かぼちゃ

大きな大きなカボチャです。

ハロウィーンですもの、カボチャが主役になります、

あれ、何ででしたっけ？

確かくりぬいて灯りに？

25年前、横浜山手町に住んでいた時、可愛いハロウィーンのお客様の洗礼を受けた。

外国人仕様のマンションで、幼い子供たちが次々にチャイムを鳴らし、

工夫を凝らしたいでたちで現われた。

このとき、私はこの儀式のことをまだ知らなくて、びっくりした。

「あのねー、キャンディー頂戴！」

「あっ、ハイ」金髪の女の子にキスまでされた。

結婚して間もないころで、4，5歳の子供たちの様子がそれは可愛くてかわいくて、

一緒に写真も撮った。

『子供、出来たらいいなー』と漠然と思った。

翌年、42歳の高齢出産で女の子を授かり、私は母となった。 

 

虫の声

朝晩、風の向きが変わると「あっ、秋」と感じる時がある。

でも、日中は陽ざしも強く着るものに困ります。

見慣れた風景のなかに、ジュズダマを見つけたり、ヤツデの白い花の美しさに見とれたり、

こんな風に季節は巡り、今年もあと2か月とちょっと・・・、

意味もなくあせる。

電車が通り過ぎると、やさしげな虫の声が。

「ゆっくりでいいよ、時間はたっぷりあるよー」

そんなささやきに聞こえた。

「そうね、わかった」思わずうなずく私。