『オリーブの山』(2015)
【作品詳細】
イスラエル、デンマーク / 2015 / 83分 / 監督:ヤエレ・カヤム (Yaelle KAYAM)
主人公はエルサレム東部のオリーブ山にあるユダヤ人墓地の中の家で暮らす若い主婦、ツヴィア。夫が仕事に、子供たちが学校に出ていった後は一人で家事を行っているツヴィアは、時折気を紛らわすように墓地を散策する。ある夜、衝動的に外に出たツヴィアは、墓地で人目をはばかることもなく抱き合っている男女を目撃する。その瞬間、ツヴィアの単調な日々の生活に大きな転機が訪れる……。ヤエル・カヤムの監督デビュー作となる本作は、イスラエルの厳格なユダヤ教徒の家庭を舞台に、慎ましい生活を送っていた主婦がこれまで想像もしなかった世界を発見するプロセスをストイックに描いた作品だ。2015年ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映された。

【感想レビュー】@東京フィルメックス
11/24(木)に観た4本目。コンペティション部門の1本。
厳格なユダヤ教徒の家庭(よりによってオリーブ山のユダヤ墓地の中に暮らしている…!)を描いたストーリーです。
エルサレムのオリーブ山といえば、ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒にとって、神聖な場所。
ただこの映画は宗教という側面よりも、家庭という閉鎖的な空間で疲弊し、少しずつ、少しずつ、心が蝕まれていく様を描写しているのだと感じました。
煩悩との葛藤という側面も出てきます。
描かれていること自体、世界のどこにでも誰にでも存在しうる問題でした。
厳格なユダヤ教徒と聞くと、戒律が厳しそうだなぁ…とか、近寄り難いイメージを持ちますが、なんだか、ちょっと親近感も湧いたりしました
けっこうな描写が幾つかあって、これは宗教的に問題にならないのかしら…と驚きもしました
ラストの感じ方も、人によって正反対になりそうだし、また同じ人でも観る度に変わりそうな気も。
ネタバレを気にすると具体的には書けないのですが。。
飲食店とかでなく、無償で作った料理を毎日、同じ人に出すという行為は、日々を生きていく為なので、その行為が否定的に扱われた描写というのは、心が蝕まれて、少しずつ死んでいく様子をやはり描いていると思うのですが、、このシーンは本当にゾッとしました
結果、誰かに提供されたのか、あるいは誰にも提供されなかったのかは、定かではなかったように思うのですが、どちらにしても、物語の主人公の心が弱っていく様に、家庭という一つの単位の手詰まりを感じたりもしました
はぁ、ぶるぶる…
同日、この映画の前に観たナデリ監督の『山〈モンテ〉』は、受難に立ち向かっていく様子を力強く描いた作品でしたけど、次の1本でこのような葛藤を描いた作品を観るとは…。
恐ろしやフィルメックス…
ブラボー、フィルメックス…
開会式の19日、23日、24日で合計9本を観た今年のフィルメックス。
コンペティション部門を多く観れたのが嬉しかったです
ナデリ監督の新作も観れたし、サインも頂けましたし、嬉し過ぎる…!!むせび泣きです。
来年も楽しみです

【作品詳細】
イスラエル、デンマーク / 2015 / 83分 / 監督:ヤエレ・カヤム (Yaelle KAYAM)
主人公はエルサレム東部のオリーブ山にあるユダヤ人墓地の中の家で暮らす若い主婦、ツヴィア。夫が仕事に、子供たちが学校に出ていった後は一人で家事を行っているツヴィアは、時折気を紛らわすように墓地を散策する。ある夜、衝動的に外に出たツヴィアは、墓地で人目をはばかることもなく抱き合っている男女を目撃する。その瞬間、ツヴィアの単調な日々の生活に大きな転機が訪れる……。ヤエル・カヤムの監督デビュー作となる本作は、イスラエルの厳格なユダヤ教徒の家庭を舞台に、慎ましい生活を送っていた主婦がこれまで想像もしなかった世界を発見するプロセスをストイックに描いた作品だ。2015年ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映された。

【感想レビュー】@東京フィルメックス
11/24(木)に観た4本目。コンペティション部門の1本。
厳格なユダヤ教徒の家庭(よりによってオリーブ山のユダヤ墓地の中に暮らしている…!)を描いたストーリーです。
エルサレムのオリーブ山といえば、ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒にとって、神聖な場所。
ただこの映画は宗教という側面よりも、家庭という閉鎖的な空間で疲弊し、少しずつ、少しずつ、心が蝕まれていく様を描写しているのだと感じました。
煩悩との葛藤という側面も出てきます。
描かれていること自体、世界のどこにでも誰にでも存在しうる問題でした。
厳格なユダヤ教徒と聞くと、戒律が厳しそうだなぁ…とか、近寄り難いイメージを持ちますが、なんだか、ちょっと親近感も湧いたりしました

けっこうな描写が幾つかあって、これは宗教的に問題にならないのかしら…と驚きもしました

ラストの感じ方も、人によって正反対になりそうだし、また同じ人でも観る度に変わりそうな気も。
ネタバレを気にすると具体的には書けないのですが。。
飲食店とかでなく、無償で作った料理を毎日、同じ人に出すという行為は、日々を生きていく為なので、その行為が否定的に扱われた描写というのは、心が蝕まれて、少しずつ死んでいく様子をやはり描いていると思うのですが、、このシーンは本当にゾッとしました

結果、誰かに提供されたのか、あるいは誰にも提供されなかったのかは、定かではなかったように思うのですが、どちらにしても、物語の主人公の心が弱っていく様に、家庭という一つの単位の手詰まりを感じたりもしました

はぁ、ぶるぶる…

同日、この映画の前に観たナデリ監督の『山〈モンテ〉』は、受難に立ち向かっていく様子を力強く描いた作品でしたけど、次の1本でこのような葛藤を描いた作品を観るとは…。
恐ろしやフィルメックス…

ブラボー、フィルメックス…

開会式の19日、23日、24日で合計9本を観た今年のフィルメックス。
コンペティション部門を多く観れたのが嬉しかったです

ナデリ監督の新作も観れたし、サインも頂けましたし、嬉し過ぎる…!!むせび泣きです。
来年も楽しみです

