夏休み課題図書「流転の海」シリーズ第6部を読み終えた。主人公松坂熊吾。
50代で設けた一人息子の成長が軸になっているこの第6部は、比較的穏やかに話は進む。それにしても、時代背景の描写が素晴らしく、長さを全く感じません。
昭和30年代の大阪の下町の光景など、私にはわかる筈がないのだか、がむしゃらに仕事を大きくしていく男たち、それに絡む女たち、人の地図が絡みほどけ、またこんがらがっていく面白さ。
やむにやまれず、底辺で地を這うように生きる人たちが、まるで映画のスクリーンを見るように、迫って来る。大変な時代でした。
大方は、著者の、少年時代に見てきた大阪の風景が描かれているようだ。
さて7部に進む、月末で忙しいのだが・・・、
夏休みの宿題に追われ、あせっている子供の様です。