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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ペンギン村に陽は落ちて

2015-02-20 20:57:10 | 読んだ本
高橋源一郎 1989年 集英社
高橋源一郎のつづき。
帯には長編小説ってあるけど、連作というか、短編がつらなっているような形をしているもの。
ひさしぶりに読み返してみたけど、はじめて読んだときと同様(正確にはそのとき感じたことは忘れてるんだけど)、ようわからん。
序に一日中テレビをみてた父子の話があって、あとは、ニコチャン大王とか則巻千兵衛博士とか、サザエさんとか、ウルトラ一族のみなさんとかゼットンとか、キン肉マンとかキン肉大王とか、のび太とかドラえもんが出てきて、バタバタしてるだけ。
その登場キャラのどれもが、ちょっと壊れている状態なのが、怖いといえば怖いけど。
なんだかなー、『優雅で感傷的な日本野球』くらいのときは、わかったような気になってたんだけど、これはわからない。
ポップって言っちゃえば勝ち、みたいな評価はあまり正しい態度とはいえないと思うし。
でも、なかでは「いつか同時代カンガルーになる日まで」は面白いと思う。
「ガラスの仮面」のスタイルを借りて、月影先生が北島マヤにむちゃくちゃを命ずるんだけど。
たとえば、人物ぢゃなくて、マッチ(マッチの軸とかマッチの炎)の役を演じろと言い、
>「マヤ。それではガスの炎です」
とか
>「マヤ。まだ駄目ですね。わたしには百円ライターの炎にしか見えませんよ」
とかって厳しく指導するんだが、そういうところがおもしろい。
で、ある日、カンガルーの役を命ずるんだけど、これがむずかしいんだという。
コンテンツは以下のとおり。
「序文」
「ペンギン村に陽は落ちて―前編」
「愛と悲しみのサザエさん」
「いつか同時代カンガルーになる日まで」
「キン肉マン対ケンシロウ」
「連続テレビ小説ドラえもん」
「ペンギン村に陽は落ちて―後編」

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