれなりにキツクて、ふくらはぎガクガクしはじめてるけど、休んだってしょうがないんで、一気に下るべく、続いて歩き出す。
山道の入り口に、クマに注意、なんて書いてあるから、驚いたけど、さすがにクマはいないだろ、北海道ぢゃあるまいしと思う。

そこからの道は、石段ゴロゴロぢゃなくて、林のなかの道をつたってく感じで、下社まで降りる。
でも、途中、足滑らせて落ちちゃったらヤバイだろ、って思う箇所もあったけど。
下社に着いたのが13:19、帰りは女坂を降りる。女坂といっても、十分急な下り。酒飲んでたら、転がり落ちるな、きっと。

ただ女坂は、「七不思議」とかエンターテイメントもあるけどね。

ほとんど休憩、寄り道なしで、もうちょっと周囲を見て楽しめばいいのにと自分でも思うんだが、スタスタ歩いて、バス停に着いたのは13:52だった。
ところで、「男坂は照明ないから夜は通行禁止」って注意書きがあったんだけど、夜あんな道を歩こうとする人、いるの?
あと、きょう驚いたのは、犬をつれて登ってるひと何組かとすれ違ったこと。とくべつ頑丈そうな犬ぢゃなくて、ふつうの家で飼うサイズの犬。あの石段登る犬って、すごい。
※12月4日追記
行きの男坂で鹿にあった。たぶん3頭は一緒にいたと思う。
山頂付近に、前はなかった網状の金属の階段があったが、これは鹿を通らせないためらしい。


クマ、ほんとにいるのかなあ?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初めて乗る馬で、まさかのミッションまで

2013-12-02 20:47:36 | 馬が好き
乗馬に行く。
今週は試合があるので、今日は使えるウマ数が限られてるんだそうな。
(ちょっと宣伝しとくと、試合ってのは、ジャパンブリーディングホースショー、内国産馬限定障害馬術大会。出走資格は読んで字のごとし内国産馬なんで、私の好きなベルギーあたりでつくられてる乗用馬は出られない。そのかわり、どうしても元競走馬なんかが出やすいみたいなので、そういうのが好きなひとには面白いかもしれない=去年サクセスブロッケン出た。)
ぢゃあ、サンライズキングを二人で交代で乗ってくださいということになる。
「同じ馬に乗るもうひとりは、まだキャリア浅いんで、テクニックとか教えてあげてください」って先生、なに冗談言ってんですか。
だいいち、サンライズキング、私、乗るの初めて、どんな馬か知らないのにひとに教えるものなにも無い。

サンライズキングは、1999年生まれ14歳のサラブレッド、血統登録は鹿毛だけど、毛色はずいぶん黒いイメージ。
たしか競走馬だったと思うけど、どんな馬だったか、私はおぼえてないなあ。
でも、こないだ誰かが何回か連続してサンライズキングにあたってたら、「もうヤだあ」みたいなこと言ってたけど。なんで?
なになに、動かなくて重いって? ふーん、ぶっとんで走り回っちゃうより、いーんでないかい?

先に乗らせてもらうことにして、またがって、馬場まで歩いてくあいだに、ちょこちょこっとハミうけを探るんだが、あれれ、うける感じないぞ。
この、ファーストコンタクトっつーか、最初の常歩でハミに向かってしっかり歩かせたりってことは、私にとって重要な時間帯なのだが、とりあえずノシノシ歩いてってはくれてるけど、ちゃんとやりとりができてない感がある、これは苦戦するかも。
ほかのひとたちより早く馬装できて、早く馬場に入れたんで、先にしばらく運動してみる。
ははー、なるほど重いって言ったら、重いかもね。でも、まあ、このくらいふつうの範疇でしょ、私にしたら。
常歩でいろいろやる。脚への反応、はみうけ、回転。
軽速歩、動いて、動いて、動いてー。脚ドンっていれると、ときどき耳しぼるのが見える、うーん?
その後もときどき、鏡にうつる自分の顔にガッて向かってきそうになったりする、ふーむ?
まだ部班が始まらないので、手綱をちゃんと持って、速歩を詰めたり伸ばしたり。
ついでなんで駈歩までやっちゃう。まあ、ふつう。止まりそうになったら促す。でも、駈歩までやっても、馬が目を覚ましてくれた感じは、ちょっとないなあ。
はい、ぢゃあ、2頭で部班。後ろにつける。
隅角を丁寧に奥までいって曲がりたいんだけど、そんなことやってると、遅れをとって距離が開いちゃうよ。直線で歩度伸ばしてつめてく。
ベースが弱いってんで、すこしムチを使ったりして前に出す。脚つかったのに反応鈍いときは、脚のうしろ・カカトのへんにムチの先を当てて撫でさせていただくという、いつもの手法。
だいぶ良くなってきた気がする、馬の息とか汗かいた湯気とかが、寒い屋内に、白くたちのぼってくるけど。
んぢゃ、輪乗りで、すこし移行をあれこれするよ、って。
常歩から速歩、速歩から駈歩、駈歩から速歩、速歩から停止、停止から速歩、駈歩したら歩度伸ばす・歩度つめる、etc。
予令のうちに準備して、一歩目からすぐできるように。それには、馬が仕事に集中して、人の指示待ってる状態つくっとかなきゃって、だいぶ前進することについては感度あがってきてはいるんだけどね。
んぢゃ、駈歩でツーポイント。あらら、うまく立てないよ。
最近まったくと言っていいほど、やってないからねえ、ツーポイント。障害は全然飛ばない方向だし、正反撞はなんとかしようって気はあるんだけど、ツーポイントする場面は各個で乗ってると皆無。
駈歩弱くなると、脚使おうとするんだが、ツーポイントでは使えない私。しゃあないので、ムチひらひらさせて前に出ること促す。
それって寂しいので、ときどきシートしちゃって、脚使って、馬が前に出たらまたツーポイントする。
歩度を詰めたり伸ばしたりもそうだけど、部班のなかで、勝手にこういうことしちゃうのが、ベテランの技というものでしょ、見てる?若いひと?
冗談はともかく、ときどき座ってからツーポイントすると、鞍の前に身体が行っちゃうこととかが無くていいと思うんだけどね、私みたいなやつには。坐ってるときと同じ場所、鞍のなかに尻があるべし。
「脚の位置は真下! カカト下げようとするあまり、グラグラ足が動いてる! カカトあがってもいいから、爪先でアブミをしっかり真下に踏む! 爪先を外に向けない!」
はいー、たしかに前傾ちゃんとできるかな、なんて、腰と股関節の関係とかばかり考えてたら、膝から下がプランプランしてる。前に足突っ張っちゃったり、脚つかおうと思えば後ろにいっちゃったり。
そんなこんなで、駈歩終了。最後、馬を停止させた状態で、立ってみろと。
まっすぐ立った気でいたら、足は前に出てるし、だいたいフクラハギから下が馬体から離れてるよ。膝で鞍を挟んで、そこで乗ってる。そりゃあ脚が使えないわけだ。
身体の真下に脚があって、爪先開かず、アブミを踏んで、立つ。上体を前傾したら、手綱にぶらさがってバランスとるようなことしないようにして、拳は馬のクビのとこ置いちゃってもいいから前へ。
ということで、私の、今後しばらくのテーマは、ツーポイントにしようと、自分で決めた。
そうかあ、ツーポイントで脚が正しく使えれば、ふだん座ってるときでも、カカト振り回したりしないで、正しく脚使えんだよ、きっと。それだ、そこだよ、今日はじめて気づいた。
「馬が前に出てるのを感じとったりすることは、まあまあできてきたので、姿勢を安定させること。速歩でも駈歩でも、移行したときでも、正反撞でもツーポイントでも、脚の位置に注意して、同じ場所にいられれば、はみうけももうすこしやりやすくなる。」
そう、ひとことで言えば「座りが大事なのは、拳を自由に使うため」だ、きっと。
ただ、いままで、それって正反撞のときのことだとばっかり思ってた、ツーポイントでも安定が必要なのは同じことだ。
いやー、今日はヒントが見つかったなあ。やっぱ、上達したふりして勝手に乗ってちゃダメなんだよ、部班に入ってよかったよかった。

と、今日の乗馬は、これで終わりぢゃなかった。
ぢゃあ乗り替わって、ってことになったら。
「ああ、ぢゃあ、彼の練習をみてやってください。一応、駈歩までやってますから。このへんで輪乗りで練習させてください。よろしく」
ということで、先生は上級者チームのほうへスタスタ行ってしまった。
ええ?冗談ぢゃなかったの?朝言ってたことは。(ちなみに、朝「教えてあげて」って言ったひととは別のひとなんだけど、こういうとき妙に横の連絡がいい?)
しょうがない、いつもワガママ言って乗せてもらってんで、イヤとはいえない。
とりあえず、「ムチは持ったほうがいいよ、俺がさんざムチ使っちゃったから、持ってないと今度は馬がサボるかもしれないし」ってムチ持たせて、常歩スタート。
「常歩で脚使って反応みて」って言うと、ちゃんと馬が前にでる。ああ、大丈夫だ、先に乗った人間の責任は果たせてたな、と思う。
んぢゃ、輪乗りで軽速歩してみて。見てると、輪乗りの輪っかのつくりがあまくて、どうしても蹄跡に沿って四角に近くなってるけど、いいや細かいことは。
壁やラチに沿ってとこは前に進むんだけど、馬場の内側に弧を描いて入ってくるときに、前に進まなくなる。蹄跡から離れるとサボろうとするから、「脚!脚に反応しなかったらムチ!」って繰り返す。この馬、ムチ使っても、過剰反応で暴走したりとかってことはないので、思い切ってやってよい。
「ぢゃあ、ちょっと、半周ごとに、スピードアップしたり、スローダウンしてみてよ」という。
歩度を伸ばせ・詰めって用語は使わないんだが、クルクル回るだけぢゃなくてコントロールするのは大事なことだと思うんだけど、最初のうち、反応よく勢いが出たりしてたのに、だんだんズルズルとメリハリがなくなってく。
手綱が長いなあと思って、短くもつよう言ったんだけど、短く持ち替えたときに馬が停まっちゃった。1頭だけだしなあ、あまり前進気勢ないのに、手綱だけピンと張れって言って、手を引っ張らせてもうまくいかないかと思って、以降は言わずにいた、前ラクにしてやって前進してくれたほうが練習になる。
見てると、だんだん馬が鈍くなってきた気がする。油断すると速歩やめちゃいそう。ムチへの反応も前よりよろしくない。
「景気づけに駈歩しようか」って言う。一旦駈歩で元気よくさせたほうが、そのあとも馬の感度上がるだろと思ったんだが。
うーん、駈歩が出しづらいみたいだ。歩度を詰めてから出すべきなんだけど、詰める作業がままならないんで、難しそうだ。
駈歩出そうとしてギュウギュウーって続けてると、かえって出ないから、周回の半分は軽速歩でラクに前に進めて、壁沿いに来たら座って駈歩の扶助の準備してスピードあげて、角っこにきたらポンと出してみ、ってことで何回かやったんだけど、一度か二度しか出なくて、それもすぐ速歩に落ちちゃった。
ときどき馬がアタマを振って顔をあげる。うーん、たぶんハンドルも効かなくなっちゃったな、これは。
一度乗り替わってもいいんだけど、自分で関係を作り直してほしかったから、ちょっと駈歩のトライはやめて、速歩で8の字描いてみ、って練習を変える。
馬が手綱のコントロールにいうこときかなくなったら、8の字とかで集中しなおさせるのがいいかなと思ったんだが。いや、どうにも前進気勢なくなって、速歩しようとしないよ。8の字も何もない。
ほかのひとが引き上げてったんで、ぢゃあ馬場をもうすこし広く使おうよ、って言って、長方形の蹄跡を進ませる。
壁と柵に沿って進ませれば、馬はそれでも速歩をとりもどす。まーったく、でも、これぢゃあ、動いてるうちに入らない。
壁に沿って馬が勝手に歩いてるだけでは、いつまでたってもコントロールは取り戻せないので、斜めに手前を替えと、中央線を進むのを頻繁に入れる。案の定、壁やラチから離れると、馬がフラフラして勢いがなくなる。「行く方向を真っ直ぐ見て、そっちへ馬を前に出して」
うーん、むずかしいなあ、やっぱこれをみんな「重い」って言ってんだろうなあ。
ほかのひとの練習は終わって、先生帰ってきたんで、聞いてみると、やっぱ、人を見てナメて動かなくなるところがあるらしい。
このまま終わると、乗り手はかなり悲しいだろうなってのは、私も経験上想像がつくので、「もう一回駈歩やってみようよ」ってことにする。
その前に、「ちょっと貸して、俺乗ってみるから」って、乗り替わる。私より長いアブミなんて、いちいち直さない。
ドンドンと脚入れて、拳使ってみる、動けよ、ほら。
そしたら、速歩から駈歩、スッと出た。自分でも驚くくらいスムーズ。
馬が疲れちゃって飽きちゃってヤル気全然なくしてんのかと思ったら、そんなことない、まだ、反応は、最初に私が乗ったときのままのものが残ってた。わるいけど、さっきまでは騎乗者ナメてたんだろう。
前に出す、詰める、駈歩出す、おお、出るって、駈歩の踏み込みもいいよ。そのことを確かめると、私は強気になる。
輪乗りしながら数回繰り返す。乗りながら、手綱長いままだとスピードアップしてもスーパー速歩になるだけで駈歩は出ない、一瞬ちからをためるように、手綱とハミで前に突っかい棒をつくってやって、次にポンって外したときに駈歩に変えるんだ、って説明する。(偉そうに!?)
さっきからのを見てると、抑えろって言ったら、拳引いちゃって馬停めちゃうだろうなと思ったんで、「イメージとしては、どうでもいいんだけど、たとえば、肘を自分の体にくっつけるくらいでいいからさ」って、歩度を詰める加減を言ってみる。
はい、乗り替わり。「脚の位置とか注意する場所ありますか?」って質問飛んでくる。
あーたね、さっきダメ出しされた、私に脚の位置訊くかい?って思ったんだけど、「細かいことはいいの、いいの、身体を真っ直ぐにして乗んなさい、上でグラグラされるのが馬はいちばん邪魔に感じるんだから」って答える。
先生から、「今見せたのは、わかりやすかった」との評。いやー、私も初級のころ苦労しましたから。できなかった奴が、できるようになったのを話すのが、いちばん説得力ある、って言ったのは、高校んときの体育の先生だったな、それは鉄棒の話だったけど。
そしたら、マネしてみた感じで乗ったのか知らないけど、いきなり駈歩が出たのには、私も驚いた。
そのあとも少し駈歩継続できたし、できたとこで終了。おつかれさまでした。

もうちょっと丁寧に説明できたらよかったんだけどね。あーしろこーしろって言うのが嫌いだからさ、俺。
しかし、ひとが乗って駈歩出ない馬でも、出せるんだね、私。ある意味、ちょっと自信ついたかも(爆)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする