土井善晴さんちの 「名もないおかずの手帖」
台所にいつも置いてあります。
140ぺ-ジに100種類のおかずが掲載されています。
本当に簡単な、名もないおかず、例えば「油げの炊いたん」とかです。
油抜きした油揚げ、だし汁で煮ただけ。冷凍しておきます。
お稲荷さん、きつねうどん、細切り昆布に大根と煮ても。
「ちくわのいり煮」は油でいためて甘辛くいりつけただけ。
この気楽さは、ほっとして疲れている時でも「作っちゃお-」となる。
私は、土井さんはの書かれる文章も大好きです。
例えば「日本の家庭料理には、そもそも西洋料理のメインディッシュのような、ド-ンとした、主役のお料理がない」のだという。
思い当たる。昭和のちゃぶ台の料理は、野菜中心で、魚や肉を一緒に煮たりしたものがほとんどでした。
酢の物、つくだ煮、お味噌汁には煮干しが使われ、これらが並べばバランスの取とれた食事になっていた。
おかしいのは、旬の野菜を煮たり炒めたりしただけのシンプルな料理は値段がつけにくいからお店では売られない・・・、なるほどです。
納得の1冊です。
土井善晴さんちの「名もないおかずの手帖」 講談社

