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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ミステリーゾーン

2023-11-16 19:51:32 | 読んだ本

ロッド・サーリング/矢野浩三郎他訳 1983年 文春文庫
これは先月下旬に買い求めた古本、めずらしくわりとすぐに読んだ。
この文庫のシリーズは「3」だけ前に読んだことあって、ほかのも読んでみたかったが、なかなか見つからなかったんで、今回手に入れられたのはラッキー。
ミステリーゾーンってのはテレビドラマシリーズのタイトルで、原題はトワイライトゾーンなんだが、そのドラマは150話余りかな、全部みた。
第1回放映が1959年らしいけど、おもしろいと思うよ、今見てもべつに古いとは思わない、基本SFってことになるんだろうが、当時は2020年ころには異星人と交流してるとかタイムマシン完成してるとか考えたかもしれないけど、まあ人間社会はそれほど大きく変わってないんぢゃないかと。
収録作は以下のとおり。(後ろにつけたカギカッコは参考までにテレビドラマ版タイトル)
だれもいなくなった町 Where Is Everybody? 「そこには誰もいなかった」
二十代アメリカ人の男が自分が誰だかもわからなくて、知らない町にひとりでいる。営業中の食堂もあるんだが誰もいない、町のどこに行っても人は誰もいない。
歩いて行ける距離 Walking Distance 「過去を求めて」
36歳のマーティン・スローンは新進気鋭の実業家ではあったがビジネスの日々に嫌気がさしていた。ニューヨークを離れ車で故郷の町へ向かうと、そこには二十年くらい前の自分が子どもだったときの世界があった。
怪力ディングル Mr. Dingle, the Strong 「強いぞディングル君」
ディングル君は何をやらせてもだめな電気掃除機のセールスマンなんだが、地球を観察に来ていた火星人が彼を実験材料に選び、平均人の三百倍の筋力を与えたことから、大騒動になる。
時のかなたに Back There 「過ぎし日」 
コリガンは有望な若い宇宙物理学者として、あるクラブの会員資格を与えられたが、その初参加の日にひょんなことからタイムスリップしてしまう。彼が行った先は1865年4月14日のワシントン、リンカーン大統領が暗殺される金曜日の夜だったので、彼は暗殺を阻止しようとするのだが。
熱狂 The Fever 「熱病」
フランクリン・ギブスは地方銀行の出納係で日常生活のパターンが乱れるのをものすごく嫌う人物だった。夫人が応募した懸賞の賞品である三泊四日のラスヴェガス旅行に渋々出かけてったが、ギャンブルなどとんでもないと思っていた彼が一度スロットマシーンを回してみたら妙な昂揚感に包まれてしまった。
メープル通りの怪 The Monsters Are Due on Maple Street 「疑惑」
メープル通りの土曜日の午後四時四十分、はるか上空で閃光がひらめくのを住人たちは目撃する、その直後から電気が切れ電話もつながらず自動車のエンジンもかからなくなる。12歳の少年が「この上空にやってきた人たちが誰も町から出さないようにしてる、あらかじめ何人かが住人にまぎれて送り込まれてる」とかSFの見過ぎのようなことを言うと、最初は子どもの言うことと思ってた住人たちも互いに誰が敵なのか疑い始める。
大いなる願い The Big, Tall Wish 「奇蹟」
ボリー・ジャクスンは黒人プロボクサー、33歳で返り咲きのための最後のチャンスの試合に臨もうとしている。彼を応援する9歳の少年ヘンリー・テンプルは、今夜ボリーがやられませんようにと願い事をすると言ってボリーを励ますが、幼い子どもの必死の祈りがある奇蹟を起こす。
機械に脅迫された男 A Thing about Machines 「機械嫌い」
フィンチリー氏は42歳で食通雑誌などに気どった文章を書いたりする仕事をしていたが、家の中のテレビや時計をぶっ壊すことが多い。家のなかのテレビやラジオや時計が陰謀をはたらき勝手に動き出すのだと彼が言うと、秘書は相手にせず出て行ってしまうが、そのあと電動タイプライターがひとりで動き出し「ここから出ていけ、フィンチリー」という文句を打ち出す。
ウィラビーに停車 A Stop at Willoughby 「敗北者」
広告代理店の仕事にくたびれきっていたガート・ウィリアムズはある冬の日にいつもどおり家に帰る鉄道に乗った、しばらく眠ったあと目が覚めると「ウィラビー」という知らない駅だったが、そこは1880年の夏で小さな平和で落ち着いた村のようだった。夢から覚めたと思ったウィリアムズが車掌にきいてみるとウィラビーなんて名前の町はないという。


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