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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ユービック

2011-04-08 20:57:45 | 読んだ本
フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳 昭和53年 ハヤカワ文庫版
なんということもなく、フィリップ・K・ディックのSF小説。
こないだ採りあげた村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」のなかに、
フォークナーとフィリップ・K・ディックの小説は神経がある種のくたびれかたをしているときに読むと、とても上手く理解できる。僕はそういう時期がくるとかならずどちらかの小説を読むことにしている。それ以外の時期にはまず読まない。
って一節があって。
小説の登場人物の言説を真に受けるわけぢゃないけど、ぢゃあ久しぶりに読んでみようかと思ったわけで。
あいかわらず何が何だかわかんないんですけど。
ってのは、何が現実で何が仮想世界のものか、誰が敵で誰が味方か、誰が生きてて誰が死んでるか、そういうのがクルクル逆転しながら進んでいって、惑わされる感じ。
若いころは、このわかんなさ加減が好きだったはずで、謎のようなものにぶち当たると、これはどういう意味だろう・これには深い意味があるはずだ、なんて考えてたんぢゃないかと思う。でも、いまは着いてけないねー、ちょっと。
タイトルのユービック・UBIKって、何なのか。最後のほうに出てくるけど、理解できないねー。
(昔は、理解できないものを読むのが、高尚な感じがして楽しかったんだろーな、俺。)
ただ、ディックとかを多く読んどいたおかげで、その後のSF映画とかを見ても(たとえば、マトリックスとか?)、なーんだ別に物珍しくもないじゃん、って驚かないようになってたのは確かです。
コメント
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